高さ1.2メートルのガードを発見! 低いガードがあるという噂の南武線に突撃!
ココがキニナル!
ストリートビューで京急のガード下見ていたら、高さが1.5mというガード下を見つけました! もしかしたらもっと低いガードがあるかもしれません。キニナルので是非現地調査を!(横濱マリーさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
南武線には、京急線のガード下より低い、桁下1.2メートルの船島川橋りょうと第一久地橋りょうがあった。船島川橋りょうは生活通路として使われている
ライター:山口 愛愛
桁下1.2メートル! 2つのガード下の明暗
やってきたのは宿河原(しゅくがわら)駅。改札を抜け左手の出口から二ヶ領用水に当たるまで進み、のどかな用水路沿いを歩いていく。
向河原駅から登戸方面に向かい7個目の宿河原駅
橋りょうがある場所(Googlemapより)
木々の緑が気持ち良い街並み
ゆるやかなカーブを迎えると、舗装された道は段差のある砂利道に。その向こうに線路が見えた。これは低い!
水路沿いを進むと
目の前に線路が現れた
このガード下は明らかに身長よりも低そうだ。近寄って見るとまさに「頭上注意」。
こちらも線路が開通した1927(昭和2)年に架設された船島川橋りょう。
これは低すぎる
まっすぐ立つことができない
腰をかがめて通れる高さは、なんと1.2メートル
周辺には民家があるので、人通りもありそうだ。
ちょうど、初老の男性が自転車を押しながらやってきた。聞けばこの先に家があり、毎日このガード下を通るとのこと。
「踏切のある道に出るよりも、この下を通った方が早い」と話してくれた。「不便に感じることはないね。慣れちゃったね」と腰をかがめながらも、スイスイと自転車を押していった。
自転車を降り、かがめて通る姿は微笑ましい
こんなに桁下の低いガード下には滅多にお目にかかれないと思うが、南武線にはまだ低すぎるガード下が存在するという。
続いてやってきたのは久地(くじ)駅。津田山方面に向かって歩き、マンションの脇から市道久地111号線上の細い道を通りガードを目指す。
宿河原駅の隣の駅、久地駅
続いてのガードはここ(Googlemapより)
細い道の先には看板が
行く手を阻むように置かれた「ゴミを捨てないで下さい」という看板が目に飛び込んできた。その先に低いガードを発見。
突然ガードが現れた
こちらも1927(昭和2)年に架設された第一久地橋りょう。「橋りょう」ということから、開通当初は水の通り道であったことが推測される。
これまでのガード下と違い、中は薄暗く、不気味な雰囲気が漂っている。
道幅が狭いので閉鎖感がありさらに低く感じる
桁下はこちらも1.2メートル
すぐ目の前を走る南武線は大迫力!
ガード下を通り抜けようとすると、その先はバリケードで塞がれていた。どうやら通行止めになっているようだ。宿河原駅近くの船島川橋りょうも同じ1.2メートルの低さで生活通路として使われているのだから、通り抜けられても良さそうなものだが。なぜ塞がれているのかキニナる。
ガードの向うは行き止まりだった
大周りをして津田山第二踏切を渡り、反対側へ行ってみた。静かな住宅街でガードの手前にはゴミ集積所がある。
うっそうと草が茂りバリケードを覆っているため、よく見ないとガード下の隙間に気付かないかもしれない。
ガード下と違い、電車の通過を待って踏切を渡る
周辺にはゴミ集積所
ガードの反対側は草が生い茂っていた
これはどういうことか。ガードのすぐ前に「くじら薬局」があったので情報を集めに訪ねた。スタッフの方が何人もの人に聞いてくれ、事情を知っている女性スタッフが対応してくれた。「2年前くらいまでは通れたんですよ」とのこと。
ガードの前には、処方箋の対応もしているくじら薬局がある
実は、ガード下や周辺に不法投棄された粗大ゴミなどが散乱し「おまるや冷蔵庫まで捨ててあった」という。薬局の目の前ということもあり、衛生管理を考え、ゴミ回収車の担当者を通して川崎市に相談したところ、川崎市が整備し、そのまま2015(平成27)年にガードは塞がれたという。
「線路の反対側から来るお客さんは遠回りになってしまったかもしれませんが、ひどい状態だったので・・・」と、当時の様子を振り返ってくれた。
2年前まで不法投棄された物が散乱する場所だった
ガードの反対側にあった「ゴミを捨てないで下さい」の看板にも納得だ。
生活通路として使っていた住人のほか、低すぎるガード下を目当てに鉄道マニアなどが写真撮影に訪れていた場所だっただけに、不法投棄が原因で通行止めになってしまったのは残念な結果だ。
船島川橋りょうの下を、腰を折りながら通過し「慣れちゃった」と笑った住人には、低い橋りょうへの親しみが感じられた。このガード下を使っていた人も何人もいたことだろう。
いずれまた通行できるように整備され、面白く美しい景観が残ることを願う。
取材を終えて
東日本旅客鉄道株式会社・横浜支社広報室に資料を探していただいたところ、社員の方が資料と照らし合わせ、わたしたちと同じように現地に足を運んで現状を確認してからやりとりをしてくださった。協力的な対応に感謝したい。
「低いガードがある面白い景色を見に、足を運んでもらえれば嬉しい」とのこと。興味のある方は南武線に揺られ現地に行ってみてほしい。
-終わり-
とくさん
2018年10月29日 16時45分
この記事を読んで宿河原のガードに行ってまいりました。ガード下で南武線の通過を見ると大迫力です。面白いレポートありがとうございます。
ダボスさん
2017年09月06日 22時59分
神戸なら毎日こういう光景が見れるで。https://youtu.be/UtNp3qdmilA
Tinさん
2017年09月06日 11時43分
船島川橋りょうは、夜通ると、街灯がないので真っ暗。真っ暗な中、轟音を立てて走る南武線のすぐ下を通るのは、慣れないとちと怖かった。