秋を迎えたにもかかわらず、まだまだ汗ばむ日も少なくない9月終盤。
「暑い秋」にはウンザリさせられるが、「アツい秋」はまだ始まったばかりだ。

　

秋空のハマスタ。まだシーズンは終わらない
　

今季、セ・リーグ2位を確定させ、クライマックス・シリーズ（CS）出場を決めた横浜DeNAベイスターズ。9月28日、レギュラーシーズン最終戦が本拠地・横浜スタジアムで行われた。

ハマスタでCS初開催

DeNA体制となって8年目、ラミレス監督となって4年目の今季は、最終戦に駆け付けた3万2108人を含め、ホームゲームに228万3524人のファンを動員したDeNAベイスターズ。

　

最終戦にもたくさんのファンがハマスタに足を運んだ
　

リーグ戦を2位で終えるのは1998（平成10）年の優勝した前の年の1997（平成9）年以来のことで、CSに出場するのは2016（平成28）年、2017（平成29）年シーズンに続いて3回目となる。
過去2回は3位でのCS出場だったため、ハマスタでCSを開催するのは今季が初めてだ。

　

「一生残る、一瞬のために。」を旗印にCSを戦う
　

初めてのハマスタCSを前に、まずはレギュラーシーズン最終戦。
相手は逆転3位の可能性を残し、負けるわけにはいかない阪神タイガース。こちらも今永昇太（いまなが・しょうた）投手が最多奪三振のタイトルを見据えての先発登板と、最後まで単なる消化試合ではないアツい一戦が繰り広げられることとなった。

ファンは「広島とやりたい」？

ハマスタに訪れたファンは口々に「CSは広島とやりたい」とコメント。それもそのはずで、最終戦が始まる前の時点で広島カープには13勝11敗。CSに滑り込みでの出場を狙う阪神との対戦成績は8勝15敗と大の苦手。
阪神は残りの3試合全勝すれば逆転3位という状況とあって、ファンは「今日勝って、広島とCSをやる！」と息巻いていたというわけだ。

　

試合前のdianaのステージにもたくさんのファンが集結
　

市内からハマスタに駆け付けた添田（そえだ）さんも、そうコメントしてくれた一人。

　

写真左から、添田さん夫婦と姪御さんという3人。女性陣は髪もブルーに！
　

カギを握るのは先発の今永と名前を挙げ、「前回は悪かったけど、今日好投してくれれば」と期待。「今日、今永で勝てればCSも突破できるはずですよ！」と力を込めた。
今年は40試合ほど観戦に訪れたそうで、優勝を果たした巨人の胴上げも生で見たとのこと。「今度は（CSファイナルステージを）東京ドームで勝って、青いテープを投げたい！」と、早くも気持ちはCSモードだ。

こちらのグループは、一人だけ違うユニフォームを着ている3人組。

　

写真左から、まっすーさん、とくちゃんさん、チーフさんの3人
　

中に入ったら席が分かれるという3人だが、横浜ファンの2人が「今永が8回無失点、15三振くらいやってほしい」と話せば、「それでいいです。で、タイガースが9回に大逆転する」とやり返す感じ。

CSは「広島とやりたい」と模範解答だが、「筒香（嘉智〈つつごう・よしとも〉）やソトなど主力がやるべきことをやってくれれば勝てるはず」と横浜の自力を信じるコメントも聞かせてくれた。

スタジアム周りで声をかけたファンの中には、DeNAベイスターズになってからファンになったという人がかなりいて、優勝未経験者ばかり。
だからこそ、「今年、日本一を見たい」と熱望する人が多く、その熱は9月が終わろうというのに冷めることなく、まだまだ過熱し続けているようだ。