古き良き昭和の味! 5席しかない? 大船の激セマ老舗ラーメン店「天龍」に突撃!
ココがキニナル!
大船にある天龍ラーメン、激セマでカウンターの5席ぐらいしか席がありません。おじいちゃんおばあちゃんしかお客がいないようなんですが、若輩者でも入っていいか調べてください。(腰痛おじさん)
はまれぽ調査結果!
創業43年の老舗ラーメン店。長年お客さんを惹きつける名物ママは、平成生まれの若輩者ライター・黒澤を大歓迎してくれた。
ライター:黒澤 陽二郎
天龍の誕生秘話
教えて! ママ!
創業は1974(昭和49)年。今年43年目を迎えた老舗のラーメン店だ。
ママは20代のころ、都内の中華料理屋さんで働いていたが、弟さんが働いていた鎌倉市のお店に旦那さんと共に誘われ、鎌倉市に移り住む。
しかし、とある理由でそのお店で働くことを断念せざるを得なくなった。
東京に帰ろうとしていたママ夫妻に待ったをかけたのが、現天龍の場所で飲食店を営んでいた社長だった。
作業に勤しみながらも、思い出を語ってくれた
30席以上あるお店でしか働いたことのないママ。5〜6人ほどしか入れないお店の小ささにはじめは絶句したという。
しかし、これも何かの縁だと思い、社長さんからお店を引き継ぎ、旦那さんと共に天龍を始めたのだそうだ。
それから丸43年。周りの景色が変わっても、この風景は変わらずここにある
「昔はね、ヨソ者ってだけでいろいろ言われたもんだよ。本当にいろいろあった。でもね、今は天下泰平! お客さんもいい人ばかりだよ!」
多くは語らないが、ママの「いろいろあった」という言葉に重みを感じた。さまざまな経験がママの懐を深くし、優しいお店を作っているようだった。
「天龍愛」が凄まじいお客さんばかりが集まる
常連さんとのおしゃべりも弾みます
こちらのご夫婦は、近くで居酒屋さんを営んでいるそうで、仕事の終わりに毎日天龍へ足を運んでいるという大の天龍ファンだ。
仲良しなご夫婦。うらやましい
天龍には長年通い続ける常連さんが多いようで、筆者の隣にいた男性も週に3回は訪れるという。
自身も飲食店で働くという村松(むらまつ)さん
このお店の好きなところは?
「ママが一番好きだなぁ」
天龍のオススメは?
「やっぱりママだねぇ。いつも元気いっぱいでね、こっちが元気をもらえるんだよ」
そのやりとりを聞いて「ありがとうよ〜!」とにこやかなママ。
宇宙飛行士の山崎直子(やまざき・なおこ)さんもママに惹かれたのかな
こんなあたたかいやり取りがみられるお店って、ほかにどれくらいあるのだろうか。それくらい深い愛情を持つお客さんが多いのだと思う。
入れ代わり立ち代わり、お客さんがやってくる
「あれぇ? おめぇさんちっちゃいころ来てたべ〜」と、入店した男性に声をかけるママ。男性は「はい」と答える。
続けてママが「親父さんが運転手の子だろ?」と聞けば、「覚えてくれているんですか?」と男性。
聞けば、小学生のころ、家族で通っていたのだという。20年以上前のお客さんのことまで鮮明に覚えていたのだ。
久しぶりでも覚えてくれているのって、うれしいよなぁ
「久しぶりだからチャーシューサービスだ」と心意気を見せるママ。いかにお客さんを大切にしているかが分かるやり取りだ。
またもお客さんが来店。
「新規のお客さんが来たら、常連は場所を空けるもんだよ」と居酒屋さんを営む夫婦は外に出る。
約1年半ぶりに来店したという新村篤史(にいむら・あつし)さん
高校生だった約30年前に初めて来店して以来、天龍のラーメンを「もよおしたとき」に食べに来ているそうだ。
「あっさりとした昭和のラーメン。時々食べたくなるんだよね」
新村さんによると、昔は常に30分待ちになる程の人気店だったそうだ。
「今は行きたい時に行けなくなるから、混んでもらったら困るけどね」とも。
みんなママに会いに来ているんだね
この後も、続々とラーメンを食べに来るお客さんが来店していた。
懐かしい味に、優しくてかわいいママ。お店の風貌だけ見れば、ちょっと入りづらいかもしれないが、一度入ってしまえば、何度でも行きたくなるお店だった。
この笑顔に癒されに行きたくなる気持ち、分かっちゃったなぁ
取材を終えて
帰り際「またなー!」と笑顔で手を振ってくれたママ。
「昭和=古き良き時代」と話ではよく聞くが、実際に体験できるとは思わなかった。
ママもお客さんもあたたかいお店。もうひとつの実家ができたような、そんな感覚がした。
また来るよ!
―終わり―
取材協力
天龍
住所/神奈川県鎌倉市大船3-3-5
営業時間/12:00~03:00
定休日/不定休
濱俊彦さん
2017年06月25日 21時49分
凄い、ママさん相変わらずお元気で嬉しいです!夜遅くに大船に帰ってくると、たまに無性に食べたくなって天龍に行ったものです…。でも、今は昼も営業しているんですね。僕が食べに行っていた20年ほど前は、営業は夜のみだったと記憶しています。最初はたしかにその外観から入りづらく、また意を決して足を運んでも混んでいて入れないことが何度もあったものです。でも、当時から“若輩者”も何も関係なく、受け入れてくれましたっけ…懐かしいです。
はんとさん
2017年06月23日 14時56分
もう30年位前の20代の頃、夜遅くまで営業している店として、残業した帰りに同僚と何回かお邪魔しました。当時は世間であまり無かったデカ盛りの天龍丼or天龍定食を皆で食べました。懐かしいです、末永く営業を続けて下さい。
かー坊さん
2017年06月23日 09時26分
昔中学生の頃 自転車で栄区の上郷町から行きましたねぇ。 若いからって大盛りの上ぐらいにしてもらって。 まだ元気で営業されているのですねぇ。 嬉しい限りです。