横浜博覧会にあった横浜市の巨大ジオラマの行方は?
ココがキニナル!
昔、横浜博覧会時に、横浜市のパビリオンとしてあった横浜館。中にあった横浜の大きなジオラマが大好きでした。あのジオラマは取り壊されてしまったのか?それともどこかに移動されている?(羅漢さん)
はまれぽ調査結果!
ジオラマは横浜の未来への期待を伝える役目を終え、1999(平成11)年に「横浜館」が解体となった時に廃棄となった。
ライター:橘 アリー
横浜にしかない「放送ライブラリー」
「放送ライブラリー」を運営している、公益財団法人放送番組センターの業務課長、大家博紀(おおか・ひろき)さんにお話を伺った。
「放送ライブラリー」入口。落ち着いた雰囲気
同センターの設立は1968(昭和43)年とのこと。
その当時、教養番組が少なく、「もっと教養番組を作って放送すべきだ」という声が当時の放送業界にあり、NHKと民放放送局が共同で公益財団法人放送番組センターの設立に至ったそうだ。
そして1985(昭和60)年に放送法が改定され、郵政省から「各局が放送した番組を国の文化財として集めて一般の方々が視聴できるように」という指定を受け、放送ライブラリーを作ることとなった。
財団法人の事務所は東京にあったので、関東地域の都市に声をかけたところ、横浜市から誘致があり、将来的には本格的な施設を作る計画も立てられていたため、まずは、博覧会終了後の「横浜館」に「放送ライブラリー」を開設することとなったそうである。
当時の内部の受付。左上の「みなとみらい21コーナー」の方向にジオラマがあった(提供:公益財団法人放送番組センター)
「横浜館」にあった「放送ライブラリー」(提供:公益財団法人放送番組センター)
ほかにも、「映像ホール」があった(提供:公益財団法人放送番組センター)
その後、1999(平成11)年に「横浜館」の取り壊しにより、放送ライブラリーは桜木町駅前のみなとみらい21・クリーンセンタービルに移転。“将来的な本格的な施設”として計画されていた横浜情報文化センターが2000(平成12)年に竣工したことにより、同センター内に移転し、同年10月から公開となっている。
横浜情報文化センターの全景
なお、NHKと民放各局が共同で運営している「放送ライブラリー」は、ほかには無く、「横浜館」当時の放送ライブラリーが日本で初めての共同の施設であるそうだ。
取材を終えて
横浜博覧会終了から27年、「横浜館」解体から17年と年月が経ってしまっているので仕方ないのであろうが、多くの人が未来の横浜を夢見ながら眺めた、この壮大なジオラマが廃棄されてしまったのは本当に残念である。
なお、現在、小さなものであるが、クイーンズスクエアにある「一般社団法人 横浜みなとみらい21」のオフィスビル入口に「みなとみらいのジオラマ」がある。
こちらが、そのジオラマ
このジオラマは、みなとみらい21にビルが建つと、その持ち主から模型の寄贈を受けて追加していくそうだ。
グレーのものが現在建っているビルで、クリーム色のものは建設中や計画中のもの
「横浜館」にあったジオラマと規模は違うが、建物が追加されて行くジオラマを見るのも楽しいものだ。
―終わり―
取材協力
放送ライブラリー
http://www.bpcj.or.jp
ぷれどりさん
2020年02月06日 23時28分
ジオラマについてですが、一部の建物と鉄道車両は横浜市電保存館の模型パノラマに移動しました。
uechanさん
2017年10月09日 23時51分
私がYES89に行ったのは、高校3年生の時の遠足ででした。ジョンソンさんと同じで、記憶に残っていないんですよね。残念です。
よっぴいさん
2016年07月24日 21時24分
今回取材頂いたジオラマとは直接関係ありませんが、パシフィコ横浜で毎年開催されているCP+の2014年のニコンブースで横浜都心臨海部のジオラマ展示がありました。ネットで調べてみたらそれは森ビルの横浜アーバンラボにあるものを借用して展示されたものだとか。「横浜みなとみらい21」のオフィスビルのジオラマは拝見したことがありませんが、おそらくニコンブースで見たもののほうが精緻な作りかと思います。