平沼一丁目交差点にある「豆腐会館」ってなに?
ココがキニナル!
平沼一丁目の交差点の所に豆腐会館という建物があります。建物の中とか、なぜ建てられたのか、どこからの費用で建ち、どういう活動をしているのかなど調べてほしいです(yagishitさん、ひろりん。さん)
はまれぽ調査結果!
組合加盟店のステータスとして、神奈川県豆腐油揚商工組合を中心に約1億円をかけて建設。豆腐製造に関する協同購入事業などの活動を行っている。
ライター:伊藤 健志
そのビルは、横浜駅東口から平沼橋駅方面に向けて500〜600mほど歩いた、県道13号線と交わる平沼一丁目の交差点の一角に建っていた。
まずは、広い交差点を挟んで建物を見上げてみる。
平沼一丁目の交差点に立地
5階建て、いや6階建てだろうか。白いタイル貼りの、一風変わった建物だ。V字型にえぐれたように見える屋上と、建物の真ん中に、縦書きで大きく「豆腐会館」の文字。
その横には、不動産屋の広告の垂れ幕がぶら下がっている。このビルのテナントでも募集しているのか? 建物のすぐ裏側には、京浜急行線の高架がなめるように走っている。これだけ近いと、中は少しうるさそうだ。
交差点を渡り、ビルに近づいてみる。
1階部分は、時間貸しの駐車場となっていた。
1階部分は時間貸しの駐車場
そして正面に戻ると、玄関先には「神奈川県豆腐油揚商工組合」と「横浜豆腐商工業協同組合」という、2つの組合が連名で書かれたパネルがはめ込まれている。
「神奈川県」と「横浜」の2つの豆腐組合のパネル
ガラス製の扉を開け、中に入ってみると、そこは小さなエレベーターホールになっていた。そしてエレベーターの横には、各階の案内パネルが貼られている。
建物内にテナントは入っていない
これを見ると、どうやらこのビルは6階建てのようだ。ただ、商品管理室や会議室、組合事務所など、明らかにテナントと思えるような名称、企業名は書かれていない。
県内121店の豆腐小売団体が運営
「“豆腐会館”なんて名前なので、一杯ひっかけてビルの前をふらふら歩いている人から『この中に、豆腐食べながら飲めるとこあるの?』なんて聞かれることもあるんですよ」と笑うのは、県内の豆腐店121店が加盟する神奈川県豆腐油揚商工組合の鈴木理事長。
神奈川県豆腐油揚商工組合・鈴木理事長。自身も六角橋に店舗を構えている
豆腐という、歴史のある食べ物を製造・販売する小売団体だけあって、団体の創立自体は明治からと古い。1953(昭和28)年に協同組合法が改正されて、いまの原型が出来上がった。
活動内容としては、豆腐製造に関する原材料、副資材(凝固剤や商品パックなど)の協同購入事業と、組合員の福利厚生事業が中心だが、近年では「消費者に豆腐を見直してもらうための啓蒙活動にも力を入れている」という。
とくに、街の豆腐屋さんが作った本物の豆腐から、スーパーなどで流通している充填(じゅうてん)豆腐までが「豆腐という言葉で一括りにされてしまっていることをなくしていきたい」のだそうだ。
この充填豆腐とは、カット豆腐ではなく、豆腐パックの中にビッチリ入っている豆腐のこと。
充填豆腐のイメージ