鉄棒がさびしげに立っているここは児童公園、それとも空き地?30年続く保土ケ谷区和田町の土地問題に迫る!
ココがキニナル!
保土ケ谷区和田2丁目7番地に鉄棒がさびしげに立っている壊れた住居跡のような小さな空き地は何?近所の方は児童公園と主張するけど、空き地にしか見えない。どうしてこんな状況なの?(三ッ沢さんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
空き地は、以前は鉄棒と砂場がある「子どもの遊び場」だったが、30年前から続く不法占拠の問題があり、整備できない状況のため、放置されていた!
ライター:藤井 涼子
保土ケ谷区和田にある「小さな空き地」・・・。ナルホド、筆者がキニナルかキニナらないかは別として、編集長吉田から「調べろ」との指令なので、調べようではないか。
まずは現地を見に行かなければ、ということで、最寄り駅である相鉄線和田町駅へ向かった。
現在の空き地の様子
和田町駅から駅前の「和田町商店街」を抜け、約3分歩いたところにその空き地はある。
キニナル投稿を読んでみると「公園なのか? 空き地なのか?」ということだったので、もう少し広い土地を予想していたが、思っていたよりかなり狭い。
ゴミ集積所になっているようだが、確かに鉄棒はある
住所はキニナル投稿に書いてあるものと同じなので間違いない
一見したところ、全然公園には見えない。狭すぎるし、ゴミ集積所だし、ところどころブロック塀も壊れていて、子どもが遊ぶには危険だと思われる。
何かの跡地のようだが、もとは何だったのか全然分からない
キニナル投稿によると「近所の方は児童公園だと主張なさる」ということなので、実際に近所の人の意見はどうなのか、近くを歩いていた人に話を聞いてみた。
「若いときからここの近くに住んでいる」という86歳のおばあちゃん
長年住んでいるだけあって、予想以上に詳しい話が聞けた。やはり以前は「公園」だった。
おばあちゃんの話によると、この土地は「多分水道局か横浜市のもの」だそうで、戦後、空き地となっていたが近隣住民が勝手に車を停めるようになったりしたので、町内会がお金を出して鉄棒と砂場を作り、子どもが遊べる公園にしたようだ。
「今も近くの幼稚園児が鉄棒にぶら下がったりして遊んでいるよ」とのこと。
このブロック塀が壊れているところは、以前は砂場だったそう
そして、この空き地の横に「勝手に住んでいる人がいて、役所の人も困っている」らしい。
写真左が空き地で、右側に見えているものが「困っている」という建物
近づいてみると、車が停めてある
そのとなりには、もう一軒建っている
現地調査はこのくらいにして、はじめに横浜市環境創造局公園緑地管理課にこの土地を管理しているかどうか尋ねてみた。すると「ここの土地は公園として登録されていない。公園ではないため、当局では管理していない」という返事だった。
では、この土地は一体誰のもので、誰が管理しているのか。
空き地の掲示板に町内会名があった
和田町西部町内会の会長・宇佐美さんにこの土地について尋ねてみると「もともとは水道局の土地で、町内会が借りている」とのこと。
また、鉄棒と砂場がある場所について、改築する予定はないのか聞いてみたところ、その空き地の横にある「困っている建物」がどうにかならないと町内会としても動けない、そうだ。
この困った建物に関しては、「水道局と保土ケ谷土木事務所が立ち退きをお願いしている」とのこと。実際にはどのような状況なのか、保土ケ谷土木事務所へ取材に行った。