【横浜の家系ラーメン全店制覇への道~家系図を作ろう~】其の弐
ココがキニナル!
はまれぽ新企画「家系ラーメン全店制覇への道」がいよいよスタート! 第2回の今回は、横浜の家系の歴史を築いた「歴史系」の3店舗を調査!
ライター:はまれぽ編集部
意外な事実が発覚!?「六角家・本店」
さて、いよいよ実食・・・というところでマーコ氏の箸が止まった。
冷静にラーメンを分析するマーコ氏。その時・・・
「これって普通の酒井製麺と違いませんか?」。はて? 六角家で使用している麺は酒井製麺のものを使用していることは知っているが、なぜ今さらそんなことを?
そこで尾仲店長から驚愕の事実が――
「実はうちが使っている麺って吉村家や直系店と同じく、酒井製麺の特注麺を使用しているんです」
麺の長さが短く、コシの強い極太麺。これが酒井製麺の特注麺だ!
吉村家と直系店が同じ特注麺を使用していることは前回の記事でもお伝えしたが、まさか六角家でも使用しているとは! かつて吉村氏の右腕と呼ばれた六角家オーナーの神藤氏であるがゆえ、直系店ではなくてもこの麺の使用が認められているのだろうか。なんだか奥が深いぞ、家系ラーメン。
マーコ氏>
ここの味は歴史を感じる元祖家系スタイルですね。こってりとしてパンチのある家系を食べたい人にはちょっと物足りないかもしれません。
編集部・千葉>
麺がちょっと柔らかめかな? 固めが好きな人はいつも注文するよりワンランク上の固めにオーダーしたほうがいいかもしれない。
■今回の採点
ネ タ 度 : ☆☆☆☆☆(星5つ)
既食メニュー:ラーメン(650円)、キャベチャー(100円)
余談だが、同店のユニホームは紺の六角家Tシャツに、同じく紺色のパンツに白のねじり鉢巻き姿。以前は、上下ともに白というスタイルだったらしいが、「汚れが目立つから」という理由で現在のスタイルに落ち着いたのだそうだ。
脱歴史系?乳化系スープが特徴の「介一(すけいち)家・山手店」
最後に訪れたのは「介一(すけいち)家・山手店」。JR根岸線山手駅から徒歩2分のところに店を構える同店は、家系の歴史を語るうえで外せない店舗のひとつ。現・介一オーナーの原祥介氏と、本牧家と六角家を渡り歩いてきた近藤健一(現・近藤家のオーナー)氏が立ち上げた店舗だ。
なお、介一家の店舗名は、原祥介の「介」と近藤健一の「一」をとって「介一」と名付けたことに由来する。
店舗外観
1988(昭和63)年、この地に開店した同店は、2号店に港北店、3号店に鶴見店、4号店に成瀬店という順にチェーン展開していく。使用している麺は山手店のみ大橋製麺で、それ以外の3店舗は丸山製麺なのだそう。現在、店を切り盛りするのは清水俊一店長だ。
一日に出るラーメンの数は平日・休日ともに100杯。味のこだわりは万人受けする味で、女性受けしやすいことを意識しているのだとか。実は以前、介一家のスープは歴史系特有のあっさりしたとんこつスープだったが、3年前に乳化系スープに切り替えた。
見た目は「壱系」。クリーミーなスープが特徴のラーメン(650円)
ラーメン業界がどんどん濃厚なスープを追い求める情勢に疑問を感じ、その当時のニーズに合わせた乳化系スープにしたという経緯だそうだが、「(クリーミーなスープとウズラの玉子が特徴の)壱系ラーメンを食べて美味い! と思ったのも一つの理由なんですよね」と清水店長。
ほかに同店の名物として挙げられるのが、韓国産とうがらしを使った激辛の「ドラゴンラーメン」(700円)。いまから15年前、清水店長がオーナーの原氏より「なにか新しいメニューを作ってよ」と言われ考案したのだという。
ドラゴンラーメン(700円)は「介一家・山手店」から誕生した
ちなみに店内の内装が赤いのは、このドラゴンラーメンを販売するにあたり、内装もラーメンのイメージである「赤」に合わせたことがキッカケなのだとか。
