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京急電鉄の駅名を勝手に鉄道大好きライターが考えてみた!

京急電鉄の駅名を勝手に鉄道大好きライターが考えてみた!

ココがキニナル!

京浜急行が創立120周年を機に駅名変更を検討。駅名は小中学生から公募だがその経緯が知りたい。大人の利用者にも駅名候補を聞いてほしい(nobaxさん/はんぐん丸さん/よこはまいちばんさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

前記事では京急電鉄の「わたしたち、ぼくたちのわがまち駅名募集」について調査。大人にも駅名候補を聞いてみたが出てこなかった。鉄道大好きライター若林が「妄想鉄」を発揮し考えてみたがいかがだろう

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ライター:若林健矢

前記事のおさらい


 
京急電鉄で2018(平成30)年9月23日から10月10日までの期間で行われた「わたしたち、ぼくたちのわがまち駅名募集」。この企画について前記事「本当に駅名が変わるの?賛否両論の京急電鉄『わたしたち、ぼくたちのわがまち駅名募集』を徹底取材!」で京急電鉄に取材し、駅利用者にも話を聞いた。

結局のところ、大師線連続立体交差事業にともなう産業道路駅の駅名変更と、京急電鉄創立120周年を記念し、子どもたちに駅名を考えてもらうことで沿線の歴史や地域についてもっと深く知ってもらうためのものだった事が判明。
「大胆に全駅名を変えてやるぞ!」という企画ではなかったことがわかり、ほっとした鉄道大好きライター若林。
 
ちょっと待った! でも駅名なら鉄道大好きな若林だって、考えたい。
 
大人の皆さんに取材したところ、残念ながら駅名案のアイディアまではいただけなかったので、大人を代表して若林自身が勝手に新駅名を考えるため、各駅を巡ってみることにした。もちろん、いくら考えても採用はおろか審査にも加えてはもらえないことを最初に断っておく。
独断でキニナッた駅を訪れて勝手にアイディアを膨らませるだけの、いわば「妄想鉄」コーナーだ。
 
 
 

産業道路(さんぎょうどうろ)駅


 
最初にやってきたのは京急大師線の終点小島新田駅のひとつ手前、産業道路駅だ。この駅は京急電鉄の発表で既に駅名変更が予定されているのだが、変更前に新駅名を考えてみたい。
 


スケッチブックとペンを手に取り、新駅名案を考える若林

 
駅前の踏切で写真撮影などしつつ、周辺を軽く散策してひらめいた案がこちら。
 


じゃーん!「大師河原(産業道路)、だいしがわら(さんぎょうどうろ)駅」!

 
産業道路駅の新駅名は「大師河原(産業道路)」でどうだろうか?

いやいや、決して適当に決めたわけではない。この案をひらめいた理由は、もともとの住所名が「大師河原」ということから来ている。大師線は将来的には地下化され、そうなれば産業道路の踏切もなくなってしまうだろう。

本当はもっとぶっ飛んだ駅名にしようかとも考えた。しかし、前記事の取材で『わたしたち、ぼくたちのわがまち駅名募集』に関わる駅名変更に反対している方の意見を聞き、それはいかんと反省。

駅名を住所名に合わせれば、より利用者に分かりやすくなるのではないかと思ったのだ。そして、例え地下化されても産業道路のそばを通ることは容易に想像できるため、“副名標”として産業道路の名前を残してもらえたら、元の駅名もより記憶に留めてもらいやすくなるのかもしれない。
 


産業道路駅といえばおなじみのこの風景。1500形の「京急120周年の歩み号」が通過!

 
 
 

花月園前(かげつえんまえ)駅


 
次に訪れたのは花月園前駅。いきなり質問だがこの駅名にピンとくる方はいるだろうか。
23歳のわたしが生まれるずっと前、この地に遊園地があった。その名前が「花月園」だったのだ。閉園してその後は競輪場に生まれ変わったが、競輪場も閉場してしまい、現在はその跡地に地域公園を建設する計画が進んでいる。

そんな背景を踏まえつつ、花月園の名も残せるような駅名にするにはどうすれば良いのだろう?
 


遊園地無き今は駅名にのみ面影が残っている
 

てってれ~!花月園前駅は「花月園公園(かげつえんこうえん)駅」!

