37年の歴史がある「はまかぜ」ってどんな新聞?
ココがキニナル!
37年前から発行されている「はまかぜ」という新聞は、どんな新聞なの?(inocchi21さんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
「はまかぜ」は月間発行部数約87万部を誇る独立系地域新聞。エリアごとに特化した紙面を展開、その秘密は主婦ライターの起用だった!
ライター:篠原 章公
「はまかぜ」の歴史について伺う
さらにここからは村松和雄編集長(誠に残念ながら写真はNG)に加わっていただき、主に創刊当時のお話や歴史について伺った。
―それでは創刊当時の事についてお聞かせいただけますでしょうか。
「弊紙は1977(昭和52)年に創刊し、昨年2月には創刊35年を迎えましたが、その前身として『洋光台・港南台新聞』というのがありました。当時JR根岸線が延伸され、洋光台・港南台周辺が大規模開発によりベッドタウン化していくなかで生まれた“団地新聞”ですね」
当時は洋光台・港南台周辺に限らず、首都圏に勤める人々が暮らし始めたベッドタウンにはもともとのコミュニティ環境が乏しく、人々が地域情報を欲しているという背景があった。
そんな中で各地域に根差した、現在のものより簡易的なフリーペーパーが次々と誕生していったという。
「私どもの関連会社である広告代理店がたまたま『洋光台・港南台新聞』の制作を地元商店街からの要請で請け負ったことがはじまりでして、その第1号で一般から題字を募集したわけです。そして『はまかぜ』という新聞が生まれたんですね」
これが制作第1号の表紙
「名前をつけてください」との記載が
「おそらく先行媒体としては産経新聞が母体の『リビング新聞』があったはずです。うちのように37年とか、40年前後やっている媒体というのは、全国的にはいっぱいあるんですよ。“地域新聞”と言っても大手の新聞社が運営母体となっている媒体は多いのですが、そういった意味ではうちは独立系になると思います」
なるほど、「はまかぜ」の歴史や特色が分かったところで、今度はまた違った角度から「はまかぜ」を見てみる事に。
主婦ライターとして約30年「はまかぜ」にて執筆を続ける中村さんにお話を伺った。
主婦ライターの方にお話を伺う事に
―いつごろから「はまかぜ」に携わるようになったのですか?
「確か昭和58年頃からなので、だいたい30年ぐらいになります。ライターの募集を見たのがきっかけで携わるようになったのですが、学生の時に写真をやっていたこともあり、『いい写真を提供したい』というのも動機のひとつでした」
「はまかぜ」で約30年にわたり執筆を続ける中村順子さん
―普段記事を書くうえで意識している事は?
「まず『読者の方に伝わる記事』というのを心がけています。大きなメディアでは拾いきれない方や地域のイベントにスポットを当てて、やっぱり反響があるとうれしいですね」
―ライターを続ける中で一番印象的だったことはなんですか?
「1995(平成7)年1月17日に発生した阪神淡路大震災の時ですね。活断層というものがあることを知り、地元の三浦半島ではどうなっているのだろうと、博物館の学芸員に聞きに行くと、三浦半島の活断層もいつ動くか分からず、要注意であることが分かりました。翌月その事を一面で取り上げ、4月には、はまかぜ主催でこの学芸員を講師に講演会を開催。すると、会場には500人以上の方が来場されました」
「これをきっかけに6月には『三浦半島活断層調査会』というボランティア団体が発足。三浦半島の活断層の調査が始まり、何度もNHKを始めとするテレビで取り上げられ、活断層のある地域に住む人たちのモデルになりました。今でも活発に活動しています」
取材を終えて
Web媒体やフリーペーパーの台頭など、確実にメディアの転換期である昨今、前述中村さんにお伺いしたお話などを考えると、改めて「はまかぜ」のような地域密着型媒体の重要性を再認識した今回取材だった。
ぜひお住まいの地域の「はまかぜ」に目を通してみてはいかがだろうか。
はまかぜ編集部・制作部のみなさん
―おわり―
「はまかぜ」ホームページ
<http://www.hamakaze.com/>