横浜の放射性廃棄物投棄問題の状況は?
ココがキニナル!
9月15日から中区にある南本牧廃棄物最終処分場に、放射性廃棄物を投棄する事を横浜市は発表しました。この事について詳しく知りたいです。(animamundiさん,kasa51さんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
下水汚泥焼却灰を埋め立てるという発表に、市民団体が抗議文を提出。同日、市会議員の働きかけもあり、埋め立ては当面延期になりました!
ライター:吉澤 由美子
9日(金)夜に掲載された発表が事の発端
その内容は、『横浜市が保管している1キロ当たり2442~6468ベクレルの放射性セシウムを含む下水汚泥焼却灰約2700トンを、15日から南本牧廃棄物最終処分場(中区)で埋め立て処分を開始する』というもの。
http://www.city.yokohama.lg.jp/kankyo/kisha/h23/images/110909-1.pdf
この内容は市議会にも説明なく行われた、まさに寝耳に水の発表だった。
しかもその処理方法が、海面埋め立てという、囲いをした海の中に湿らせた灰を入れていくやりかただという話も伝わってきた。
「原発事故に伴う放射性物質汚染対処法」では8000ベクレル以下のものは現行通り、廃棄物処理法に基づき一般廃棄物として処分するとしている。
しかし、毎日新聞で2011年9月9日の東京朝刊に掲載された『大震災半年:放射性物質処理 廃棄物、法の想定外』という記事の中に、国土交通省が、「自治体に処分場を確保してもらうしかないが、処分業者や住民の理解をどう得るかが課題」と話しているとある。
そもそも、この8000ベクレルという数字は今回の原発事故を受けて決まったものであり、それ以前は、100ベクレル以下でなければ埋め立てることはできなかったはず。
そう考えると、2442~6468ベクレルという数字は恐ろしく高く見えてくる。
ブログやtwitterで広まった、市長への抗議文提出情報
9月11日(日)に大通り公園で行われた『原発いらない! 911KANAGAWA ACTION』というイベントで、このニュースを耳にした運営スタッフや井上さくら市会議員、参加者により、「放射性焼却灰を南本牧処分場へ海面埋め立てすることに反対する会」が発足。
その場で、市長へ抗議文を渡すことなどが決まった。
13日には、抗議文を渡す前にミーティングが行われた
ブログやtwitterで会の発足と抗議文提出はみるみる広がっていく。
13日の15時半に抗議文提出、ただし林市長が不在のため、秘書部長が代理で受け取るといった内容が告知され、12日(月)から13日(火)の当日朝にかけてそのスケジュールが拡散していった。
共同代表を含めたほとんどの参加者がごく普通の市民
14時半、横浜市庁舎の1Fロビーに抗議文提出に賛同した参加者が集まり、井上さくら議員に案内され会議室に場所を変え、情報交換が行われる。
小さなお子さんと一緒に参加しているお母さんも多い
井上議員の「今回は、市民や議会にあらかじめ説明しなかったことはもちろん、放射性物質が含まれた灰を固めず、フタのない海面に捨てるというのも問題」といった説明に真摯な顔で参加者がうなずく。
ブログでもいち早くこの件を伝えた井上さくら議員
この会は、伊藤良彦さん、磯谷利明さん、高橋裕子さん、東真梨子さん、渡辺純さん、本橋一美さんの6人が共同代表として名を連ねている。
6人とも、横浜を大事に思い、放射線への感受性が高い子どもへの影響を心配している、ごく普通の市民という印象だ。
安部美穂さんは、17日18日のトライアスロンも心配と語る
15日から埋め立て開始と耳にして、「トライアスロンは大丈夫なの?」と不安に思った安部さん。
今度の週末に行われるトライアスロンは海外からの招待選手も参加する世界選手権大会と一般参加型の2つが行われ、選手たちは横浜の海で泳ぐ。安部さんのママ友が出場することもあり、「とんでもないことが行われようとしている」とすぐに行動に出た。
埋め立て中止を求める署名用紙を用意し、ご近所や友達から署名を集めてきた。