 
「花月園公園駅」!これどう?的確ではないだろうか?
横浜市発表の事業計画でも、建設予定の公園名は「鶴見花月園公園(仮称)」となっている。とくれば、将来的に完成予定の公園に駅名を合わせて、公園の最寄り駅をアピールすると同時に、昭和より続く花月園の名を次の世代に引き継いでいけるかもしれない。
 


かつて遊園地があった形跡は見られない

 
 
 

日ノ出町(ひのでちょう)駅


 
続いては日ノ出町駅。エアポート急行の停車駅とあって利用者もそれなりに多く見受けられる。ここは野毛山動物園の最寄り駅としても知られているが、それを生かして駅名案を考えると・・・?
 


エアポート急行が停車する便利な駅
 

しゃきーん!日ノ出町駅は「日ノ出町(動物園前)、ひのでちょう(どうぶつえんまえ)駅」!

 
「日ノ出町(動物園前)」はどうだろうか?というのも、日ノ出町駅は住所を見ても日ノ出町の名前と一致し、さらに野毛への入り口のような位置にも建っている。そのため「野毛」と加えても良いのかもしれないが、わたしにはとても日ノ出町の名を全くの別物に変えることはできなかった(別に変えられないけど・・・)。そのため副名称を使用して、野毛山動物園への最寄り駅ということをもう少し前に押し出すようになればいいなと思ったわけだ。

ちなみに正式名称としての「動物園前」は、Osaka Metro(大阪メトロ)御堂筋線と堺筋線の乗り換え駅になっている。
 


「野毛山動物園下車駅」という目印が柱に描かれている

 
 
 

弘明寺(ぐみょうじ)駅


 
続いては弘明寺駅。ここは弘明寺観音の最寄り駅ということもあり、実際の企画でも駅名変更はしないとのことだが、電車から「弘明寺観音下車駅」との表示が見えたので、これしかない!と反射的に書いてみた。
 


エアポート急行が停車する弘明寺駅。弘明寺観音や南図書館への最寄り駅だ
 

ずどーん!弘明寺駅の改名予定はないが、あえて変えるなら「弘明寺観音(ぐみょうじかんのん)駅」!

 
その名の通り「弘明寺観音」である!弘明寺の名は変えず、後ろに“観音”と付け足すことで弘明寺観音への最寄り駅であるということをさらに分かりやすく周知できればと考えた。ちなみに地下鉄にも弘明寺駅はあるが、あちらは駅から弘明寺観音までに弘明寺商店街を歩く必要がある。京急弘明寺と比べてみると、京急から弘明寺観音までは徒歩約2~3分なのに対して地下鉄からは徒歩約5分。わずかな差だが京急の方が弘明寺観音に近い。これを活かしたらわかりやすいに違いない。繰り返すが弘明寺駅の改名予定はない・・・虚しい。
 


弘明寺観音下車駅の表示はホームにも置かれている

 
 
 

京急田浦(けいきゅうたうら)駅


 
お次は一気に横須賀まで京急に乗り、京急田浦駅で降りてみた。JR横須賀線にも田浦駅はあるが、明らかに距離が遠く乗換がアナウンスされていない!実際に歩いてみても京急田浦駅からJR田浦駅まで約25分。これではとても「乗換駅」とは言えないだろう。さらに、JR田浦駅はその通り「田浦町」にあるのだが、京急田浦駅は田浦町ではなく「船越町」にある。
そうなると新駅名は・・・
 


京急田浦駅。田浦と名がつくのに所在地は「船越町」である
 

ちゃらーん!京急田浦駅は「船越(ふなこし)駅」!

 
若林のアイディアは「船越」になった!京急◯◯と名の付く駅が一つ減ってしまうことについてはまことに申し訳ないが、採用はされないから謝る必要はない(笑)。
田浦町に無い田浦駅には、品川区に無い品川駅と似たような矛盾を感じてしまう。あちらは京急とJRとが接続するので名前を変えようがないが、京急田浦には乗換路線が事実上ないので駅名変更の余地はある。それならばバッサリ駅名を変えてしまう可能性が今後出てくるのかもしれない。
 


JR横須賀線の田浦駅は紛れもなく「田浦町」にある。京急田浦から徒歩約25分だ

 
 
 

県立大学(けんりつだいがく)駅


 
次は横須賀中央駅を越えて、県立大学駅にやってきた。2018年の夏は「北斗の拳」とのコラボレーションで「北斗の拳立大学」という駅名になっていたことは記憶に新しい。だがしかし!この駅はかつて「安浦」の名を冠していたのだ!この事実を覚えている人はいるだろうか?そして実際の住所名を見ても間違いなく県立大学駅は「安浦町」だ。この駅も駅名変更の予定はないようだが、あえて変えるならこれだ!
 


神奈川県立保健福祉大学の最寄り駅として「県立大学」の名を冠している

 


ででーん!県立大学をあえて改名するなら「安浦・県立大学(やすうら・けんりつだいがく)駅」!

