湘南ライフタウンに藤沢モノレール導入計画があったって本当?
ココがキニナル!
湘南ライフタウンには藤沢モノレールという計画が昔あって、最近藤沢市は辻堂からLRT(路面電車)を引く計画を検討中とか。藤沢モノレールの経緯とLRT導入の今後を調査してください(ひろゆき24さん)
はまれぽ調査結果!
湘南ライフタウンにモノレール計画はなく、専用軌道を持つガイドウェイバスが検討されたが断念。LRTを含む新交通システムといずみ野線延伸は検討中
ライター:岡田 幸子
JR辻堂駅北側の丘陵地に広がる湘南ライフタウン。ここにモノレール計画があったという。
藤沢市西部と茅ヶ崎市堤地区にまたがるニュータウン
西部土地区画整理事業区域図 (藤沢市HPより)
藤沢市遠藤の湘南ライフタウンのバスターミナル付近で、モノレール計画を知っているか聞いてみた。
「聞いたことないッスね。自分、大学入学で引っ越してきてまだ2年ですし」(20代・男性)
水曜午後3時・・・残念ながらあまり人がいない
「メインストリートがまだ舗装されていないころから住んでいるけど、モノレールなんて聞いたことがないわ」(70代・女性)
「モノレールじゃなくて相鉄線が湘南台から延びるって聞いたような」
「違う違う、延びるのは横浜市営地下鉄ブルーラインでしょ!? SFC(慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス)の前に大きな病院ができて、駅ができるんだよ」
「え!?(混乱)」(40代・ママ友グループ)
・・・諸説あり。
個人的に聞いたことがある噂だったが、広く共有されているわけではないらしい。
噂の真相!「藤沢モノレール計画」はなかった
噂の真相を求めて、藤沢市役所へ
「湘南ライフタウンへのモノレール計画というものは、藤沢市としては一切立ち上げたことがありません」
お話しいただいたのは、藤沢市役所都市建築部都市計画課の小泉康理(こいずみ・やすのり)課長補佐。
「実在しないモノレール計画がなぜ噂されるようになったのかは不明です。宅地開発に関わっていた企業の広告などにそのような内容が盛り込まれたのかもしれません」
将来的な利便性向上を見越して物件購入を決めた新規住民の期待が、噂という形で表れたのだろうか。
宅地開発とはいつごろだったのだろう? ここで少し湘南ライフタウンの歴史を振り返っておこう。
おさらい、湘南ライフタウンって?
昭和30年代の高度経済成長を受けて、進行しつつあった都市のスプロール化、つまり無秩序な乱開発を防ぐため、藤沢市(当初は一部茅ヶ崎市)が手がけた区画整理事業によって生まれた街が湘南ライフタウンだ。
都市と農村の共生を目指して開発地内の農家560戸をすべて残した設計は建築家の故・黒川紀章氏によるもので、1987(昭和62)年には「かながわのまちなみ100選」に選定されている。
バスが似合う街・湘南ライフタウン
湘南ライフタウンから最寄駅である辻堂駅、もしくは湘南台駅、善行駅までは、徒歩でのアクセスが難しく、公共バスの利用がメインだ。
しかし、これだけの本数があっても、住民に交通への不満は残るようだ。
愛犬をお散歩中のJSさんは「特に雨が降って道路が渋滞すると、バスは時間が読めなくなります。子どもの通学などを考えると、時間が確定している交通手段はほしい」とおっしゃっていた。
ご友人とウオーキング中のご婦人には、「辻堂駅北口に『テラスモール湘南』ができてから、道路渋滞が激しくて。土日祝日などは、バスの運転手さんも『ここで下車して駅まで歩かれたほうが早いですよ』なんておっしゃるんですよ」と話していた。
バスは「時間が読めない」のがネックなのだ。