8月25日(日)に行われる横浜市長選挙の前に、市長の仕事について知っておきたい!
ココがキニナル!
8月25日(日)に行われる横浜市長選挙の前に、横浜市長の仕事をチェック!(はまれぽ編集部のキニナル)
ライター:吉田 忍
8月25日(日)に横浜市長選挙が行われる。日本の行政システムは、国→都道府県→市区町村の3段階になっており、横浜市民にとって、市長選挙は最も日常生活にかかわる、いちばん身近な行政の長を選ぶ選挙。
はまれぽでも特設ページを開設。横浜市長選に向け、はまれぽ読者からの声を聞かせてもらう試みを開始した。
さしあたり、「市長って具体的にどんな仕事をしているのだろう?」という素朴な疑問を調査してきた。
なぜ、参議院選とのW選挙にしなかったのか?
8月29日に横浜市長が4年の任期を満了するにあたり、横浜市長選挙が8月11日告示、8月25日投票という日程で行われる。
7月の参議院選挙が終わったばかりで、横浜市では2ヶ月連続での選挙となるが、「どうして同時に行わなかったのか?」というキニナルもあったので、まずはその点から。
自民党の圧勝で終わった参議院選挙2013
まず、参議院議員の通常選挙は公職選挙法により、任期が終る7月28日の前、30日以内に行うことが原則だが、その期間が参議院閉会の日から23日以内にかかる場合は、参議院の閉会の日から24日以後30日以内に行うとなっている。今年は参議院の閉会が6月26日だったので、7月20日から26日の間に選挙を行わねばならなかった。
そして、横浜市長選挙は、任期満了の前の30日以内に行わなければならないが、任期満了が8月29日なので、7月30日から8月28日の間ということになり、選挙を行える期間が重ならなかったため。
ちなみに、横浜市の選挙管理委員会では、厳しい財政状況等を勘案し、もしも国会の会期延長などで、参議院選挙が遅れて同日実施が可能ならば同日にするという方針だった。仮に同日に行えれば、およそ7億円の経費が削減できたであろうと試算されている。
市長の仕事
市長ってどんな仕事をしているのだろう? 横浜市政策局秘書課に伺った。
横浜市庁舎。秘書課は2階部分にある
市民に近くやりがいがある仕事がしたいという秘書課長の斉藤優子さん
斉藤さんは「私たちから見ても、市長の仕事はものすごく激務です」という。
特に横浜市は政令指定都市でも最大規模を誇る。
笑顔は苦手なんですがと言いつつ・・・姫浦尊課長補佐
市長の仕事は、大きく3つに分けられる。
1つめは、市民に選ばれた代表として、市政を運営すること。
市長は私たちが選挙で選ぶことができる最小単位の行政の長である。国の政治に比べ、水道や消防、ゴミの回収など、より生活に密着した内容についての判断が求められる。そこで、市長は市民や団体の声を直接聞く機会を多く持つことも、大切な仕事になる。
そして、実際に業務を行う市職員のリーダーとして管理運営すること。横浜市の職員はおよそ2万5000人なので、大企業の社長ともいえる。
秘書課入口。市長室へはここを通って中へ
2つめは、議会にかかわる仕事。
予算案や条例案を議会に提出し、市会議員からの質問に答えることなどがこれにあたる。
当然だが、現市長でいえば、待機児童の解消など自らが選挙時に公約した事や、市民の声を聴くなどして必要と考える事項をより解決・達成できるように予算を調製する。
市長は市の予算案を作成し、議会に提出(写真提供・横浜市会)
市長は単独で議案を提出できる(市会議員は議員定数の12分の1以上の賛成が必要)。
例えば、「みどり税」(はまれぽ「横浜市の税金は高いのか?」参照)は、市長議案である。
市民には歓迎されないだろうが、必要と判断すれば増税という決断もしなければならないのだ。
予算案、条例案ともに議会での議決が必要ではあるが、どちらも市長の意見や方向性が表れる部分がある。善し悪しはともかく、それこそが、市民の選挙(民意)で選ばれた市長の仕事である。
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