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横浜高速鉄道みなとみらい線で不正折り返し乗車、その実態は?

ココがキニナル!

みなとみらい線で不正乗車の取締り。東急きっぷでは完全なる「全額タダ乗り」状態。不正発覚時2倍の増運賃なら日常不正の方が楽でお得?全員降車確認一旦ドア閉める予定は?(よこはまいちばんさん)

はまれぽ調査結果!

横浜高速鉄道みなとみらい線では、正規運賃を払っているお客様が気持ちよく乗車できるようにと、不正折り返し乗車禁止の周知と、調査と声掛けを今後も実施していく

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ライター:紀あさ

不正乗車、発覚したらどうなる?



5月の不正乗車防止運動では、事前に警察に連絡。みなとみらい駅で、鉄道警察隊がホームで立哨(りっしょう)警備を行なったほか、駅員や警備会社の警備員含め1日26人体制で3日間声掛けを実施した。

各日とも午前7時から1時間30分の声掛けの結果、のべ49人の不正乗車が発覚した。
 


1日ごとの不正乗車発覚人数。3日目で半減するのは運動の効果だろうか
 

不正乗車が発覚した場合、所持する切符や交通ICカードと声掛け時の状況から、明らかに故意の折り返し目的があるケースは、正規運賃プラス2倍の増運賃で計3倍の運賃が請求される。
 


増運賃の計算方法、合計で3倍の額になる
 

一方、乗車記録に対し、寝過ごしたなどの不可避の理由が合理性を伴うケースでは正規運賃のみを精算する。

故意であるか否かに関わらず、精算は必要なため、いずれにしてもいったん駅務室にご同行だ。
 


「素直に認めて頂ければ、所要時間は10分間ほどです」
 

金額以上に、通勤通学中の思わぬ10分間のタイムロスは遅刻につながりかねず、手痛い。

そして改札を一度出て、またみなとみらい線内に入り、横浜駅までの正規運賃がかかり、折り返し完了となるわけだ。
 


つまり全部で片道の4倍の金額がかかる
 

ちなみに、鉄道警察隊が立哨警備に立ったのは、近ごろ航空会社のオーバーブッキング問題で目にしたような力ずくでの強制連行をするためではなく、暴力行為に及ばれないようにするための抑止力が最大の目的だという。



一般のお客様に気持ち良く乗車してほしい



鉄道営業法に基づき、鉄道各社には独自の旅客営業規則があるが、2倍の増運賃というのは不正乗車に対する標準的なペナルティーだ。

ただ、具体例は挙げずにおくが、過去の他社事例の中には、定期券で不正をして定期券期間中ずっと不正しているとみなされてとんでもない額の増運賃になったり、あるいは詐欺罪などの適用を受けたりと結構大変な事例もあった。

筆者が下窪さんにそう話すと・・・
 


「いやいや、そういうことは言わないでおいてください」
 

三面記事的展開を予期していた筆者と編集部・松山は、思わずきょとん、としてしまった。

「私たちは、お客様を悪者とみなしているわけではなく、あくまでも折り返し乗車は規則違反であることを知っていただきたいだけなんです」と下窪さん。

「2013(平成25)年に東急東横線が東京メトロ副都心線との相互直通運転を開始して以来、長距離乗車で座りたいという要望は増えています。そんな中で、不正をせずに乗ってくださっているお客様に、気持ち良く乗ってほしいんです」
 


・・・なんて紳士的なんだ・・・!
 

たしかに、不正をしていない側から見たら、むやみに疑われたり、毎日厳しく取り締まられたら、気持ちよく乗ることができなくなってしまう。

しかし、不正乗車を放置すれば横浜駅で正規に待つ人の迷惑になってしまうから、みなとみらい線内での周知運動や声掛けの継続には効果がある。
 


何度でも知らせ続ける
 

でも不正乗車の人は東急線内を座る目的でみなとみらい線にきて、みなとみらい線は何も悪くないのに、不正防止に人手を費やしている。

「むしろ東急に取り締まってもらいたくなったりしませんか?」と食い下がった質問もしてみたが、「いえ、相互直通はお客様の利便性を考えてのことで、みなとみらい線内は当社の問題ですから」とあくまで紳士なのである。
 


みなとみらい線、過去2年間の不正乗車防止運動の声掛けの結果
 

声を掛けたうち、精算の必要がなかった例としては、冒頭にあげたように折り返し用にみなとみらい駅までの定期券を持っている人、トイレにいきたくなって一時下車したがその先の切符を持っていた人などがあるそうだ。

横浜高速鉄道では、今後も不正折り返し乗車防止の周知のため、継続的に月に2回程度、数人でみなとみらい線のホームに立つ予定だ。