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『横浜今富嶽三十六景・其の一』

ココがキニナル!

いわゆる高低差の魅力溢れる横浜には、ふと景色がひらけると富士に出会う。かの北斎のように「横浜の今の」富嶽三十六景を仕立ててみる。

はまれぽ調査結果!

『横浜今富嶽三十六景・其の一』「南区唐沢公園」(南区唐沢41)の富士をご紹介!

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ライター:永田 ミナミ

『横浜今富嶽三十六景・其の一』
 

今日、多くの人が「横浜」と聞いて思い浮かべる山下公園、赤レンガ倉庫、象の鼻パークからみなとみらい地区に至るまでの一帯は、かつてはどこもみな海のなかであった。さらに大岡川と中村川にかこまれた三角形をなす平坦な街も江戸時代初期に吉田勘兵衛の主導によって埋め立てられたという話は、これまでにも幾度となく書かれてきたことである。

地図で上の場所を海のなかに沈めてみると、その北側は野毛山、南は山手となっており、そのふたつの高台が、入海をはさんだもともとの横浜の陸地であった。


つまり港町である神戸と同じように山が海に迫るのが、横浜の原風景であった
(Google mapより)


そんな具合で地形が盛り上がる、いわゆる高低差の魅力溢れる横浜には、ふと景色がひらけると富士、といったような瞬間があちこちにある。それなら、そんなときどきでシャッターを切って、かの葛飾北斎のように「横浜の今の」富嶽三十六景に仕立ててみるのも一興ではあるまいか。

というわけで今回は、JR石川町駅南口を出て、いまは銀座と浅草に店舗を構える松屋百貨店の源流である鶴屋呉服店の発祥の地、亀の橋から「地蔵坂」を上がる。
                 

この右手に鶴屋呉服店はあった


「地蔵坂」の途中にある「乙女坂」で右に曲がり、階段を上ると横浜共立学園が見えてくるので山手214番館を過ぎたところでまた右に。すると正面にとても雰囲気のいい「ニュー山手マンション」が見える。
 

こちらは正面からの眺め。1970(昭和45)年築の瀟洒(しょうしゃ)な建物が魅力的


そんな建物を眺めつつ学校の塀沿いにまた右へ曲がるとやがて現れるのが、深い切通しを見降ろす打越橋。
 

渡るときは見えないこの鮮やかな赤は、道をはずれて初めて眺めることができる


渡る手前には斜度20°で実は市内最急坂の「猿坂」、渡って300メートルほどで市立石川小のほうへまっすぐに下る「遊行坂」、そこからもう200メートルでモータリゼーションを寄せつけない情緒漂う細急坂「東坂」と高低差を楽しみながらの道行き。
 

そして、東坂のすぐ先で右手に現れるのが、唐沢公園である


入口から公園のなかを見遣(みや)るとそこはいかにも見晴らしがよさそうで、散歩の足は自然と砂利を踏みしめ遊具の先へと向かってしまうだろう。そしてその先に見えるのが今回の1枚。
 

『横浜今富嶽三十六景・其の一』「南区唐沢公園」(南区唐沢41)の富士である


距離と所用時間:JR石川町駅から約1.4km、18分ほど。


ー終わりー
 

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  • 画像のリンクが全て切れています。せっかくの画像が見られない事が残念です。

  • 「学校の塀沿いにまた右へ曲がる」ではなく「左に曲がる」の間違いでは?

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