獲れたて新鮮、江の島名物「生シラス」はどこで手に入る?
ココがキニナル!
シラスが出回りはじめる春、漁と販売所の様子を取材してください。漁の始まりと終わりの時間は?現地で丼ぶりはよく食べますが、食材の生シラスを購入するにはどうすればいい?(brooksさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
生シラスが「いつ、どのくらい」獲れるかはまさにその日次第! 網元の直売所に問い合わせるか、SNSなどで随時チェックを!
ライター:大野 ルミコ
飲食店経営者も訪れる、網元さん直営の「シラス販売店」を直撃!
とはいえ、足が速く保存も大変だとは分かっていても、やっぱりあの生シラスの味を自宅でも楽しみたい・・・そう思う人もいるだろう。では、江の島で生シラスを買う時にはどこに行けばよいか。その答えは江の島の「浜野水産」さんや、腰越の「勘浜丸直売所」といった、「網元さん直営の販売店に行く」ことだ。
江の島や鎌倉市の腰越周辺には網元さんの直営店が10店舗ほど点在している
その中の一つ、江の島にある「浜野水産」さんのFacebookをふとチェックしてみると、「シラス漁解禁日、生シラスが獲れました」との書き込みが。早速、お店の様子を伺うことにした。
片瀬江ノ島駅から、境川沿いを江ノ島駅方面へと進む
浜野水産の店舗横では、釜揚げシラスが急ピッチで作られていた
加工場から立ち上る湯気は「今日獲れたばかりのシラスを釜揚げにしているところ」。こちらの浜野水産では自分たちの船「湘南丸」で獲ってきた新鮮なシラスを、生だけでなく釜揚げやシラス干しに加工し、販売しているという。
早速、店舗にも足を運んでみることにした
店内の冷蔵庫に「生しらす」が並べられていた!
「シラスが獲れた」というFacebookの書き込み直後だったこともあり、生シラスを予約しようと店の電話は鳴りっぱなしだ。あっという間に店内の冷蔵庫に並んでいた「生シラス」のパックの数が半分くらいになってしまう。やはり多くの人がシラス漁の解禁を心待ちにしていたのだなと実感させられた瞬間だ。
初日の漁の様子をお聞きしたいと、湘南丸の船長でもある浜野暁男(はまの・あきお)さんにお忙しい中、お時間をいただいた。
この地でシラスをメインに漁を続ける「湘南丸」。浜野さんは5代目の船長だ
毎朝、午前9時の店舗オープンに合わせて船を出し、時には日に2回、3回と漁に向かうこともあるという浜野さん。シラス漁解禁日の今日は「思った以上の量が獲れた」という。
この日獲れたシラスは「昨年に比べて質も高い」と浜野さんも太鼓判を押す
シラス漁は「天気がいいとか、気温が高いからといって獲れるわけでもなければ、今日みたいな寒い日でも獲れることもある。その日ごとに状況が変わるから難しい」と語る浜野さん。やはり確実に購入するには「店に問い合わせるか、SNSで入荷状況を確認するのがベスト」だという。
店内には獲れたてのシラスを求めて多くの人が集まってきた
その理由について浜野さんは「朝は獲れなかったけど、昼の漁でたくさんシラスが獲れたということも少なくないですし、日によって獲れる量も全然違うから、何時までに来れば必ず買えるという約束ができない」と話す。
例年、安定した量のシラスが獲れるのは4月以降と、7~9月の夏の間。しかし、昨年はどの時期も漁獲量が伸びなかったと聞くし、何日もシラスが獲れないという時もあるという。やはり「その日次第」なのだ。
シラスの漁模様なども教えてくれた(必ずしもこの通りになるとは限らない)
最後に、浜野さんに「自宅で美味しく生シラスを味わうためには?」と聞いてみた。
すると「鮮度を保つために、クーラーボックスを持参して店に来る人が多いね。後は、買ったその日のうちに食べることかな」と答えた浜野さん。そして「生シラスはネギとショウガでシンプルに食べるのが一番美味しいと思う」とも。
海の男らしく、無骨ながらもていねいにこちらの質問に答えてくださった浜野さん。今度は漁の様子もぜひレポートしてみたい・・・そんな気分になった。
取材を終えて
取材に行くまでは「解禁日を過ぎればいつでもシラスが獲れる」のだと勝手に思っていた。ところが、とびっちょでも浜野水産でも、聞こえてくるのは「獲れるかどうかはその日次第」「何日も獲れないこともある」という声ばかり。シラス漁を甘く見ていた自分を反省した。
取材にあたり、とびっちょさんにも浜野水産さんにも「解禁日に生シラスは獲れますかね?」「獲れる量が安定するのはいつごろですか?」など、知らないとはいえ、大変恥ずかしい質問を繰り返してしまった。本当に申し訳ないことをしたと思う。
今度はしっかり自分で情報をチェックしてから行くようにします!!
―終わり―
取材協力
とびっちょ本店
神奈川県藤沢市 江の島1-6-7
0466-23-0041
営業時間/11:00~20:00 不定休
湘南丸 浜野水産
神奈川県 藤沢市片瀬海岸1-1-5
0466-22-5931
営業時間/9:00~17:30 年中無休
わいちゃん2さん
2016年04月16日 14時05分
昔は地引網をすると、嫌っていうほど網にかかってたのに、今ではナガラミ、シッタカと同様になかなか取れないみたいですね。
∵さん
2016年03月26日 08時13分
初物を尊ぶ江戸っ子ではないけど、(少なくとも相模湾では)GWを過ぎると餌のプランクトンが変わるらしく、揚がってすぐに箸をつけても苦み走ってくるので、やはりしらすは春先のものが一番良いかなーと思います。元々、朝に腰越や小坪・葉山あたりで揚がったものが午前中に地元の魚屋やスーパーの店頭に並び、遅くともその日の夕方までには消費してしまうというもので、確かにご飯に乗せて食べる人も居ることは居たけど、丼飯を埋め尽くすような盛り方や食べ方はしませんでした。いまでは冷蔵・冷凍(解凍)技術の向上で横浜や都内のスーパーや寿司屋でも生のものが出てくるようになりましたが…回転寿司で軍艦巻きに乗っているのを見たときは、思わず二度見しましたよ…。生しらすばかりが珍重される昨今ですが、釜揚げも揚がってから時間をおかずに食べるとおいしい。
ハマ育ちさん
2016年03月20日 18時13分
生シラスが食べたくなりました。