173年ぶりの金環日食を横浜で見よう!
ココがキニナル!
金環日食が話題ですね!今回、横浜市や川崎市では金環日食が観察できる最高の場所だという話を聞きましたが、何時ごろはじまって、どんな風に観察したらいいのか知りたいです。(susumuさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
173年ぶりの金環日食は、朝7:30頃からおよそ5分間の天体ショー。6~9時には部分日食の観測も可能。観察する際は、日食グラスが必須です!
ライター:吉田 忍
観測方法
金環日食は太陽の一部が月によって隠されてはいるものの、とても強い光なので直接見ると失明する危険性もある。特に双眼鏡や望遠鏡で見るのは絶対にダメ。サングラスも危険。直接観察するなら、日食グラスという専用の器具を使おう。
また、金環日食は太陽の大部分が隠れているとはいえかなり明るい。そのため、肉眼では美しいリングを見ることはできない。
安全に観察するにはいくつかの方法があるので、事前にしっかり準備しておこう。
■日食グラスなどを使って見る。
ズーラシアで販売されている「太陽日食メガネ」300円
日食観測グラスは、家電量販店などで販売されているが、期日が近づくと売り切れの可能性が高いので、早めの購入がお勧め。
また、6月6日には、金星が太陽の前を通過する「金星日面通過」もある。日食グラスでこれも観察できる可能性があるので、2回楽しめるかもしれない。
■ピンホールで観測する。
*図提供:日食観測学習連絡会
ラップの芯やアルミフォイルなど日用品を使って観察用具を自作できる。
ラップの芯の長さが30cmの場合、最適な穴の直径は約0.6mm。トレーシングペーパー上に結像される太陽の大きさは3mm程度となる。
筒の角度を合わせて、トレーシングペーパーに写った太陽の光の形を観察する。
こちらも、トレーシングペーパー越しにアルミフォイルの穴を覗き込んではダメ。
■木漏れ日を観察する
*写真提供:日食観測学習連絡会
三日月形の木漏れ日
普段は太陽が丸いので、木漏れ日も丸いが、日食のときには、三日月型やリング状の木漏れ日が観測できる。
特に金環日食を直接写真に撮るには、NDフィルターなどが必要でテクニックもいるが、木漏れ日なら簡単に撮影できる。
木漏れ日はもちろん肉眼で観察可能。変わった形の光が幾重にもつながる日食の木漏れ日には不思議な美しさがある。
ズーラシアのワークショップでは、厚紙に穴を空けて映る光の形を確かめる実験も行われた。
ジョー君とパパ&ママは蛍光灯の形が机にくっきり浮き出る角度と位置を調整中
シャープな輪郭でボーイッシュなナツちゃんは小学校6年生。学校で日食を観測予定
その他の様子も観察しよう
■明るさの変化を調べよう。
■温度変化が起こるかも。
■風景の見え方の変化(空の色など)を観察しよう。
■動物が普段と違う行動をするかもしれない。
■風の向きが変わるかも。
金環日食なので最大食の時も星は見えない可能性が高いが、日食が近づくと気温が下がり、風が吹き出すらしい。太陽や月だけでなく、普段とは少し違うあたりの様子を観察するのも日食の楽しみのひとつだ。
終わりに
ホームタウンで金環日食が見られる、またとないチャンス。朝早い時間なので、真東の30°くらいの高さに障害物がない場所であれば、神奈川県のどこでも観測できる。
特に、横浜市の港北区、旭区、緑区、瀬谷区、都筑区、川崎市の中原区と高津区では、中心食線(日食帯の中心線)が通るので、真円のリングが観測できる。
ズーラシアでは、当日の朝6時に開園され「動物園de金環日食ウォッチング」が行われる。また、20日には「キャンプdeズーラシア」というイベントが予定されており、まだ公開されていないサバンナゾーンエリアに設置されたテントに宿泊できて、翌朝に金環日食を観察できる。(有料、事前予約、先着順・定員になり次第終了)
金環日食on line at ズーラシア
http://kinkan-nisshoku.org/
但し、お天気次第。てるてる坊主を作って祈ろう。
次回は、オススメ観察ポイントや金環日食関連イベントを紹介する予定なのでお楽しみに!
― 終わり―
もっと詳しく金環日食について知りたい方は下記を。
日食観測学習連絡会のページ
http://www.astor-eclipse.com/eclipse-learning/index.html
国立天文台金環日食のページ
http://naojcamp.mtk.nao.ac.jp/phenomena/20120521/