国慶節のパレードが中止されたけど大丈夫?
ココがキニナル!
国慶節のパレードが中止されたという報道がありました。何か問題があったのでしょうか?(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
子どもたちの安全を最優先したためで、何か問題があったわけではない。メインイベントは例年通り行われるので、ぜひ、お祭りを楽しんでほしい!
ライター:はまれぽ編集部
10月1日(月)の「国慶節(こっけいせつ)」に行われる横浜中華街の祝賀イベントで、横浜山手中華学校の生徒らが主に参加するパレードが中止となった。
今回はあくまで子どもたちの安全を配慮し、念のための措置だったのだが、報道などを見て心配されている市民の方も多いのではないだろうか。実際のところ、横浜中華街で働く方や関係者らはどう思っているのか、現地で話を聞いた。
横浜中華街で話を聞いた
関係者の声を聞いた
「国慶節」とはいわゆる中国の建国記念日。1949年10月1日に天安門広場で建国式典が行われたことにちなみ、中国ではこの日をはさんで大型連休となる。
中華街で国慶節を祝うようになったのは50年以上も前のこと。当初は地元の人たちによる自然発生的なお祝い事だったが、その楽しそうな様子が次第に広まり、今では街ぐるみの祝賀イベントとして定着するまでになった。
メインイベントは、獅子舞いが中華街を練り歩く「採青(サイチン)」。店の軒先に吊るされた赤い祝儀袋の「紅包(ホンパオ)」をくわえて、舞を踊る。
獅子舞いが中華街を練り歩く(写真はY152イベント時のもの)
今回中止となったのは、その採青の前に行われるパレードだ。
横浜山手中華学校の生徒たちをはじめ、地元の合唱団や町内会などが集まり、中国獅子舞いや民族舞踊、阿波踊り、日本舞踊など、日本と中国の伝統芸能を披露する。
以前、「中華学校に日本人児童が増えてるって本当?」の記事でお世話になった横浜山手中華学校の潘民生校長は、パレードが中止になったという報道について、「まったく関係のない子どもたちへの影響が一番心配」と話す。
今回はあくまで、子どもたちの安全を最優先しての、念のための措置。「状況をあまり理解せず、このことで子どもたちに何かあったのでは、と誤解されるのが一番困る」という。
以前お話を伺った潘校長
一方、主催する横浜華僑総会は現在、お祭りの準備で大忙し。関係者のひとりは「今回の件は残念ですが、あくまでメインは採青。いつも通り盛り上がります」と意気込み十分だ。「心配してくださったり、励ましてくださったりする声をいただいて、とても嬉しく思いました」とも話してくれた。
横浜中華街で働く方の反応
横浜中華街を訪れると、ランチタイムとあって、平日にもかかわらず多くの人通り。
土産物店で働く日本人女性は、「せっかくのお祭りなのに残念。でも仕方ないんじゃないですか」と、子どもたちの安全の方が大事であることに理解を示した。
獅子舞いのグッズも販売され盛り上がる準備は万全?
開運グッズを取り扱う店で働く、日本にきて19年目になるという中国人男性は、今回の一件を知らなかったという。記者が事情を説明すると「えー!」とかなり驚いた様子。「デモをしている人たちと、中華街にいる人たちはまったく別。影響はないと思うから、子どもたちが出られなくなるのはかわいそう」と残念がった。
賑やかな中華街大通り
「反日デモで、横浜中華街は今どういう状況?」などの記事でたびたびお世話になっている、横浜中華街発展会協同組合の広報部長・石河陽一郎さんは「中華街は相変わらず賑わっていますよ」と話してくれた。
連日の反日デモで、横浜中華街と関連付けて心配する方も多いと思うが、石河さんによれば「中華街とはまったく別と考えていただいて問題ないです。逆に、この問題が早く解決してほしいというお客様の声をよく聞きます。それが中華街全体の願いですね」とのことだった。
取材を終えて
東京から観光で訪れたという30代のカップルに話を聞くと、「ちょうど中華街に来る予定だったので、報道を読んで気になっていました。別に影響がないみたいで、安心しました」と話してくれた。
今回の「パレード中止」というのは、あくまで子どもたちの安全を考えての念のための措置だ。あまり過敏にならず、例年通り行われるお祭りを楽しむべきだろう。
採青は10月1日(月)の16時30分から行われる。お時間のある方は、ぜひ足を運んでみてほしい。
―終わり―
横浜中華街「慶祝国慶」のページ
http://www.chinatown.or.jp/agenda/event/2012kokkeisetu
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kazam1205さん
2012年10月01日 11時26分
ほとんどの横浜市民が、中華街の日常に変化があるとは思っていないはずだが、それでも一部の心ない人たちのために何らかの影響を受けているのではないか、と心配しているのも事実だと思う。そういう意味で、そのような心配は杞憂に過ぎないことを伝えてくれるのは、有り難いと感じる。
たにけいさん
2012年09月29日 07時11分
面白いか面白くないかで言えば面白くない記事でした。私たちは中国の領土問題のやり方に腹を立てはしますが、それがあるからと言って「その国の人間だ!」というだけで危害を加えるような、どこかの国のような短絡的な考え方は持っていませんので。大多数の中華街の人達が横浜に溶け込んでいて、大多数の市民がそれを当たり前に思っているのが横浜の良さだと思います。