「MARK ISみなとみらい」の周辺商業施設や商店街への影響は?
ココがキニナル!
「MARK ISみなとみらい」がオープンして1ヶ月が経過しましたが、隣接する商業施設や近隣商店街での客足や売り上げへの影響はどうなってるの?(くらーけんさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
周辺商業施設は相乗効果で好調。商店街は独自のスタンスを取っているところが多く影響は限定的。
ライター:はまれぽ編集部
今年6月21日にグランドオープンした、みなとみらい地区最大級の大型商業施設「MARK ISみなとみらい」。はまれぽでもプレオープンの様子やシチュエーション別歩き方ガイドなど、たびたび取り上げてきた。
189店舗が軒を連ねる地域最大級の商業施設
「MARK ISみなとみらい」のメーンターゲットは子育て世代の主婦層。これまで、みなとみらい地区には少なかったスーパーマーケットや生鮮食品も取り扱うテナントも入っている。
「MARK ISみなとみらい」によると、オープン3日間の来館者は約40万人、売り上げは7億円近かったという。詳細な数字は「公表しない」というものの、開業から1ヶ月、筆者が実際に見る限り客足は順調のようだ。
買い物客の反応は?
では、みなとみらい地区を訪れた人の反応はどうか。「MARK ISみなとみらい」の来館客に話を聞いた。
観光できていた女性は、みなとみらい線で来館し、クイーンズスクエア横浜やランドマークプラザを周る予定という。「(みなとみらいエリアを)続けて見て周ることができるので、すごく便利」と話していた。
「MARK ISみなとみらい」から自転車で20分ほどのところに住んでいるという主婦は、2歳の長男とMARK IS内にあるスーパーマーケット(京急ストア グロッサリーマーケット)の後に、横浜ランドマークタワーのショッピングゾーンであるランドマークプラザへ。
買い物はMARK IS、ママ友たちとの食事はランドマークプラザの「みらい横丁」と、上手に両施設を使いこなしている様子。
みなとみらい地区のシンボル的存在「横浜ランドマークタワー」
(画像提供:横浜ランドマークタワー)
世界の港町をイメージした「みらい横丁」
MARK ISを訪れる人は、みなとみらい地区の商業施設を一周する傾向が強いようだ。
周辺施設の影響は?
「MARK ISみなとみらい」とランドマークプラザを運営する三菱地所グループでは、みなとみらい駅側からの来館が増えることを想定した集客キャンペーンを実施。このことでランドマークプラザの6月の来館客数は約255万人で前年同月比112%、売り上げも同108%となった。三菱地所グループは、両施設で使えるポイントカードを作成し、駐車場サービスも共通させることなどで相互施設の回遊性向上を図り、相互効果を生み出したい考えだ。
「MARK ISみなとみらい」に近いクイーンズスクエア横浜では、2012(平成24)年6月に比べて来館者は前年同月比110.9%。担当者の「(MARK IS開業の)影響は大きい」という言葉通り、こちらも6月としては例年に比べ、来館客数・売り上げともに高い伸び率とのこと。
「MARK ISみなとみらい」と隣接するクイーンズスクエア横浜
(画像提供:クイーンズスクエア横浜[アット!])
また、クイーンズスクエア横浜の専門店街「クイーンズスクエア横浜[アット!]」では「MARK IS みなとみらい」のオープンに際し、1ヶ月ごとの当初計画や対前年同期比はマイナスを見込んでいたが、実際は、想定に比べて1割程度のプラスで推移しているという。
客足が伸びているというクイーンズスクエア横浜[アット!]
(画像提供:クイーンズスクエア横浜[アット!])
「MARK ISみなとみらい」の開業は周辺施設に相乗効果があるようだ。
その理由は何か。クイーンズスクエア横浜[アット!]の石川哲也総支配人にお話を伺った。
インタビューに応じてくれた石川総支配人
好調の理由について、石川総支配人は「一番はMARK ISからのお客さんが流れてきたことでしょう。今までこの地区になかったスーパーマーケットができたことで、近隣に住む主婦層などのお客さんも増えた印象はある」と分析する。加えて、テナントを入れ替えたことも奏功したと捉えている。それでも「予想よりいい方に推移していますが、予断は許しません。“街”として人を呼ぶことが重要だと考えています」と気を引き締める。
みなとみらい駅で「MARK ISみなとみらい」と直結するクイーンズスクエア横浜[アット!]
(画像提供:クイーンズスクエア横浜[アット!])
このように大型商業施設の開業によって、みなとみらい駅に直結する近隣の商業施設でも周遊性が増し、客足が伸びているという。大型商業施設の新規出店は、まちづくりの面でも周辺施設にもよい相乗効果がありそうだ。