「直売」、「訳あり」。
この言葉を聞いて、放っておける者がいるだろうか。「通常よりも、●％オフ」という言葉は、誰もが振り返ってしまう呪文である。

そんな魅惑的なワードがオンパレードの幸浦工場地帯は、定価よりも安く商品を購入でき、直販ならではの特別品もある。前回取材から3年経ち、新店舗やまだ紹介していなかった名店の「あの商品」の合計5店舗の取材を行った。
　

工場直売所マップ※クリックして拡大

　

大人のテーマパーク「幸浦」

最初に伺ったのは、横浜シーサイドライン幸浦駅より徒歩2分、「以前、鎌倉本店に大仏が突撃したことがある」鎌倉紅谷さん。
　

鎌倉紅谷

　
1954（昭和29）年創業。銘菓「クルミッ子」や「あじさい」などの主力商品を販売する鎌倉きってのメーカーだ。同社広報馬場さんによると、直売所ができたのは工場新築移転時の2015（平成27）年3月とのこと。
　

午前10時の開店10分前に到着したが、すでに5人ほどが列を成す

　
お店を後にした午前11時まで、客足が切れることがなかった。お客さんの目当てはクルミッ子の「切り落とし」と「こわれ」だ。

　

一番人気は「切り落とし」


レア商品の「こわれ」

　
「切り落とし」は生産時に必ず出るものだが、「こわれ」は生産過程で傷がついてしまったものなので、確実に出るとは限らないレア商品だという。

　

レアと聞いたので、こわれの方をゲット

　
ほとんど、どこが欠陥なのか分からないくらいの商品だった。正規品の「クルミッ子」は1個140円だが、こわれは10個入りで1080円。ほとんど正規品と変わりないので、とってもお得だ。

　

しかもクルミッ子はすべて手作り！！（工場見学無料）

　
クッキーが多いほうが好きな人は「切り落とし」がおすすめなんだそう。

　

一緒に並んだ奥様たち

　
まわる場所は決めましたか？　と伺うと、「次は長峰製茶に行こうと思っている」とのこと。なんでも、抹茶ソフトが有名らしく、我々も付いて行くことに。

高級茶がデパート価格の2～3割引で購入できる！

　

長峰製茶

　
1868（明治元）年創業。静岡の茶メーカーで、創業当時から横浜の輸出業者向けに販売を行い、1974（昭和49）年に横浜総合卸売センターを開設した。横浜と関係の深い会社である。

　

実ははまれぽの取材は2回目という店長の多々良俊樹（たたら・よしき）さん

　
直販は1978（昭和53）年ごろから行っており、2008（平成20）年ごろに「喫茶コーナー」を開いたところ、両方とも好評だという。喫茶コーナーでは特に抹茶ソフトが名物で、静岡朝比奈の抹茶を使用し、濃厚なのに200円という価格もウケている。

　

人気トップ3のお茶

　
毎月、月初の木曜日から1週間がセール期間。普段は卸価格で、デパートで売られているものよりも2?3割安く購入できるが、セール期間中はその卸価格よりもさらに安くなるのでとてもお得。開店同時にお客さんがなだれ込むほどだ。

　

列がいっこうに絶えない


ご当地の珍しい食品も販売している

　
お目当ての抹茶ソフトをいただくために、喫茶室へ移動。

　

キャッシュオンデリバリー形式

　
横浜工場ならではのフォンダンソフトを含め、3種類注文した。

　

「フォンダンソフト（400円）」は、抹茶好きにはたまらない濃厚スイーツ


抹茶風味のホワイトチョコレートがあふれ出す


「あさつゆ（220円）」


鹿児島県産茶葉「あさつゆ」の粉末がかかっている


「抹茶ぜんざいセット（700円／内、お茶代300円）」


白玉、小豆、栗の存在感たっぷり

　
抹茶ソフトやぜんざいに使用しているお茶は、静岡県の朝比奈茶。香り、渋み、甘みのバランスが良く、惜しみなく使用しているので濃厚さが特徴だ。

お腹が癒されたところで、そろそろ、本日のメインイベントと言っても過言ではない、文明堂さんへ向かう。
　
　
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