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馬車道・山下公園・港の見える丘公園・・・横浜の名所の緑を守り続けて120年以上続く老舗企業、「横浜植木」について教えて!

ココがキニナル!

南区にある「横浜植木」さん。創業120年にしてロンドンにも支店があった近代園芸の嚆矢、というのを見てびっくりしました。歴史などの詳細が知りたい。(katsuya30jpさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

1890年の創業直後から次々と海外へ販路を拡大、業界の先達として近代園芸の発展と国際交流に貢献。現在は総合園芸会社として多岐にわたる事業を展開

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ライター:菱沼 真理奈

横浜市南区の高台に本社を構える「横浜植木株式会社(資本金:4800万円、正社員数135名)」は、近代農業・家庭園芸・環境緑化に関連した幅広い事業を手がける総合園芸会社である。

創業は1890(明治23)年。以来50年ほどで、世界各地に支店や事業所を開設しグローバルに事業を展開。新たな種苗(しゅびょう)・草木・関連機器などの輸出入を通して近代園芸の礎を築いた、知る人ぞ知る業界の先達企業なのだ。

その120余年に渡る会社の歴史と偉業に迫るべく、横浜植木本社へ取材に伺った。
 


入口の門に掲げられた風格ある看板プレート
 

横浜市南区の高台に建つ本社社屋
 

本社敷地内には壁面緑化したシードセンターも

 


いきなり社長がご登場!



本社に到着後、案内された応接室で待っていると、2人の社員の方々とともに社長の有吉和夫(ありよし・かずお)さんがご登場! 横浜植木の代表者として、現在の事業内容について説明してくださるという。
 


取材に応じてくださった有吉社長(中央)と造園部のお2人

 
まさか社長が見えるとは思っていなかったので、いきなりビックリするやら恐縮するやら。さらに、関東大震災の復興事業として山下公園を整備した第10代横浜市長・有吉忠一(ちゅういち)氏は、有吉社長の大叔父にあたると聞いて、もう1度ビックリ。

少々緊張しつつも、さっそく横浜植木の諸事業ついて有吉社長にうかがった。
 


代表取締役社長の有吉和夫さん

 
現在、横浜植木は横浜市南区の本社をはじめ、北海道支店(北海道札幌市)、菊川研究農場(静岡県菊川市)、園芸部九州営業所(福岡県久留米市)の各事業所にて業務を展開。正社員数は135名、パートなどのスタッフを含めると全従業員数は170名ほどになるという。

有吉社長は「時代の先取り・創造性の発揮」を理念に、総合的な園芸事業を通して地域社会に奉仕・貢献する企業を目指している」と同社の今について語ってくださった。
 


ジェスチャーを交えて熱く語る有吉社長

 


横浜植木の4本の柱となる主軸事業



まずは横浜植木の柱となる4つの主軸事業について。
1つ目は、野菜種子の開発・生産・卸売・技術指導・輸出入を行う「種苗」事業。メロン・ニンジン・レタス・ネギ・キャベツ・ピーマン・大根などを主力に、高品質で味の良いこだわりの品種をそろえる。なかでも同社の国産メロンのシェア率は、全国で約40%を占めるそうだ。
 


主力品種のメロン・ネギ・ニンジン・レタス

 
2つ目は、観賞用植物・球根・盆栽・苗木・用土・肥料などの卸売・輸出入を行う「花卉(かき)」事業。創業時から続く最も古い事業部門で、現在日本で栽培されている海外品種のほとんどは、同社を通じて輸入されたものだという。

3つ目は、園芸用資材・農業用機器の卸売・輸出入を行う「園芸」事業。オリジナルの花苗や世界のガーデニング素材など、国内外の多彩な園芸用品を扱っている。

4つ目は、公園・公共施設などの緑地から、民間企業の施設・マンション・一戸建ての庭まで、各種造園工事の設計・施工・管理を行う「造園」事業。
横浜地区では、イセザキ・モール・馬車道・山下公園・港の見える丘公園のイングリッシュガーデン・象の鼻地区などの整備工事をはじめ、市の指定管理者として本牧山頂公園・南本宿第三公園・瀬谷本郷公園・富岡西公園の運営管理も手がけている。
 


みなとみらい「象の鼻地区」の整備工事

 
そのほか、同社では盆栽・盆栽用具などを輸出する「貿易」事業や、園芸商品をWEBショップで販売する「ネット営業」事業も展開。これらの多岐に渡る事業で培った総合力が横浜植木の最大の強みであり、同社の経営を支える基盤となっている。

その総合的なノウハウを最大限に生かして、農園付き公園などの複合施設も積極的に手がけていきたいと有吉社長は話す。
 


同社が指定管理する旭区・南本宿第三公園の農体験ゾーン