金沢区の大道小学校で掘られた井戸とは?
ココがキニナル!
金沢区の大道小学校で生徒や近隣の方々で学校の敷地内に井戸を掘っていたと思います。作業内容や状況等をレポートをして頂けませんか?(文太さんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
「ヨコハマ市民まち普請事業」の支援をうけ、児童や地域が共働で「ふるさと大道村」を整備し授業に活用、近隣住民の憩いの場にもなっています。
ライター:ほしば あずみ
「学び」ながら「希望」をつなぐ
掘削現場に設置された「ひご車」(大道小学校提供:以下同)
上総堀りは「ひご車」とよばれる大きな輪に竹ひごを巻きつけ、ひご車の中に人が入ってちょうどハムスターが車輪をまわすようにぐるぐると回転させ、竹ひごを上げ下げする事で竹ひごの先の堀鉄管が井戸を掘り進めていくという仕組み。
ひご車は子どもたちにも大人気だったが、竹ひごが割れてしまい、ひご車を使っての掘削は断念。ウィンチでワイヤーを巻き上げる電動式に切り替える事になった。
だがそれも前述のとおり、先端の堀鉄管が地中から取り出せなくなるという不運にみまわれ、別の場所で最初から掘りなおす事に。
児童、先生に地域のボランティアが力を出しあい、平成22(2010)年4月からはじまったふるさと大道村は完成までに100日超、人手は2000人を超えた一大プロジェクトとなった。
ふるさと大道村のイメージキャラクター「わかばくん」も子どもたちが考えた
堀鉄管を動かしている様子
水車はパーツを長野県から取り寄せ、小屋は手作り
小屋には臼が置かれ水車を回して実際に粉挽きができる。
トンボ池のまわりには間伐材利用のベンチを配した
井戸も手作り
「この学校だからできた事だと思います」と事務局のみなさんは口をそろえる。
「校門はいつでも開いていて誰でも出入りができる。コミュニティハウスを利用する人をはじめ皆顔見知りで声をかけあっているから、不審者などはかえって入って来られないというベースがあるんです」
「井戸を掘っている時は校門の脇に”本日は井戸堀り〇時~〇時までやっています”、夕方になると”本日掘り進んだ深さは〇㎝”という看板を学校が出してくれていました」
「学校や子どもたちは地域の宝なんです。子どもたちのためにとやっていますが、子どもたちにとっては学校に田んぼや井戸があるのも、校門がいつでも開いていて、地域の人がいつも出入りしているのも、あたりまえの光景なんですよ」
ふるさと大道村のこれから
コミュニティハウスの2階には歴史資料館がある
ふるさと大道村プロジェクトは次の段階として歴史資料館のリニューアルに取り組んでいる。資料館はトンボ池と同様、50周年記念事業として開設されたもの。
古い家の取り壊しで出た材料等で昔の生活を再現、道具等を展示している
子どもたちの学習に役立てられている
ひご車や堀鉄管の先端部分も保存展示されていた
「ここに展示されている昔の道具を実際に使って、お米を脱穀し、おもちつきをしたり、できたワラで筵(むしろ)やしめ縄を作ったりという事を今後やっていきます」
足踏み式脱穀機
実際に使える製縄機。道具はそれぞれ子どもたちが調べたレポートが添えられている
取材をおえて
地域が教育を学校まかせにせず、学校も校舎を地域に開放し、共働して子どもたちにふるさとの歴史を伝えていく取り組みは、とても良いものだと感じた。
ふるさと大道村の四季は教科書以上の学びを子どもたちに与えてくれる事だろう。
大道小学校だけにとどまらず、他の学校や地域でも今後このような取り組みが広まってほしい。
―終わり―
ushinさん
2012年12月27日 03時39分
小学校・幼稚園などに「ビオトープ」ってのを作るのが流行っているが、これはそれよりワンランク上を行っている感じがする。ごちゃごちゃ理由を挙げるまでも無く「なんかイイ」 場所を確認してみたら、朝比奈のハードオフから八景まで歩いた途中にあった学校だ。金沢区あたりになると、山に囲まれた作り物で無い自然が豊かだ。 「ミナトヨコハマ」ばかりが語られがちな横浜も、ちょっと郊外に行けば野山の自然に恵まれた良い環境はいたるところにある。自分が子供のころ遊んで回った明神台とか保土ヶ谷公園・仏向町の方とかも。