 
「安浦・県立大学駅」でどうだろうか!?まぁ、正直に言えば今と昔の駅名をつなげただけの提案だが、この機会にかつての名前をもう一度駅名に反映させてみるのもアリではなかろうか。
ちなみに似たような事例が愛知県にもある。名鉄犬山線にある「徳重・名古屋芸大(とくしげ・なごやげいだい)」駅は、かつては「徳重」のみの表記で、改名後に「名古屋芸大」の名が追加されたのだ。それを踏まえると同じパターンがあってもいいのかもしれない。
 
 
 

堀ノ内(ほりのうち)駅


 
県立大学を降りて妄想をしながら大通りを歩いているうちに堀ノ内駅まで来てしまった。京急線のみの駅だが、浦賀方面と久里浜方面に分岐する主要駅でもある。せっかくなのでここでも新駅名を考えてみよう。と思ったのだが・・・
 


大通りを歩いていたらいつの間にかここまで来ていた
 

堀ノ内は「堀ノ内(ほりのうち)」のままでイイ!

 
「堀ノ内」は「堀ノ内」のままでしっくりする。なぜなら住所を見ると堀ノ内駅周辺の住所名は「三春町」とあったが、駅前の店舗などには堀ノ内の名前が浸透しており、地域に根付いた名前であることがうかがえる。もし住所名に合わせて駅名を変えるとすれば「京急三春(けいきゅうみはる)」や「三春堀内(みはるほりのうち)」という案を考えたが、若林的にはこの駅は「堀ノ内」が一番しっくりとくる。
ちなみに「三春」という駅名自体は、福島県のJR磐越東線にもある。

という感じで、大の大人が子どもに戻ったように、夢と希望と笑いに溢れた駅名を考えてみようかと思ったが、意外と真剣に新駅名を考えていた。やはり前記事の取材を通して、京急沿線に住む人たちの利便性や、駅名への愛着をしってしまったせいかもしれない。
それぞれ、地域にきちんと結びついた名前を考案してみたが、実際に駅名変更が行われる際も、その地に根差した駅名に変われば、改名後も地域にうまく馴染めるのではないだろうか。京急電鉄の「わたしたち、ぼくたちのわがまち駅名募集」に提案を送った子どもたちも、真剣に駅名を考えながらワクワク感を膨らませていたことを思うと、子どもたちの考えた駅名がいくつか採用されたらいいなあ、と感じ、楽しみになってきた。
 


夜の日ノ出町を発つエアポート急行

 
 
 

取材を終えて


 
「わたしたち、ぼくたちのわがまち駅名募集」は、全駅名を変える企画ではない。京急電鉄の「子どもたちに地域を知ってもらいたい」という熱い企画だったのだ。もちろんどこかの慣れ親しんだ駅名がこの企画によって変わるかもしれないが、老若男女問わず親しめるような駅名を発表してくれることを期待したい。

それにしても駅名を考えるのは「妄想鉄」としては最高に楽しかった。
最後にもう一度言う。
どんなに大人の私が考えても京急電鉄はもちろん、誰も採用してくれない・・・。
 
 
-終わりー

 
 

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  • 11月4日の鶴見大学で行われたシンポジュウムで京急関係者が来て、駅名募集にて、花月園前は ”總持寺”に駅名に替えたいとの事 大分無理があると思うんだけど傍聴者からもどよめきが 總持寺=鶴見駅 總持寺は過去にも度々駅名になっているんだけど 駅近くに有る花月地蔵さんも可愛そう

  • 花月園前は非常に難しくて、もともと遊園地としての花月園→花月園競輪場→競輪場が廃止・取り壊し→花月園観光が手放している、という経緯があるので、「元花月園(もとかげつえん)」もありかもしれないし、鶴見区の南側(生麦のほうがより南ではあるが)で「南鶴見」、地番的には生麦なので「北生麦」という表現も。さらに生麦とともに鶴見区岸谷に接するので「鶴見岸谷(つるみきしや)」やあえて市営・臨港バスには悪いけど「岸谷」とか(バス停は国道1号のほうにあるので離れる)、他には魚河岸通りが近いため、「魚河岸入口(うおがしいりぐち)」という強引な付け方もどうか。

  • 安浦は売春街で知られた悪名だから変えたわけで、それを戻して良いわけないと思います。さすがにこれは調査不足と言われても仕方ないのではないでしょうか?でも駅名を変えることそのものが、そんなに悪いこととは思いません。それなりの理由があれば、変更後の名称がいずれ定着するものです。

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