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レーズンウィッチで有名な「鎌倉小川軒」オーナーは横浜嫌いってホント?

ココがキニナル!

鎌倉小川軒のレーズンウィッチは横浜市戸塚区で作られて、売られているのに、何故、横浜小川軒や戸塚小川軒という名前じゃないのだろうか? ひょっとして、オーナーは横浜嫌い?(yakisabazushiさん)

はまれぽ調査結果!

開業当時、オーナーが鎌倉に住んでいたので「鎌倉小川軒」という店名に。決して横浜が嫌いなわけではない。

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ライター:たなか みえ

レーズンウィッチ誕生秘話


 
「レーズンウィッチはある失敗から生まれたと聞いています。父がまだ修業時代、約40年前のことです。当時のデコレーションケーキは、ビスケット生地のクッキー台が敷かれて、バタークリームでデコレーションしていました。生クリームはまだ高級品でしたからね。そんなある時、注文を間違えてクッキー台を作り過ぎた父は、クッキー生地にデコレーション用のバタークリームとフルーツケーキ用につけ込んだレーズンを挟んで、あたかも新製品ができたとように、先代に見せたんです。そうしたら、『すぐに製品化しろ』。びっくりしたのは父の方でした。てっきり怒られると思っていましたから(笑)」
 


今では贈答用としても人気だという

 
中村さんは続ける。
「最初はね、ハート型だったようですよ。そして試行錯誤して今の長方形になりました。今では4軒の小川軒のレーズンウィッチはすべてこの形です。レーズンウィッチという名前は、『レーズンのサンドウィッチ』という意味と、魔女の『ウィッチ』のダブルミーニングです。魔女が食べたくなるくらいおいしいサンドウィッチという意味が込められています。最近は同じようなお菓子が出回っていますけれど、レーズンウィッチという名称は商標登録してありますから、小川軒4軒でしか使えないんですよ」

お話を伺いながら、工場を見学した際にいただいたレーズンウィッチを食してみる。バターたっぷりの生地は思った以上にサクサク感がある。クリームは少し甘めで、レーズンはほとんどお酒の香りは気にならないから、お酒が強くない筆者にもとても食べやすかった。

なるほど、魔女が食べたくなるほどのサンドウィッチか。取材したのは10月半ば。「お菓子の家」はハロウィンにまつわるお菓子や飾り付けがいっぱい。まさに魔女が活躍する季節!?
 


店内はハロウィン一色

 
「お菓子の家」に戻ると待ち構えていたのは、シェフの中村亮さん。10人のスタッフを束ねて、さまざまなお菓子を創り出す「お菓子の家」の顔だ。シェフお勧めのお菓子を聞いた。
 


鎌倉小川軒の顔、中村亮シェフ。

 
「まずは、この季節だけ店頭に並ぶアップルパイです。長野県の小布施(おぶせ)の農家からリンゴを取り寄せています。リンゴがなくなり次第終了になります」
 


焼きたてのアップルパイ。この季節の人気商品

 
「季節に関係なくお勧めできるのは、栃木県の那須から取り寄せている新鮮な卵を使った商品です。カステラやプリン、ロールケーキなどがあります。当店の自信作ですので、ぜひ召し上がってみてください」
 


カットする前の焼きたてのカステラ。新鮮な卵を使うから濃厚な味わい

 
カステラに目がない筆者。カステラの切り落としの袋詰めを発見。キメが細かくしっとりしていて、小さいながらも食べ応え十分。切り落としとはいえ、シェフの自信作。なんだかとても得した気分。

お菓子について語ってくれる中村シェフの目は自信に満ちあふれている。戸塚店は工場が併設されているため、買い物客はお菓子を作る様子や香りも楽しむことができる。

その場でクリームをつめてくれるシュークリームを始め、作りたてのお菓子やパンを店内やテラスで味わうことができるのもうれしい。

コーヒーや紅茶は1杯210円、セルフサービスで提供。130円のシュークリームと合わせて340円。この雰囲気でこのおいしさで何というお得感。取材中もお菓子を買い求める客が途切れることがない。
 


クリームをつめるのは注文してから。希望すればシューの皮を温めてくれるそうだ

 
シュークリームにつめるクリームは、生クリームとカスタードが半分ずつ。ちょっと堅めのシューにぴったり。

「この戸塚店は、1日約150人、週末は300人ほどのお客様がいらっしゃいます。駐車スペースを広くとっているので、ほとんどの方は車で来店されます。週末は特にご家族で、バースデーケーキやデコレーションケーキなどの生ケーキをお買い求めになられる方が多いですね。生ケーキ以外だと、シェフがお勧めしたカステラやシュークリーム、ロールケーキ、ちー坊というスティック状のチーズケーキが人気です」
 


値段も手頃。人気商品「ちー坊」(194円)

 
「また鎌倉かって言われちゃうかもしれませんが、11月1日に、『大船ルミネウィング』の3階スイーツ小町に新店舗がオープン予定です。今はその準備に追われています」と中村さん。

『横浜は嫌いですか?』という質問ですけどね。もっともっと横浜のお客様に『鎌倉小川軒』を知っていただきたいと思っています。その気持ちとして、今回、はまれぽ読者特別サービスとして、11月2日から9日までの期間限定で、戸塚店で店内商品お買い上げの際に『はまれぽを見た』と言っていただくと、『レーズンウィッチのバラ1個を差し上げます。この機会に、『鎌倉小川軒』の味をご賞味ください。お待ちしています』

な、なんと。中村営業部長の太っ腹なこと!
横浜が好きか嫌いかなんてもうどうでもいいじゃありませんか!?
おいしいレーズンウィッチが食べられるんですから・・・。
 


「お菓子の家 鎌倉小川軒 戸塚店」でお待ちしています!




取材を終えて
 


「横浜は嫌いですか?」なんて聞いたら怒られるだろうなぁとこわごわ扉を開けた私。でも、目で、匂いで、お菓子を楽しんで、お菓子作りに携わるたくさんの方とお会いして、おまけに「横浜は嫌いじゃない」とはまれぽ読者にサービスまでしていただいて、帰りは作りたてのシュークリームを片手に、幸せな気持ちでお店を後にした。横浜に住んでいる方もそうでない方も、ぜひぜひ「お菓子の家 鎌倉小川軒 戸塚店」に寄ってみては。


―終わり―

お菓子の家 鎌倉小川軒 戸塚店
住所/横浜市戸塚区戸塚町2773
電話/045-863-0660
営業時間/9:30~19:30
定休日/なし(正月以外)
 

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  • 次回は神戸元町ドリアをご紹介します。

  • レーズンウィッチの誕生秘話は傑作でした。このおいしさはこの偶然がなければ味わえなかったのですね。

  • この不景気でランチもお茶の水のハヤシライスからずいぶん遠ざかってる(苦笑

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