首都高速・横浜北線の「馬場出入口」が開通! ETC専用の入口とは?
ココがキニナル!
遅れている理由や開通時期が気になります/横浜北線に建設中の馬場インター、公開資料によると今年度中にETC専用のスマート入口としてオープンするそう(あいぼんさん、ハムエッグさん、パッチョさん)
はまれぽ調査結果!
開通した「馬場出入口」は安全性に配慮して首都高初のETC専用入口としてオープン。限られた敷地に4本のシールドトンネルを通す工事が行われ、本線開通から約3年後の2月27日に開業した。
ライター:すがた もえ子
工事の苦労とは
馬場入口は山や森のあった場所の地形を生かし、元からあった傾斜などを取り入れて工事を進めた。北線の中間地点ということでトンネル内の空気の入れ替えも必要となり、馬場の換気所の用地も含め、この場所にまとまった土地を取得した。2011(平成23)年に工事を着手し、約9年の歳月がかかっている。
もともとは北線全体と併せた開通が考えられていたが、用地取得の遅れや近隣に住宅地、東電の鉄塔やJRの線路などの施設があり、近接構造物との兼ね合いで工事の着手が遅れ、開通も遅れてしまった。制限ある土地ゆえに、難解な工事だったことも開通までに時間がかかった要因のようだ。
本線との合流部分への道。急勾配で曲がりくねっている
本線に近接した真横にシールドトンネルを掘っている
シールドトンネルの最後の到達部について、横浜工事事務所の佐藤佳孝(さとう・よしたか)所長は、「北線の本線のシールドトンネルは、最後に仮壁を設けていて、ここまで本線と並行してシールドマシンを掘進し、本線と非常に近いところにトンネルを構築しているのが特徴です。本線に影響を与えないよう、センサーを取り付け計測しながら慎重に工事を進めました」という。上図の赤い丸印の部分が、新設されたBランプの道路と横浜北線本線が接続される部分だ。2つのトンネルが接する近接部分は最小離隔が35cmというのが最大の特徴になり、工事の難しさを物語っている。
赤丸の部分が到達部プロテクタ。仮壁が設置されている
シールドトンネルは最終部分に到達後、この場でカッターなどさまざまな機械を解体しなくてはならない。そのためにはこの部分が本線側に筒抜けになっていると、すでに開通済みの本線に影響が出てしまう。そのような状況から、先に施工を終えた本線との合流地点となる各腹部には、鉄板で造ったプロテクタで囲いをし、その中で作業とマシンの解体が行われた。
シールドマシンの解体は地下で行うため、マシンの部品は地上へ運び出されるが、撤去できないマシンの外周パーツは壁の中に埋め込まれ再利用されている。トンネル最後の部分には360度、外側の筒部分が埋め込まれているのだ。
壁面の白く色の違う部分が、解体されたシールドマシンの外側を再利用したところ
外側のパーツを埋め込む際は、鉄と火災に強いパネル材を張り付けて補強している。これは馬場出入口だけの特徴になり、4本全てのトンネルで同じように外側が再利用されている。
外周パーツには内側から鉄と耐熱パネルで補強
また、本線のトンネルと出入口のトンネル部分が接続する箇所は、円の中心がずれたような設計になっている。
円の中心がずれたような部分(赤矢印)が見える
これは、すでに開通している本線のトンネル幅が、道路を通すのに必要な幅だけ拡幅されており、新たなトンネルとの接合箇所は合流部分として必要な道路空間を確保するため。本線と接続するトンネルが35cmと近接していることから、この形で設計したとのこと。
馬場出入口は本線が地下にあることに加え、限られた敷地内で作業を行わなければならない状況だった。そういった難しい条件のもと、作業が進められ完成した場所だったのだ。
取材を終えて
首都高に新しい「出入口」が完成するということで現地を見学してきたが、新国立競技場の40%の場所に4本のシールドトンネルが掘られ、しかもシールドマシンの外側を壁面へと再利用するなど、一つの出入口としては見どころが満載な場所だった。馬場出入口は、急勾配、急カーブがあり、料金所を抜けてすぐにルートの分岐がある。安全面には配慮して、便利になる横浜北線を活用してほしい。
-終わり-
取材協力
首都高速道路
https://www.shutoko.jp/
さいぷりさん
2020年03月11日 16時03分
馬場出口に信号機が新設されたけど、誰も高速から出て来ないのに、一般道は赤信号で無意味に待たされる。車両感知器で制御できないのかなぁ?あと、法隆寺交差点の内路からのLED矢印信号機が小さいし、設置場所は遠いし、朝日で見づらいし、信号機の点灯パターンは工事前に戻ったけど、なんとかならないのかなぁ?