ぬるいビールが出るBAR!?天王町のORANGE COUNTY BROTHERSに突撃!!
ココがキニナル!
天王町のORANGE COUNTY BROTHERSというBARがキニナル。HPには不安なことが書いてあります。ホントにビールがぬるいのか?(ミチロウさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
1970年代最強といわれたライヴバンドのリーダーが経営するライヴハウスだった! 今は飲み物のみの提供だが、ビールはしっかり冷えている。
ライター:千葉 こころ
ロックな人生
O・C・Bの解散後も音楽業界と濃いつながりを持ち、楽曲提供やライヴ活動を続けていた飯田氏。その傍ら、山下町にあったライヴハウス「シェルガーデン」で8年間ブッキングマネージャーとしても過ごした。その後、FM川崎でミキサーとして5年ほど従事したが、かねてからの夢であったライヴBARを立ち上げるべく、物件を探し始めたとのこと。
そんな中、知人の紹介で現在の店舗であるカラオケスナックと巡り会う。「床から壁から、全部真っ赤だったんだよ!」当時を振り返り、飯田氏は笑う。
カーテンも床も、すべてがこのソファと同色だったらしい・・・
見た目のインパクトはかなりのものだったが、立地もよくピンッと来るものもあり、この場所で夢を叶えることに決めた。とはいえ、全面改装するほどの資金はない。
そこで使える調度品はそのまま使用し、床や内装は自分たちで貼り直し、2000(平成12)年4月、かつてのバンド名と同じ「ORANGE COUNTY BROTHERS」としてライヴBARをオープンさせたのである。
そんな経緯から「カラオケスナックだったことを思い出させる」調度品が残る店内。
カウンターも当時のまま
ドラムが鎮座するステージの煌びやかさはいかにもカラオケスナック
オープン当初はBARとして機能していたが、現在はほぼライヴハウスという形態で運営している。
出演バンドのジャンルはオールジャンルだが、パンクやハードコアが多いそう。ライヴハウスの営業前はスタジオとしても貸し出しており、音楽愛好家たちが思い思いに自分たちの音を楽しんでいる。
乾き物の真相や、いかに!?
「開店当初はがんばった」フードメニューはどうか。なんと、オープン当初はタコスやブリトーなど、メキシカン料理をメインに提供していたとのこと。しかも、すべて飯田氏の手作りだったそうだ!
しかし、キッチンは裏手。一人で来たお客さんから注文が入ると、調理中はお客さんを店内に一人ぼっちで放置することになってしまうため、簡単に出せる乾き物へメニューを変更。
しかし、BARよりもライヴハウスとして機能し始めたころから、その提供すら止めてしまったという。今ではドリンクのみの提供で、フードは基本的に持ち込みOKというスタイルに変え、音楽を楽しむことに重きを置いている。
飯田氏愛飲の焼酎と
唯一のメニュー
ドリンクのみの提供・・・皆さんお忘れではなかろうか? 千葉が一番恐れていたアノ事実を突き止める時が来たのである。ぬるいビールが出ることがあるのか、を。
「あぁ、あれはたまたまよ、たまたま」不安を振り払うかのようにひらひらと手を振りながら返ってきた一言。
通常は冷蔵庫でよく冷えたものを提供しているが、ある夏の暑い日に足りなくなり、冷えていないものを了承を得た上で提供したのだという。「冷えてないから出さない」のではなく、「ぬるくても飲みたいのなら出す」という飯田氏の心意気だったのだ。
ビール好きの心をくすぐる瓶ビール(650円)。冷たさはいかに?
つめた~い♪ のみた~い♪
ならばなぜ、不安にさせるようなことをあえてホームページに載せたのか?
実は同店のホームページを作成したのは飯田氏の友人。その友人がユーモアたっぷりに同店を紹介した結果、あのような紹介文になったようだ。
ステージの装飾もほかの友人の手作り。人望の厚さがうかがえる
Live is Life, Life is Music
最後に、最近の活動を伺うと、O・C・Bの元メンバーや当時からの仲間と「ミラクルトーンズ」というバンドを結成し、同店を中心に今も精力的に活動中とのこと。また、店内で「オレンジメイツ」という別のバンドを結成し、「楽しくやろう!」をモットーに、ノージャンルでカバー曲を演奏して真剣な遊びを楽しんでいるという。
幻のバンド!? オレンジメイツ。左からBaのイノさん、Vo&Gtの飯田さん、Drのチカさん
是非とも聴かせてもらえないかという突然の申し出に、イギリスのパンクバンドTHE CLASH(ザ・クラッシュ)がカバーした名曲、ソニー・カーティス作の「I Fought The Law(アイ・フォウト・ザ・ロウ)」を演奏してくれた。
THE CLASHのカバーをオレンジメイツがカバー
THE CLASHの中で一番好きなアルバムは3rdアルバムの「LONDON CALLING」
普段は「やさぐれ」というパンクバンドのベーシスト
お店のお客さん同士でガールズバンドの結成を考えているそう
聴いてるこちらの心も弾むほど、音にも姿にも楽しさがあふれていた。
そして、飯田氏の歌声は、63歳とは思えないほどの力強さがあった。
取材を終えて
不安になるホームページの真相究明から始まった取材だったが、70年代最強のライヴバンドを率いたリーダーが店主という思いも寄らない展開が待ち受けていた。
O・C・Bの全盛期は千葉が産声をあげたころ。当然彼らの当時を知る由もないが、飯田氏の歩んできた人生と感性や生き様、自分のことを多くは語らず、今昔の音楽を楽しそうに語る姿が、勝手に思い描いていたロッカーの姿と重なり強く興味を抱いた。
彼を慕う仲間たちが自然と集まる
冷えたビールと持ち込んだフードを片手に、飾らない彼の人柄に触れながら心ゆくまで音楽に酔いしれることができる場所。それがORANGE COUNTY BROTHERS。
少しでも音楽に興味があれば、ぜひ足を運んで身体で感じてほしいと思う。
「最高にでたらめでクレイジーでゴキゲンな時を過ごせる場所」を。
―終わり―
■ORANGE COUNTY BROTHERS
住所/横浜市西区浅間町5-388-3 3階
電話番号/045-313-9074
営業時間/火曜から金曜 19:00~26:00
土曜・日曜・祝日 ライヴスケジュールにより多少変動あり
定 休 日/月曜日
ホームページURL/旧:http://3rd.geocities.jp/orange_county_bros/
新:http://ocb.zouri.jp/(キニナル投稿のHPとは異なります)
角さん
2014年02月13日 20時23分
夏場はともかく、キンキンに冷えたビールでは苦味は分からない。
mirrorさん
2014年02月13日 12時05分
飲み物を夏冬問わず、キンキンに冷やしたがるのは、世界的に見ても日本人だけって話が。だってねぇ、ビールなんて冷蔵庫が出来る以前からある物だし、発祥は砂漠の国、エジプトでしょ?まぁ、今の日本のビールは、キンキンに冷やすのを前提に調整されているのでしょうけどね。
ふぁん太爺さん
2014年02月13日 11時06分
伝説の「ライオン座」があったあたりですね。