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緑豊かな鎌倉で最新のIT技術を生み出している「カマコンバレー」を知る!

ココがキニナル!

「鎌倉市議会議員選挙を盛り上げよう企画」に取り組んだ「カマコンバレー」って何?(はまれぽ編集部のキニナル)

はまれぽ調査結果!

カマコンバレーは「鎌倉をITで、ハッピーに」したい個人プログラマーや企業が集結。“新しい働き方”と“共生”がモットーで「鎌魂」が正式名称

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ライター:ほしば あずみ

近年、鎌倉に拠点を置くIT企業が増えている。その現象は、アメリカのIT企業の一大拠点である「シリコンバレー」をもじって「カマコンバレー」とも呼ばれていた。
2013年に入ってから「カマコンバレー」は組織として「ITで鎌倉をよりよい町にする」取り組みをはじめたという。
具体的にはどういうことだろう。

鎌倉IT企業の先駆け的存在、「面白法人カヤック」はカマコンバレーの事務局長も務めている。まずは、カヤック代表の柳澤(やなさわ)大輔さんにお話を伺ってみた。
 


誰が呼んだかカマコンバレー



「カマコンバレーは、もともと鎌倉にIT企業が集まっている現象について、取材を受けた誰かが冗談半分で言った言葉です。メディアに紹介された事もあって“カマコンバレー”で定着していますが、僕らは鎌倉をシリコンバレー化することを目指しているわけではないんです。
 


カマコンバレーのトップページには「鎌倉をITで、ハッピーに!」の文字


漢字で“鎌倉の魂”と書いて“鎌魂”。そのうち“バレー”をとって“鎌魂”にしたいんですよね」
(というわけで、はまれぽでは以下「鎌魂」と表記)
 


「鎌倉を“ITの町”にしたいわけじゃない」と語る柳澤さん
 

「設立当初のコアメンバーは7社ですが、業種はIT企業だけではありません。鎌魂に賛同する人は誰でも参加できます。月1度の定例会で何をするか話合い、“満場一致”のプロジェクトのみ取り組みます」。たとえば2013年4月に行われた鎌倉市議会議員選挙。定数26議席に対し立候補46人という激戦では、「鎌倉市議会議員選挙を盛り上げよう企画」に取り組んだ。

立候補予定者の比較サイトを作り、「公開ミーティング」や市内飲食店と提携した「選挙割(投票後に訪店するとワンドリンクサービス等の特典が受けられる)」を企画。告知用にチラシも作成して街頭で配布した。
 


若年層向けにスマートフォン対応にしたサイトが特徴
 

ん? サイト作成以外は、あまりITっぽくないような? そう、鎌魂の目的は鎌倉の町をよりハッピーにすることであり、そのためにできる事をやるというスタンス。手段も場所もWebという仮想空間を飛び出し、リアルな人と人とのつながりを生みだした。
確かにシリコンバレーとは方向性が違う。

例えば、「ご当地ナンバープレート」。鎌倉市が発案した企画で、原動機付バイク(50~125cc)の「ご当地ナンバープレート」のデザインを公募していたが、カマコンバレーはこれを周知するために働きかけた。

例えば、大仏をモチーフにした「大仏顔面ナンパープレート」や鎌倉名物鳩サブレーをモチーフにした「鳩ハートナンバープレート」などのデザインを「多分不採用だけど」あえて、まとめサイトにアップ。ユニークで自由な発想から、FacebookやTwitterなどのSNSで拡散されている。
 


【多分不採用!】鎌倉のご当地ナンバープレートデザイン候補まとめ!より

 
「Webの得意分野は拡散です。ツイッターやフェイスブックを使っている層へ、もっと市政に関心を持ってもらおうと働きかけました」

なんと、いずれも収益事業ではなく、「鎌魂」の持ち出し。
「予算があればもっといろんなことができる。収益をあげていくことも今後は考えていきたいですね」と柳澤さんは語ってくれた。