知っているようで意外と知らない!? 横浜市内で一番長い住所と短い住所はどこ? 文字数編
ココがキニナル!
横浜で一番長い住所、一番短い住所(文字数や読み方など)が気になります!(おまさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
横浜で一番長い文字数の住所は「保土ケ谷区瀬戸ヶ谷町」、一番短い住所は「中区元町」。どちらも横浜の歴史を語る上で欠かすことのできない場所だった。
ライター:篠田 康弘
一番短い住所は、皆さんご存知のあの町
横浜で一番文字数が短い住所は「中区元町」。
一番短い地名は「中区元町」と「西区中央」が文字数、画数ともに同じだったが、読みがなが一文字少ない中区元町が僅差で1位を獲得!
地名の由来について、ふたたび『横浜の町名』を開いてみると・・・
ふたたび登場『横浜の町名』
「(前略)安政6年(1859年)の横浜開港に際し、開港場を建設するために、横浜村の民家90余軒を万延元年(1860年)2月に堀川の東へ移し、本村、元村、本村町、横浜元町などと呼んだ。(中略)明治22年(1889年)、横浜市に編入して単に元町と称するようになった。町名は元の横浜村を移したことから名付けられた(後略)」(原文ママ)
と書かれている。
続いて、どのような場所か紹介していこう。
元町の住所表示
町の出入り口ではモニュメントがお出迎え
横浜のオシャレ発信地、元町ショッピングストリート
地元住人のオアシス、元町公園
元町でも、地元で暮らしている方にどのような土地かをうかがうことができた(ご本人様の希望により氏名、写真はすべて非公開)。
厳島神社でお話をうかがいました。笑顔の素敵な方でした
1936(昭和11)年に元町で生まれ、1952(昭和27)年から現在まで元町で商売を続けているこの方は、商売を始めたころの元町を
「当時は、昔からある小さい商店と洋家具を直す職人たちの町だった」
と振り返っている。洋家具職人たちが多く仕事をしていたことが、現在の元町クラフトマンシップストリートの由来となっているそうだ。
クラフトマンシップストリートは、洋家具職人たちの町だった
しかしそんな状況も、1964(昭和39)年の東京オリンピック前後で大きく変わり
「東京の会社が進出して大きなビルを立てるようになり、小さな店はどんどん少なくなって、大きな商店街に変わっていった」そうだ。
ちなみにこの方に、横浜で一番短い住所について聞いてみると
「石川町じゃないの?」
という答えが返ってきた。地元の方はあまり意識していないようだった。
一番短い住所は、住人の思いが込められた一番古い地名
ここで『横浜元町一四○年史』という本に目を通してみると・・・
『横浜元町一四○年史』
「ここに移り住んだ村人は、堀の向こうの変わりゆく横浜村の姿を横目で見ながら『本当の横浜村はここだ』という意味でこの地を『横浜元村(本村)』『横浜元町』と呼び、それが現在の地名=元町のもととなった」(原文ママ)
と書かれている。
元町という地名は、幕府の命令で移住させられた後も、自分たちが本物の横浜人だという思いを決して捨てなかった人たちの思いが込められている地名なのだ。
ちなみに1889(明治22)年とは、日本国内に市制が施行された年である。「市」という行政区分が初めて誕生した年であり、横浜市もこの年に誕生している。横浜市の誕生と同時に名付けられた「元町」という住所は、横浜市内で一番古い地名のひとつでもあるのだ。
本物の横浜人たちの思いが込められた、一番短く一番古い住所、元町
取材を終えて
どちらもふだん何気なく通っている場所だったが、調べてみるとほかにはない貴重な歴史があった。調査を進めていくにつれて、それぞれの土地の面白さにのめり込んでいくのが自分でも分かった。
町名の持つ不思議な魅力を感じられた、とても有意義な調査であった。
―終わり―
tatsuya3703さん
2015年12月13日 20時43分
横浜市中区寿町も短い町名ではないでしょうか?
はにこさん
2014年09月26日 09時06分
お隣の鎌倉市には台(だい)という住所がありますね。こういうなかなか自分で思いつかない「キニナル」記事は面白いです。
サンダーさん
2014年09月26日 06時47分
画数で競ったらまた変わるだろうな。保土ヶ谷は2文字が3画だから。