どの街にもあるものが他の街より少ないが、それで十分と感じた旅。はま旅Vol.52「東山田編」
ココがキニナル!
横浜市内全駅下車の「はま旅」第52回は、店や名物も見当たらず、これといった場所もほとんど無かったが、探せばちょっと見つかった東山田駅周辺。
ライター:クドー・シュンサク
今からちょうど4年前にあたる2008年3月30日、横浜市営地下鉄グリーンラインの駅として開業した東山田。下調べでは、これといったスポットもさほど見当たらなかったので、とにかく歩いて東山田を探訪することに。
改札を出た駅構内
撮影は、今回も同行してくれた安斎氏
駅前の大通り、県道を歩く
駅を出ると県道102号線。とにかく住宅が多く、駅前に店や施設はほとんどないといっていい状況。何かスポットを探しがてら、地下鉄の隣駅である北山田付近まで県道を歩いた。
個性的な雰囲気のラーメン店と古めかしい食料品店以外、県道沿いにはこれといって何もなかった。
駅前の県道102号線。街の背は低くて景色の‘ぬけ’はいい
北山田付近から東山田駅まで行きとは別路で戻ったが特に住宅と田畑以外は何もなく、県道を逆の隣駅、高田駅のある港北区方面へと歩いた。
すると、なにやら独特な立地の会館を見つけた。
第三京浜道路の高架下にある「横浜市東山田スポーツ会館」
施設員の女性に取材交渉し、中を見せてもらうことに。
会館内の体育館。訪問した時間帯は卓球タイム
会館の建物の中には体育館と学習室。建物を出たその奥には2面のテニスコートと、そのさらに奥に多目的コート。この会館内の施設は予約制で、なんと、指定された開放時間内であれば、利用料は無料。居住地の指定や制限もないのだという。
ただし、道具類は全て持ち込みで。
会館内を案内してくれた施設員の塚田さん。予約等の詳細は会館まで
会館奥のテニスコート。利用料が無料はうれしい
塚田さんは施設を大事に使ってくれる方々ならどんどん利用してスポーツでいい汗を流してほしいと。
ちなみにこの会館は、特定非営利活動法人 つづき区民交流協会による運営とのこと。
地球にやさしそうな工場
会館を後にし、これといったスポットが見当たらない街並みを歩いていると、工場のようなところの道先にこういうものを見つけた。
植木のような販売物
何を取り扱うどういったところなのか、中で大きな木を切っていた男性の方に話しを伺ってみた。
(株)ぼくりゅう亭 代表取締役の平野勝さん
ここ、「ぼくりゅう亭」は、木材の素材販売と加工品の制作と販売を行っているという。
その木材は、すべて上高地をはじめとする日本アルプスの河川で採れた天然国産流木のみを扱っているという。
流木の数々
流木を使うコンセプトは、シンプルに資源の事を考えた結果。木々を伐採するのではなく、河川に流れ着いた流木を資源として利用することで、木々の伐採による自然破壊を防ぐことにつながっているという。
商品は、流木を使用した棚や椅子やテーブルといった家具から、イーゼルやオブジェといったものまで。
資源を大切にしたスタンス、今の時代に呼応したスタイルといえる。
工場を出て、またしばらく東山田をねり歩いたところで空腹。一軒のなんともいえない風合いが際立つ蕎麦屋を見つけた。
2階の壊れ具合。歴史とアングラを感じる佇まい
営業中だったので入ってみようか検討しているところ、店先にこんなものがあった。
メッセージ?
同行の安斎氏と話し合った結果、旅始めに見つけた北山田方面にあったラーメン屋へ向かうことにした。
≫