ドラゴンラーメンの考案者でもある清水店長
マーコ氏>
クリーミーなスープはまさに「壱系」ですね。「歴史系」なのに「壱系」、「壱系」なのに「歴史系」という不思議な感じ。あと、家系としてはしょうゆのパンチが弱いので、もう一つフックがほしいところ。
編集部・千葉>
たまたまかもしれないが、麺の一部がダマ(固まり)っぽくなっていた。でも、個人的にはちょっと好きな味で、また食べたい。
■今回の採点
ネ タ 度 : ☆☆☆☆☆(星5つ)
既食メニュー:ラーメン(650円)、ドラゴンラーメン(700円)
スープをじっくり吟味するマーコ氏
実食を終え、一息ついていた時に山手店はなぜ本店と名乗っていないのか疑問に。そこで清水店長に訊ねたところ、意外な発言が飛び出した。
「実はうちはもう本店じゃないんですよね」
えっ!? それはいったいどういうことだ?――
清水店長いわく、もともとは本店と名乗っていたが、今から10年前の2003(平成13)年に介一家のチェーン店から独立し、現在は独立店として営業しているとのこと。また、港北店も独立したそうで、現在の介一家の営業権は「介一家・鶴見店」と「介一家・成瀬店」のみなのだ。
ということは介一家からチェーン展開していたと思われていた港北店は独立店として成り立っているということになる。ついては取材対象店となるわけだ。はたしてこの行方はどうなっていくのだろうか。
取材を終えて
今回、「歴史系」の店舗として、本牧家、六角家、介一家・山手店の情報をお届けしてきたわけだが、新たな証言が加わり、現在の家系図からさらに系統が増えたという結果になった。
また、介一家・山手店の清水店長いわく、介一家の営業権に関しては港北店に詳しい人がいるという。これは事実を確認しなくてはならないではないか!
そこで次週は介一家の新たな情報をお届けするとともに、同店に関ってきた店に直撃する予定。乞うご期待!!
―次回に続く―
次回の更新日は10月5日を予定しています。お楽しみに!
本牧家
住所/横浜市港南区下永谷3-1-5
電話番号/045-825-0722
営業時間/11:00~24:00
定休日/火曜日
六角家・本店
住所/横浜市神奈川区西神奈川3-1-5
電話番号/045-413-0356
営業時間/11:00~23:00
定休日/火曜日
介一家・山手店
住所/横浜市中区大和町2-34-8
電話番号/045-622-8116
営業時間/11:00~23:00(平日)、11:00~21:00
定休日/月曜日
<取材協力>
神奈川のラーメンを盛り上げよう!会
http://kanagawa-ramen.net/
マーコの辛口ラーメンチェック
http://ma-ko64.com/
ロンさん
2020年03月29日 06時47分
なんで酒井の特注麺を使えるのか調べて下さいよ、マーコさん。
タロちゃんさん
2019年01月14日 19時48分
六角家、美味しかったのに閉店は残念です!
浜松よりさん
2016年09月08日 09時45分
静岡県浜松市には六角家姉妹店の蔵前家があります。店主は六角家本店で修業され横浜ラ博でも手腕を振いそれが認められて独立しています。当初は都内、浅草になるのかな?蔵前にて創業されたので蔵前家という店名になってます。個人的には寿々喜家さんと近い味の構成に感じていて、かなりレベルは高いと思います。麺もおそらく酒井の特注麺が入ってると食べた感想で感じております(未確認ですが)蔵前家さんでは六角家の流れを汲んで鶏油ヌキはもちろん驚愕の醤油ヌキをも頼めます!是非、ご調査を。また静岡県掛川市にはまこと家から出た店主がジェット家というお店を開いております。味も間違いないお店ですので、家系図に入れて欲しいと思います。