検索ボタン

検索

横浜のキニナル情報が見つかる! はまれぽ.com

東京オリンピック開催決定! 横浜で開催される競技はある? インフラ整備はどうなる?

ココがキニナル!

2020年、東京オリンピックは横浜で見られる? 前回大会の名残やインフラ整備も含めキニナル(haipaiさん、みち坊さん、ヤングさん、HIDE.PDさん)

はまれぽ調査結果!

日産スタジアムがサッカー予選リーグの開催候補地の一つ。横浜市は練習会場の誘致や交通網整備、ホテル建設などを検討中

  • LINE
  • はてな

ライター:はまれぽ編集部

2度目の東京オリンピック開催決定

“トーキョー”

9月8日(日)早朝、日本中が歓喜に包まれた。2020年の第32回夏季オリンピック大会とパラリンピックの開催地に東京が選ばれた瞬間だった。1964(昭和39)年以来56年ぶりで、アジアでは初めて同一都市で2度目の開催となる。会期は7月24日から8月9日まで。

世界中からさまざまな人が集まる最大級のスポーツイベント。東京都の試算によると、五輪開催による経済効果は3兆円ともいわれる。では、近隣の横浜にはどのような経済効果があるのか。また、横浜でこの世紀の瞬間に立ち会える場面はあるのか。横浜市政策局政策部の福島雅樹政策課長に話を伺った。
 


取材に応じてくれた福島課長




日産スタジアムが開催候補地

今回の東京五輪は成熟した都市インフラを活用し、コンパクトな会場配置で選手本位の大会とする計画。半径8キロ圏内で28競技の熱戦を37会場で繰り広げる予定だが、横浜で開催される競技はあるのだろうか。競技は来年2月の五輪組織委員会を経て正式に決定される見込みで、それに伴い各国も練習会場の確保に乗り出すものとみられる。

福島課長や市スポーツ振興課によると、サッカー予選リーグの会場として、日産スタジアムが開催候補地の一つとなっている。しかし、東日本大震災からの復興を目指す仙台のほか、札幌や埼玉も候補地に挙げらている。

もし仮に開催された場合でも3試合程度で「組み合わせにもよるが、競技自体ではそれほどの経済波及効果は見込めないだろう。経済効果という面では、普段のJリーグの試合の方が高いのでは」とみている。
 


開催候補地の一つである日産スタジアム


それよりも市が目指すのは、公共インフラ整備やインバウンド(旅行客の国内誘致)だ。

インフラ面の具体例として挙げられるのは、日産スタジアムのオリンピック仕様への改修。スポーツ界でのもう一つのビッグイベントであるサッカー・ワールドカップの決勝戦も開催できる会場だが、横浜での試合実施が正式に確定した場合、各国主賓やメディア向けにセキュリティや設備を改修する可能性がある。

交通網では、2016年度完成予定の横浜環状北線や2021年度完成予定の同北西線、鉄道では県東部方面への早期整備を検討している。
市は、2027年度に開業を予定しているリニア新幹線の前倒しに期待を寄せている。というのも、リニア停車駅がJR横浜線の相模原駅や橋本駅を中心に予定されており、そこから同線を使って選手団や観光客の引き込みを見込んでいるからだ。

インバウンドの中心となるのはホテル誘致と建設。
「最も横浜らしい風景」ということを念頭に、オリンピック開催までに、みなとみらい地区や横浜駅などへの誘致を進めていく。
 


「横浜らしい」みなとみらいの風景


これに伴い、各ホテルを結ぶピストンバスや市営バス・地下鉄の24時間稼働のほか会場や羽田空港へのアクセスを整備することになる。
また、世界文化遺産に登録された富士山に向かう旅行客が横浜を素通りしないためのツアーも旅行会社とタイアップするなどして企画していく。

市では、これらの整備事業や観光サービスなどによって生じる雇用や横浜の新たな付加価値の創出に期待を寄せている。
福島課長は「オリンピックを単なるイベントでなく、経済活性化のチャンスとして『魅力ある横浜』を作る追い風にしていきたい」と話している。