反日デモで、横浜中華街は今どういう状況?
ココがキニナル!
我らが横浜にはシンボル的存在“中華街”では、反日デモの影響はありますか?また、この連休中、店舗等の来客はどうだったんでしょうか?(いのへいさん、ハマっこ3代目さん)
はまれぽ調査結果!
デモの影響はなく、横浜中華街は連休中もいつも通りの雰囲気。そこで働く中国人や観光客は今回の事態を冷静に見つめている様子だった。
ライター:はまれぽ編集部
中国での反日デモの動きがいまだ続いている。
尖閣諸島を日本政府が国有化したことに端を発し、満州事変の発端となった柳条湖事件から81年が経つ18日には、北京や上海など100以上の都市でデモが行われた。参加者は数万人にのぼり、1972(昭和47)年の日中国交正常化以来、最大の規模となっている。
中国当局は、自制を求めながらもデモを容認。メディアも各地のデモを大きく取り上げ、拍車をかけた感も否めない。
一方で、暴力的な手段に訴えるデモのやり方を批判する声が、ネット上などに散見することも事実だ。
では今回の一件、東アジア最大の中華街である「横浜中華街」の反応はどうか。
実際に横浜中華街を訪れ、働いている方や観光客らに、現在の心境について伺った。
横浜中華街の現状を調べに現地へ
横浜中華街の人々の声
横浜中華街の中華大通りに記者が着いたのは、18日の19時ごろ。
街はいたって穏やかで、いつもどおり観光客が夕食の店を求めて行き交っている。
特にピリピリした雰囲気も感じられない。
中華街大通りもいつもと変わらない雰囲気
大通りにいた甘栗の女性販売員に話を聞くと、「ニュースで聞いているけど、あまり詳しくわからない。愛国心はあるけれど、デモはちょっとなぁ・・・」と眉をひそめた。
善隣門のあたりで呼び込みをしている飲食店の女性従業員は「ずっと日本にいるし、よくわからない。それより子どもの世話の方が大変だよ」と豪快に笑って見せた。
また、中華料理店で働く女性は、「お客さんの数はそんなに変わらないですよ。日本人のことは好きです。優しいから」と笑顔を見せてくれた。
ちょうど夕食時。店内は観光客が楽しそうに食事していた
一方、カップルで訪れた日本人観光客に話を聞くと、「中国のデモは一部の人が騒いでいるだけでは。店員さんも普通に接してくれるし、いつもと印象は変わらない。日本では特に心配していません」と、こちらもいたって冷静だ。
関心はあるが、冷静に見守る姿勢は日本人も日本にいる中国人も同じようだ。
冷静な対応の訳は
では、中華街全体としての反応はどうだろうか。
横浜中華街発展会協同組合の広報部長・石河陽一郎さんに話を聞くと、「特に客足が減るなど変わった様子はない」ときっぱり。この連休中はいつもより忙しかったという。
以前、甘栗販売の現状を教えてくれた石河さん
石河さんによると、中華街で働く方には三世、四世といった世代が多く、今回の件に関して関心が薄い、という事情もあるようだ。
むしろ、訪れる観光客のほうが心配してくれるケースが多く、「日本のお客様はいたって冷静」と感じたという。
取材を終えて
今回の反日デモの動きはまだ長引きそうな気配だが、横浜中華街はいつもと変わらない雰囲気。そこで働く人々もいたって冷静だ。
中国国内でも、あまりに暴力的な行為に批判の声があがり、一部では「暴力反対」のプラカードを掲げ、デモの後のゴミ拾いをする団体も出ているという。
デモの激化は、日中双方にとって良い結果をもたらすとは思えない。
その点、常に冷静な視点を失わない横浜中華街で働く人々の反応はとても誇らしく感じる。
とりわけ、デモに対して腹を立てるどころか、店の心配をしたり店員を気遣ったりといった観光客らの話を聞くと、改めて日本人の気品の高さを感じた。
今回のデモの一件、冷静な視点で早期の鎮静化を願うばかりだ。
横浜中華街は日本の誇り
―終わり―
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yamaさん
2012年09月28日 06時56分
2005年の反日暴動の時も横浜中華街はあまり変わらない感じだった。当時近くで働いていた私も、普通に毎日昼飯食べに行ってたし。長年こちらに来て住んでいる方ばかりなのは皆が知っていることなので、街の人もそこに通う客もあまり気にしていない。普段通りで良いのでは無いか?
uzbekiさん
2012年09月22日 19時41分
日本の報道は中国での日本企業や現地に住んでいる日本人の被害状況ばかりで、逆に日本にいる中国人の被害や中国人の心理状況がほとんどわからない。 こういった記事は非常に大切だと思う。
ばぶぞうさん
2012年09月22日 04時38分
中華街で「尖閣は日本の領土です」と張り紙がしてあるお店があったら繁盛すると思う。