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町のかかりつけ医・関内編

Question みんなのキニナル投稿

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みんなのキニナル

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横浜のココがキニナル!

横浜が生んだマルチタレント、石井正則さんを徹底解剖!

ライター:永田 ミナミ (2016年11月24日)

1990年代中ごろに一斉を風靡した怪物番組『ボキャブラ天国』でコメディアンとしての人気に火がつき、その後もTVドラマ『古畑任三郎』を皮切りに映画『THE 有頂天ホテル』『交渉人真下正義』といった作品で俳優としても存在感のあるキャラクターを演じる石井正則さん。

最近ではナレーターとしても活躍し仕事の幅を広げながら、愛車のミニベロ(小径車)で全国の純喫茶をめぐり、写真家としても評価の高い石井さんと話していくうちに、石井さんの多才さは、そのまま「横浜」に繋がることを知るのだった。
 

石井正則
誕生日: 1973年3月21日
血液型: O型
職 業: 俳優・ナレーター
所 属: ホリプロ

 


幼少期

―本日はよろしくお願いします。お生まれは確か保土ケ谷区でしたよね。

そうですね。保土ケ谷区西谷です。ただ、生まれてすぐに引っ越して、保育園までは千葉県の九十九里に住んでいました。そのあとまた西谷に戻ってきたんです。
 


住んでいた場所をバスでいうと92系統が通るところでしたね

 
―バスの系統で表現すると地元感が出ますね(笑)。小学生時代はどんな子どもだったんですか?

寺下橋っていう急坂の途中にあるバス停の近くのアパートに住んでいたんですけど、外で遊ぶより家で漫画を読んでいるようなインドアな子どもでしたね。

そうそう、急な坂にはわりとあると思うんですけど、うちの前の坂は途中で一度平らになってまた坂になる、みたいになっていて、うちはちょうどその平らになっているところに建っていました。僕が小学校1年のころなんですけど、アパートの前でよく弟と遊んでいたんです。
 


遊んでいたと言っても外でコロコロコミックなんかを読んでいたくらいですけど

 
そのときに、そろばん塾か何かに通っているらしい、年上の男の子がよく自転車で僕らの前を通っていたんです。その子は習い事に行きたくなかったのか、僕らの前を通りかかると必ず一度自転車を止めて、僕たち兄弟としばらく遊んで、それからからまた自転車に乗って去って行くんですね。

それからずっと時間がたって僕が芸人になって、楽屋で横浜出身のジョーダンズの山崎さんと地元の話で盛り上がっていたんですよ。そのうちに子どものころの話になって・・・
 


そうしたら、ある瞬間に、あれ? ってなったんです

 
ふと、あれはひょっとして、と思って「山崎さん、子どものときにこういう坂道の途中にあるアパートの前で、兄弟と遊んでませんでしたか?」って聞いてみたんです。そうしたら「あ、それ、お寺の横のアパートだろ!」ってなって、その男の子、山崎さんだったんですよ。

―奇跡ですね。そのときは名前も知らない関係だったんですか?

聞かなかったですね。小学生同士でその場で何となく名前も知らないまま仲良くなることってあるじゃないですか。まさにそれです。

まさか、横浜の西谷でたまたま近所に住んでいて、週に2回くらい10分か15分だけ遊んでいた名前も知らない男の子が、10年以上たって同じ芸人になっていて、同じ楽屋で再開してそれを思い出すなんて思わないですから、あれは感動しましたね。
 


そのあと、山崎さんにはずいぶんよくしていただきました

 
―西谷にはずっと住んでいたんですか?

いえ、そのあと小学校3年生のときに公団住宅の抽選に当たって、保土ケ谷区の笹山団地に引っ越しました。引っ越しに合わせてそれまで通っていた菅田小から笹山小に転校するんですけど、通ってみたら学区域の位置関係で引っ越す前よりも笹山小が遠いんですよ。
 


あのときは完全に学区域の罠にしてやられました(笑)

 
西谷のあたりは区境も微妙で、僕は保土ケ谷区だったんですけど、すぐ近所の友達は旭区だったりしましたし、そもそもうちは西谷といっても、駅まで歩いて25分くらいかかかるんですよ。それでもほかに駅はないので、最寄り駅は西谷というしかないんですよね。

―小学生時代は横浜で、どんなふうに過ごしていたんですか?

自分が横浜に住んでいるとか、ましてやハマっ子だという感覚はまったくなかったですね。西谷から横浜駅まで、相鉄線の各停で15分くらいかかるじゃないですか。それプラス、家から西谷駅が25分、子どもの足だともうちょっとかかったことを考えると、横浜まで小一時間はかかるかんですよ。
 


だから横浜は、遠くにある都会という感じでしたね


つくし野アスレチックにて、小5、お母さんのすぐ横にいるno.25が石井さん

 
―石井さんの小学生時代は、ちょうどファミコン第一世代くらいですよね。ゲームでも遊びましたか?

