欲しくないの？ 横高バッグの非愛用者にインタビュー

　
今度は、横高バッグを使っていない女子高生2人組【JK6】に横高バッグを使っている女子高生についてどう思うか聞いてみると、「うちの学校では、部活動に所属していない子とかダンス部の子をはじめ目立つ感じの子が持っているので、横高バッグを持っている高校生を見るとイケてるなーって思います」とのこと。
とはいえ、話を聞いた女子高生は積極的に使いたいというわけではなく、「バッチやキーホルダーなどでアレンジありきなら・・・」と控えめな様子。

　
　
【JK6】「両手が空くのでリュックを使っています」
　

先ほどとは違う女子高生2人組【JK7】は、「ほかの人と被るし、デザインもあんまりかわいくないし・・・微妙」と、横高バッグの愛用者とは温度差を感じずにはいられない回答。

インタビューした中には、どのバッグが横高バッグであるか認識していないJKも。特徴を説明してようやく理解していたが、いくら女子高生の間で「憧れの横高バッグ」とはいえ、全員が知っているわけではないようだ。
　
「憧れている！ 欲しい！」という答えを期待していたが、横高バッグに対しては賛否両論あるようだ。
　

【JK7】「とくに欲しいとは思わないですね」

　
そして、こちらの3人組【JK8】は、「使っている人をよく見ますが、とくに欲しいとは思いませんね」とのこと。A4サイズのノートが収納できないことを伝えると、「それって学校に行っても勉強できるんですか（笑）？」と、なんともごもっともな意見・・・。
　

【JK8】3人ともA4サイズが収まるリュックを使用

　
横高バッグとほぼ同様の形をしたショルダーバッグを使っている女子高生【JK9】に遭遇。話を聞いてみると、「横浜商業高校」の指定バッグであることが判明した。ちなみに、こちらの女子高生は横浜商業高校の生徒ではなく、これまた横浜商業高校の生徒ではない友達に頼んで文化祭の時に買ってきてもらったとのこと。

女子高生の間で憧れ的な存在を誇る横高バッグではなく、あえて横浜商業高校の指定バッグを使う理由については、「高校野球が好きなんですけど、野球部としては横浜商業高校の方が有名だと思っているので使ってます。デザインもこっちの方が好きですね」と答えてくれた。

なるほど、横高バッグ以外にも他校の指定バッグを使うという行為自体が、女子高生の間で流行しているのかもしれない。
　

【JK9】「横浜商業高校のバッグは確か3000円から5000円くらいでした」

　
なお、撮影NGも含めると、今回インタビューに成功した女子高生は合計で15組38人。その内、横高バッグを持っていた女子高生は9人。

同時に、インタビューを含めない調査も実施。横浜駅周辺を行き交う女子高生225人のバッグを目視で確認したところ、15人が横高バッグの愛用者。つまり、横浜駅周辺で横高バッグを使用している女子高生の割合はおよそ7%という結果だった。

後編では、女子高生をはじめ横浜高校以外の生徒が横高バッグを使用している件について、横浜高校および横浜高校生の見解をお伝えするとともに、横高バッグの誕生秘話や歴史について紐解いていく。

取材を終えて

なんとも奥が深い横高バッグ・・・。

今回はできるだけ多くの女子高生にインタビューをするため横浜駅周辺で調査をしたが、みなとみらい周辺や川崎をはじめとしたほかのエリアだったら、また別の結果になっていたかもしれない。

ちなみに筆者が高校生のときは、グレゴリーやパタゴニアなどアウトドアブランドのリュックが流行していた。なお、人とかぶることを避け、有名ではないメーカー（マイナーすぎて忘れた）のリュックを使用していたのを覚えている。無論、たいしてアウトドアが好きなわけではなく、「みんながアウトドアブランドのリュックを使っているから」という理由である。

その時代やエリア、高校によって流行するものが異なるのには、大いに興味がある。もし読者の方の中で、高校時代に流行ったものがあったらぜひ教えていただきたい。


―終わり―