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横浜の主要観光地を通る「あかいくつ」は運賃が100円でも採算が取れるの?

ココがキニナル!

なぜ、みなとみらい地区を走る"100円バス"や"あかいくつ"は運賃が100円なのですか?横浜市内のバスの多くは均一料金210円ですが、採算性がキニナル!(ハマ太郎さんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

「あかいくつ」は導入当初に日本宝くじ協会からの車両の助成、「みなとみらい100円バス」は都市整備局からの補助があり、採算が成り立っていた!

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ライター:吉澤 由美子

あかいくつ」の採算性は?

(続き)

「あかいくつ」は現在、車両の追加を行い7両になっているが、最初に助成を受けて4両分の設備投資に補てんできたので、収支トントンでやってこれた部分があるとのこと。

「単体の収支だけでなく、『あかいくつ』に関してはイメージアップやアピールの効果も高いと自負しています」と齊藤課長。
 


レトロで印象的なデザインや色使い。横浜の街に似合う


通常の路線バスは約15年で中古として下取りされる。「あかいくつ」も、いずれは車両を更新していかなければならない時期が来る。楽観視はできないが、交通局では、できるだけ現在の価格で提供していきたいと考えているとのこと。

さらに、「みなとみらい100円バス」については、「担当外ではありますが」と前置きしながら「交通局で取り組んでいることは、収支度外視は許されない。そのため、収支を意識しながら取り組んでいます」と教えてくれた。

土日祝日のみ、日ノ出町から桜木町を通って赤レンガを回っている「みなとみらい100円バス」は、野毛とみなとみらいをつなげて回遊性を高め、周辺地域や京急利用者への利便性も考えた通常の路線バスの施策の1つ。こちらには実験的な要素もあるとのこと。

「みなとみらい100円バス」は都市整備局からの補助もあり、100円での運行が可能になっているとのこと。
 


土日祝日は「みなとみらい100円バス」にも乗れる桜木町駅前4番乗り場


年々乗車数が増えてきて、週末は乗りきれないケースも出てきた。特に中華街や赤レンガ倉庫への乗車数が増加傾向にあった。そこで、なるべく早くスムーズに使えるよう、みなとみらいルートと中華街・元町ルートに分け、どちらも往復で桜木町~赤レンガを走るようになった。
  


「あかいくつ」中華街バス停は、ローズホテル前


駅からのアクセスが悪い赤レンガ倉庫には、「みなとみらい100円バス」「あかいくつ」のどちらを使っても桜木町駅と行き来できるため、混雑の緩和にも役立っている。
 


桜木町駅前の「あかいくつ」ルートマップはわかりやすい観光案内。絶えず人がやってくる


「どちらも100円以上の価値があると思っています。ワンコインが、横浜観光や市営バスに親しむきっかけになってくれたら」と齊藤課長。
 


通常の路線バスと同じバス停を使っている山下公園前


需給関係を今後も見極めていき、劇的に利用者が増えるということがあった場合にも対応していけるようにしたいとのこと。



取材を終えて



「あかいくつ」は、きちんと採算を取ることができる収支で運行されていた。
 
改造費用もかかる「あかいくつ」については、最初に、財団法人日本宝くじ協会から4両分の助成を受ける事ができたことも大きかった。そして、土日祝日だけ運行している「みなとみらい100円バス」は、都市整備局からの補助もあり、100円での運行を可能にしていた。

これまで横浜を取材中に、道を歩く人が「あかいくつ」をカメラに収めようとする姿を何度も見かけた。そのたびにレトロヨコハマのデザインで目立つ「あかいくつ」は、横浜観光のシンボルになっているのだと感じていた。


みなとみらいルートは、横浜アンパンマンこどもミュージアム&モールにも行く


驚いたことに、これだけ横浜観光に貢献している「あかいくつ」は、横浜市や神奈川県からはなんの補助金も受けていないとのこと。横浜市交通局の「横浜を盛り上げたい」という熱い気持ちが「あかいくつ」を支えていたのだ。


― 終わり―


横浜市交通局 横浜観光周遊バス『あかいくつ』ページ
http://www.yokohama-bus.jp/akaikutsu/

横浜市交通局 『みなとみらい100円バス』ページ
http://www.city.yokohama.lg.jp/koutuu/bus/100yen.html
 

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  • この路線もですが、みなとみらい偏重は大いに疑問。他の方のコメントにもあるように、伊勢佐木町方面(加えて阪東橋駅・黄金町駅エリアも)にも経由させるルート設定にして、新・旧の中心部を共に発展させるなどの発想って市にはないんですかね???昔はYループと言う愛称の中型バスが伊勢佐木町3丁目付近を経由して運行されていましたが、ルート設定が素人の自分でも疑問に思えるようなル路線で、結局は廃止されてしまいましたが。その後も一時は本数の少ない一般路線バスとして一部ルートを見直ししたものの、結局は大幅赤字で民間移譲に。現在のフジエクスプレス運行路線です。

  • 縦割り行政の弊害の典型例ですね。運営側の論理で、観光客の視点がないように思えます。運営主体が別で競い合うのは構わないが、ブランドや案内は同一で行うべき。観光客からは、「あかいくつ」「100円バス」の区別などつける必要なし。全部「あかいくつ」で統一して広報・案内すべきです。なお、今後日本人観光客の増加はそうは見込めませんが、大きく増える可能性があるのは外国人観光客、特にアジアの観光客です。そういった人は、ありきたりの観光地に満足しません。普通の繁華街や市民のレジャー施設に興味を持ちます。そういう意味では、伊勢佐木モールや野毛山動物園へのルートは必須です。伊勢佐木モール付近にはアジアレストランも多いし。

  • 観光客と思われるカップルが「安いね」と言いながら乗ってきました。横浜1DAYパスで利用出来るのもうれしいです。

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