一切れで酔いました。

「切り方によってアルコール感が違うんですよ」と松尾さん

　
ラップフィルムを開けた瞬間に、熟成された甘美なアルコールの香りがする。お酒が弱い人であれば、香りだけで酔ってしまうかもしれない。
　

キューブ状にカットすると、より強いアルコール感を味わえるそうだ


いただきます！

　
おぉ！　これはお酒だ！　咀嚼（そしゃく）したものが喉や食道を通るのが分かるほど、とてもアルコールが強い。一口で楽しい気持ちになってくる。食べる手が止まらず、2～3口食べると体がポカポカしてきて、「あ、自分酔っているな」と感じるようになった。
　

チーズと一緒に食べればワインのおつまみにも

　
お酒好きな人へのプレゼントや、自分へのご褒美にぴったりかもしれない。仕事が一区切りついた就業後に誰もいないオフィスで食べたら、なんだかイケナイ気持ちになってしまいそうだ（笑）。

実際の反響について松尾さんは、「パーティーなどに持って行くと、意外と男性に人気なんです。お酒が弱い友人は、薄めにカットしてオーブンで少し温めてから、アイスや生クリームと一緒に食べているそうです」という。
　

2017年末までは会社勤めをしていた松尾さん

　
“大人のケーキ”作りを専業にするまで、仕事をしながら平日の夜や週末にアルコールケーキを作っては、味見をして酔っ払っていたのだとか。

松尾さんのお話をうかがいながら製造過程を見学したら、1本4500円のお値段にも納得してしまう。ひとつひとつ丁寧に手作りをしているので量産が難しく、インターネット販売がちょうど良いという。
　

未成年、妊娠中・授乳中の方、運転をする前は食べてはいけない

　
　
　
どれくらい酔っ払う？
　
筆者の体感としては、運転をしてはいけないレベル。実際に松尾さんが知り合いの警察官に食べてもらったところ、「運転前には食べないほうがいい」というアドバイスを受けたほどだ。

そこで、はまれぽ編集部に3種類のケーキを持ち帰り、実際に食べた後の呼気を調べることとなった。（ただ単に編集部員たちがアルコールケーキを食べたかっただけ）
　

アルコールケーキとアルコール度数5％の缶ビールを比べてみる

　
まず筆者が、缶ビールを飲む。
　

呼気中のアルコール濃度は0.30mg/リットル

　
道路交通法では、呼気1リットル当たりのアルコール量が0.15mg以上だと酒気帯び運転となる。完全に運転はNGの状態だ。

続いて、編集部の酒好き3人衆（上田・小南・小島）にアルコールケーキを食べてもらった。
　

小島「香りだけで結構なインパクト！」


では、いただきまーす！


上田・小南・小島「うっ・・・まじか！　お酒強っ！！！」

　
どうやら、3人とも想像以上のアルコール感に驚き、言葉を失ってしまったようだ。

少し落ち着いたころで、呼気検査を実施。
　

はい、小南氏アウトー！！！


小南「だって～。これお酒強いって！」

　
小南氏以外の2人も、酒気帯び運転に相当するアルコール量が検出された。一切れ分食べた3人に話を聞いてみる。
上田「お酒飲み始めたころの浮遊感ていうか、酔ってるなぁ～って感じる（笑）。洋酒ってあまり飲まないけど、このケーキなら延々と食べられそう！」。

小南「酔ってる感じ？　ないよ。（嘘つけ！　呼気検査でちゃんと出てるから！）でも、これ結構お酒強いね、口の中が一気に洋酒で満たされたよ～。本当にお酒を食べている気がする」。

小島「いいねぇ～。これいいよ。うん。なんか・・・いいよ」

　
とまぁ、こんな感じだ。みんな良い感じで酔っている。殺伐とした職場が、少しの間楽しい空間へと変わった。（いつも楽しいよ！）
つまるところ、「一切れで酔える」ことに間違いはないようだ。
　
　
　

取材を終えて

ひたすら食べる上田とカッコつけてるけど酔っ払っている男性陣

　
Rummyには、大酒飲み、のんべぇなどの意味がある。そこへ「みんなに幸せになってほしい」という松尾さんの想いが乗っかって「Happy Rummy」という社名を掲げているという。

食べるお酒で気持ち良く酔っ払えたら、それは本当に幸せな酔っ払いだと思う。
　
　
ー終わりー
　
　
取材協力

アルコールケーキ専門店「Happy Rummy」
http://www.hr-cake.com/