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『ポケモン』開発者、横浜・東戸塚出身の増田順一さんにクリエーターの原体験をインタビュー!

ココがキニナル!

恒例となったピカチュウ大量発生チュウ。1000匹を激写してきてください(山下公園のカモメさん)

はまれぽ調査結果!

「プレーヤーが何を求めているか」という目線でヒット作を生み出す増田さん。東戸塚の原風景がポケモンの世界にも生かされていた

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ライター:ミズグチマイ

はねやすめ 〜新人ゲームデザイナーにも聞く~



この日、取材に同行した浅田さんと吉田さんにもゲームに関するお話を伺った。2人は4月に入社したばかり。まぶしすぎるフレッシュさだ。

2人は「ゲームデザイナー企画」を手掛ける。「企画」と一口に言ってもゲーム開発ではさまざまな担当があるが、どんな部分を作ってみたいのだろう。
 


浅田さん(左)と吉田さん
 

「漫画を描くことが好きなので、絵コンテを描いたり物語を描いたりしてみたいです」と浅田さん。

吉田さんは「私は世界観を考えることが好きで。キャラクターの設定とか、どんな世界をつくるとかコンセプトを企画してみたいです」と語る。
 


将来、吉田さんの作り出す世界観はどういうものなんだろう
 

ひたすらまぶしい。筆者が人と同じ歳の時、こんなにスムーズにやりたいことを言葉にできていた気がしない。こんなにしっかりした目標があるし、きっといいクリエーターになりますよ。
 


若きクリエーターに悩みは尽きない
 

吉田さんはちょっと困った顔で「でも、やりたいことが自分に向いているとは限らないですよね。まだまだ自分の進む道は探し中です」と話す。

吉田さんから「増田さんは、自分は本当はポケモンと違うことをやった方がいいのではないかと考えることありますか」と質問。
 


増田さんもかつては悩めるクリエーターだったのだろうか
 

「考えないといえば嘘になるけれど、自分が今と違うジャンルのゲームを作って、プレーヤーが喜ぶのか? って考えると、それは違うんじゃないかなって思うかなぁ」と増田さん。

「プレーヤーがどう受け取るか? って常に問われますね、企画を考える時」と浅田さんが入社して数ヶ月間の仕事をふりかえる。

「それは常に意識しているね。『自分が何を作りたいか』ってビジョンはブレやすいけれど、『プレーヤーが何を求めているか』って目線で考えるとブレにくい。みんなで長期にわたって開発する時も、『自分がどう感じるか』ではなく『プレーヤーがどう感じるか』という目線にしっかり合わせたい」と増田さん。
 


大先輩に質問できる環境も、良い作品の秘訣かもしれない
 

最初に「これを作ろう」と話しても多人数で長期にわたって開発していると、だんだん各自の向いている方向がずれてチグハグな作品が出来上がってしまうことがある。

だが、ゲームフリークでは『プレーヤー目線』の徹底によって、各自が最終目的地を見失わず、プレーヤーが求める高いクオリティーの作品を世に送り出すことが可能になっているのかもしれない。

ディレクターと若きゲームデザイナーの対話から、メガヒット作開発の秘訣をチラーミィした気がした。



ここが はじめのいっぽ



増田さんの物心がついてから、20歳まで住んでいたという場所にお邪魔した。
 


20歳まで過ごした場所へ
 

なんとここで、増田さんのご両親がいらっしゃった。子ども時代の増田さんについてお話を伺った。
 


全世界メディア初登場! 増田さんのご両親
 

お二人は「とにかく優しい子で。今も」と声をそろえる。ここに至るまでの取材で伺ったお話も、一緒に遊んだ友人に、一緒に働く仲間に、プレーヤーに対しての優しさを感じていたために納得のコメントだ。

「順一とキャッチボールをしていて、ボールを取りに草むらに入って戻ってこないと思ったら、そのまま虫捕りしていたことがありましたね。スポーツよりも、虫捕りの方が楽しかったみたい。あとは自転車をかっこよく改造してたねぇ」とお父さん。

増田さんが好きなものが、今もそんなに変わってないように感じられて微笑ましい。
 


残念ながら写真は見つからなかったが「デコトラみたいなイメージ」と増田さん
 

「ここで育って、50年が経ったんですよ。あっという間だったね。この子もこんなになって・・・」とお母さんが感慨深くつぶやいた。

50年の間に虫取り少年が愛する東戸塚には駅ができて人が増え、かつて虫取り少年だった増田さんは就職して東戸塚を出て・・・。そして今、世界で愛される作品をつくるクリエーターになったのだ。



さよならバイバイ



東戸塚という緑豊かな土地での冒険と、家族の温かさと、共に学び遊んだ友達たちがクリエーター・増田順一を育てた。
 


昔は川でザリガニが獲れたらしい
 

取材を終えて幼少期を過ごした場所から東戸塚駅への帰路、私たちと入れ違いに住宅街に帰っていく小学生の小さな背中を見る。毎日が冒険で、失敗から学んで、たくさんの経験の中から自分のやれることを見つけていく。

ゲームクリエーターとして、さまざまな技術と知識を持つ増田さん。今回お話を伺う中で「他者を気にかける視点」と「自分にできることと、仲間にできることを知って協力して目的を達成する姿勢」を幼いころから持たれていたように感じた。

言葉にすると当たり前だが、多くの人と協力して、多くの人に向けて発信する作品を作るためにとても重要な資質ではないだろうか。
 


デコチャリで遠くまで
 

最初は徒歩で、自転車を手にいれてもっと遠くへ、少しずつできることを増やしていくうちにあっというまに大人になっていく。

増田さん、そして同行してくれた吉田さんと浅田さんも、まだまだクリエーターとして進化していくに違いない。今後のご活躍にも注目しよう。
 


ゲームフリークスタッフの名刺には、実はみんな違うポケモンが
 


―終わり―
 

株式会社ゲームフリーク
http://www.gamefreak.co.jp/

増田順一 公式ブログ
https://lineblog.me/masudajunichi/
 

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  • 「ピカチュウ発生チュウ」、よく見るとメタモンが化けたピカチュウもどきが混じっている。

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