検索ボタン

検索

横浜のキニナル情報が見つかる! はまれぽ.com

  • 36年ぶりに完全復活「横浜銀蝿 40th」。オリジナルメンバーで再結成!
  • 神奈川県内の横浜家系ラーメン店がどこにあるか地図からすぐわかる!横浜の観光情報「よこはまっぷ」
  • イベント開催、店舗オープン、新商品発売などリリース情報を配信したい方へ
  • はまれぽ.comにあなたのお店・会社を無料で掲載しませんか?

「神奈川県民の日」がないのはなぜ?

「神奈川県民の日」がないのはなぜ?

ココがキニナル!

今日は「埼玉県民の日」ですが、「神奈川県民の日」はないのでしょうか?神奈川県は市区町村の日を優先して「神奈川県民の日」は設けていないのでしょうか?理由がキニナル。 (浜っ子魚河岸五代目さんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

神奈川県では議会で県民の日を定めていないため、神奈川県民の日はない。県民の日を作ろうという盛り上がりが今までなかったことが理由だそう。

  • LINE
  • はてな

ライター:吉田 忍

例えば、東京では10月1日が都民の日になっていて、公立の学校などは休みになり、上野動物園といった都の施設に無料で入場できたりする。キニナル投稿の埼玉県民の日は11月14日で、やはり公立の学校などが休みになり、いろいろな特典やサービスが受けられるようだ。

全国的にはどうなのか調べてみると、半数ほどの県が県民の日を定めているがその他の道府県は特に道府県民の日を定めていない。ただし、首都圏に限ると、都県民の日がないのは、神奈川県のみ。

そして、県民の日を定めている中で、千葉県民の日(6月15日)、群馬県民の日(10月28日)、茨城県民の日(11月13日)、山梨県民の日(11月20日)、これに東京と埼玉を加えた1都5県では、公立の学校などが休みになるという特典付きになっているらしい。
 


キングの塔が印象的な神奈川県庁本庁舎




神奈川県民の日がない理由



どうして神奈川県には県民の日がないのだろう?
神奈川県総務部広報課企画情報グループの鳴島さんにお話を伺った。

他県の例では、県の大きな催し物がある、あるいは何年目といった節目を迎えるなどして、県民から「県民の日を作ろう」という要望や盛り上がりがあって決定されたものが多いとのこと。

県民の希望を踏まえて議会で県民の日を定める。そしてその日に公立小中学校を休日とする事はまた別途、教育委員会などで決めているらしい。

「本県では県民の日が定まっていません。神奈川県では今のところ、そういう盛り上がりがなく議会で定めていないためです」と鳴島さん。

東京や埼玉には都民の日や県民の日があって学校が休みになるのに、神奈川県にはなくて一瞬、損なように思ったが、神奈川県内の市には市民の日がある。

横浜市民の日は開港記念日である6月2日。川崎市は7月1日の市政記念日を市民の日としている。そして、この横浜市と川崎市では市民の日に学校などが休みになる。
 


たくさんのイベントで盛り上がる6月2日の開港祭


藤沢市と鎌倉市にも問い合わせてみた。藤沢市は10月1日が市政記念日だが、学校は休みにならないとのこと。鎌倉市にも市政記念日があるが、11月3日、つまり文化の日なので、もともと祝日だった。

神奈川県民の日が定められていないことについては、横浜や川崎などの市町村の日を優先しているのではなく、あくまでも、県民の間にこれまで「神奈川県の日」を作ろうという盛り上がりがなく、議会で定めていないためだとのこと。

ということは、県民が盛り上がり要望を出せば、神奈川県民の日ができる可能性があるということだ。

学校が休みになるかどうかはともかく、神奈川県の歴史や県に対する意識を高めるためにも神奈川県民の日があってもいいかもしれない。



神奈川県には立庁記念日がある



他県の多くの県民の日は、県ができた日に由来していることが多い。国に建国記念日があるように、県には県が成立した記念日がある。

もし、神奈川県が県民の日を定めるとすると、有力候補となるのが、神奈川県が誕生したとされる立庁記念日だ。

神奈川県の公式サイトには「神奈川県の県名由来・立庁記念日」というページがある。

このページでは、神奈川県が3月19日を「立庁記念日」としていること、そしてその理由が解説されている。

それによると3月19日は、江戸幕府が設置していた「神奈川奉行所」が明治維新政府によって、「横浜裁判所」となった1868(慶応4)年3月19日に由来する。当時の裁判所は現在のものとは異なり、司法だけでなく、一般行政も受け持つ、いわば現在の県庁の前身とも言えるものだった。
 


紅葉坂の青少年センターにある、神奈川奉行所の史跡碑


そこで、神奈川県史では横浜裁判所が設置された1868(慶応4)年3月19日を、立庁記念日としている。
 


神奈川奉行所で外交を担当した運上所跡の石碑は、県庁の敷地にあった


また、「横浜裁判所」はその後「神奈川裁判所」になり、その後「神奈川府」と改称し1868(明治元)年の9月21日に「神奈川県」と改称された。歴史上初めて「神奈川県」という名が生まれたこの日も神奈川県の日候補に良さそうだ。