うちは、ゲーム機は買ってもらえなかったんですが、母の親戚に電気店をやっている伯父がいて、安くしてもらえるということでMSX(マイクロソフトとアスキーが共同開発した規格)っていうコンピュータを買ってもらえたんです。

―ありましたねMSX。響きが懐かしいです。

それでゲームをやるわけなんですけど、ソフトが高くて1本1万4000円とかするんですよ。それで『信長の野望』なんかだったらいいんですけど、調べに調べて買ったゲームが「クソゲー」だったときのショックが大きくて(笑)

―それは一大事ですね(笑)

雑誌のレビュー何度も何度も読んで、弟と「どれにしよう」「これでいいかな」ってさんざん選んで買ったゲームが全然つまらなかったときは落ち込みましたね。でも、何と言っても大金を払ってしまっているので、つまらなくても何でも、とにかくがっつりやるんですよ。
 


どんなにつまらないゲームも全部クリアしてました(笑)

 
ゲームのソフト代が横浜駅のヨドバシカメラなら3割引になって、電車は往復でいくらかかってっていうのを全部計算して、交通費とゲーム代ぴったりの金額を握って弟と横浜に行って、ゲーム買う以外何もできないので買ったらすぐ相鉄線に乗って帰ってきましたね。
 


僕にとって横浜は、そんなふうにたまに出かけるくらいの遠くにある都会でした


笹山小学校の卒業式にて、このころのスーツ姿も決まっている石井さん

 
あ、そうだ。MSXってコンピュータなんで、自分でプログラミングしてゲームが作れたんですよ。雑誌に自分が作ったゲームを投稿する人もいて。それで僕も、自分でシューティングゲームにプログラムを追加して、ハイスコアが表示されるようにしたりしてましたね。

―すごいですね。スーパーマイコン少年じゃないですか。

いやいや、投稿してる人たちが作るゲームは本当にすごかったので、僕は全然たいしたことなかったんですけど、でも、そういうのは好きでしたね。

―そういう情熱が、自転車や純喫茶や写真といったような、今の石井さんの原点なのかもしれませんね。

確かに、自分でいろいろ調べて手に入れるというのはそのあたりからかもしれないですね。だから、逆にいうと自分で手に入れたものじゃないと情熱を注げない部分もあります。自分で入念に調べて努力して手に入れるという過程が好きなので、逆に誰かにプレセントをあげるというのがずっと苦手なんですよ。相手に何が欲しいのか聞けたらいいんですけど、知らないでプレゼントを選ぶのが難しくて。
 


プレゼントのセンスがいい人っているじゃないですか、あれうらやましくて(笑)

 


中学時代と高校時代

―中学時代はどんなふうに過ごしたんですか?

中学時代も、引き続き決まった友達と主に漫画を読んで過ごすような、インドア生活を送っていましたね。でも、高校生になると、横浜にも遊びに行くようになりました。といっても通っていたのは県立商工(保土ケ谷区の神奈川県立商工高等学校)なので相変わらず地元なんですけど。高校時代は僕らのころはとにかくビブレでしたね(笑)
 


ドリームランドにて、あのころが懐かしいプリントシャツを着た中学1年の石井さん


僕はもう完全にビブレ世代ですね。HMVにもよく行きました

 
―高校生になって変わってきたんですね。

そうですね、高校に入って1年生のときは野球部にも入ってましたし。でも、練習が厳しくてやめたあとは、基本的にインドア体質なのは変わらなかったです(笑)

―インドア派の石井さんが芸人を志すきっかけは何だったんですか?

きっかけというのは特にないんですけど、高校3年の春にふと「お笑いやりたい!」って思ったんです。インドア生活のなかテレビはよく観ていて、そのなかでもお笑い番組は特に好きだったので、その影響はありましたね。

母は「経済的に自立できるなら、自分の好きなことをやりなさい」と言ってくれたので、高校を卒業したあとはアルバイトをしながら芸人を目指すんですけど、どうしたら芸人になれるのか分からないまま3年が過ぎてしまうんです。
 


芸人への入口が分からなかったんですよね


芸人を目指しアルバイト生活を送っていた、現在とほとんど変わらない19歳の石井さん

 
―その間、アルバイトは何をしていたんですか?

伊勢佐木町のゲームセンターで働いてました。「ハイテクセガ」で。今はもう駐車場になっちゃいましたけど、ホテルファニーズの向かいくらいですね。


石井さんの青春時代の向かい側でいくつもの愛が通り過ぎていったのだった


―何歳までそこで働いていたんですか?

23歳くらいまでですね。長く働いていたので、芸人の活動を始めても、ライブがあるからって休ませてもらえたりして、お世話になりました。あのころの食生活は主にポンパドウルで買ったパン2個だけ、ときつかったんですけど、バイト代が出たときは「よし、ご褒美だ」って言って太源でラーメン食べてましたね。

―太源ですか。あそこは名店ですよね。

そうなんですよ、あそこのラーメンは独特というか、ほかでは食べられない味で、とにかく美味しくて大好きなんです。
 


石井さんの思い出が詰まった名店「太源」はいまも同じ場所で営業中である

 
そのころのアルバイトの先輩で「エリツィン」というあだ名の大学生がいて、いまは福岡で寿司職人をやっているんですけど、この間、東京に来たときにラーメンが食べたくなって、結局、横浜まで来て太源で食べたらしいです。やっぱりそれくらい、ほかにない味なんですよね。

―ほかに思い出の店はありますか?

あとは若葉町のほうにあった、お好み焼き店「御圓屋(ごえんや)」はよく行ってましたね。あそこの窓から『濱マイク』の撮影が見えて「おお、永瀬正敏だ」とかみんなで盛り上がったの覚えてます(笑)
 
 
石井さんが芸人として活動し始めた経緯とは・・・キニナル続きは次のページ≫
 

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