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旭硝子の社名が変わったのに横浜・神奈川区のバス停「旭硝子前」がそのままの理由は?

旭硝子の社名が変わったのに横浜・神奈川区のバス停「旭硝子前」がそのままの理由は?

ココがキニナル!

旭硝子がAGCに社名変更されましたが、市営バス「旭硝子前」と一つ手前の「旭硝子入口」のバス停名も当然に変更されるんですよね?キニナル点はその費用。横浜市が負担するのでしょうか?(よこはまいちばんさん)

はまれぽ調査結果!

2018年の社名変更時点でAGCの移転が決まっていたため、今回は変更なし。ただし、民間企業側の事情で変更になる場合、費用負担をお願いする可能性もある

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ライター:田中 大輔

旭硝子がAGCにならないわけは



さて、ではここで本題。
AGCに名前を変えた、かつての旭硝子前のバス停は名称変更を行わないのだろうか。

佐藤係長によると、社名変更の決まった当時、旭硝子から「社名が変わります」という事前連絡が交通局に入ったそうだ。おそらく、バス停名どうします? という旭硝子側の配慮だろう。
ところが、である。佐藤さんは「その時点で2020年にAGCが現在の羽沢町から鶴見の方に移転すると決まっていたんです」と続ける。

 

羽沢町にあるAGCの中央研究所。間もなくお引越しする予定
 

つまり、社名変更のタイミングでバス停名を「AGC前」などに変えたとしても、その2年後には現在の場所から「AGC」はいなくなってしまうから、もう一度名称変更をする必要が生じることが明白な状況だったのだ。
何度も名称を変えると近隣住民や利用者の混乱を招くし、コストだってかかるわけだから、その辺りを考慮した結果、「今回は変更を見送る形になった」というのが交通局の出した結論だったのだ。

 

AGC関係者だけでなく、地元住民の利用も少なくない様子だ
 

その代わり、2020年に予定されているAGCの移転の際には「ほぼ間違いなく名称変更になる」と言うから、これら2つのバス停名もいずれは変わることになるのだろう。
そのときにどんなバス停名を付けるのかも難しい話で、例えば地名を付けたとしても、その後にAGC跡地に別の大きな施設が入ったら、そっちにした方が分かりやすかったということにもなりかねない。交通局としては、跡地に何が入るのかなどの情報を前もって仕入れつつ、地元などと相談しながら検討していくのだそうだ。



意外とかかる、名称変更のコスト



では、もしAGCの移転がなかったとしたら、どうなっていただろうか。
「移転がなければ、社名変更にともなってバス停名を変更していた可能性が高いと思います」と岡田係長。さらに、「その場合は、AGCさんに変更にともなう費用負担をお願いする可能性はあった」と続ける。
公共施設の名称変更などによるバス停名の調整にかかる費用は、基本的に事業者である交通局が出しているそうだ。しかし、今回のように相手側が民間企業で、かつ相手の事情による変更の場合は負担をお願いする可能性もあるんだとか。

 

今回は変更なしなので、特に費用はかからないけれど・・・
 

名称変更を行うにあたってのコストは意外と高く、「担当の課が複数にまたがるのですが、全部合わせると100万円は超えるでしょう」とのこと。
当該停留所や前後の停留所の表示、車内アナウンスの再録音、路線マップなどの印刷物の修正、バス車内に掲出する周知のためのポスター制作、ホームページなどの修正などなど、一つ一つは小さくても、変更する箇所が多いため結構な額がかかってしまうようだ。

 

隣のバス停の「次は」も直さないといけないし
 

こういった行先案内も作り直しとなるので、結構お金がかかる
 

だったら、鉄道駅や学校などに比べると、名称変更や移転の可能性が高い民間企業をバス停名にしなきゃいいのに、と考える向きもあるだろう。まったくその通りなのだけれど、それは交通局も同様に考えている。
バス停名を決めるときは、「まずは地名や公共施設名などから考える」のが基本だそうで、「どうしてもほかのランドマーク的なものがなかったり、地名がすでに使われていた場合に企業名を使うことがある」という程度とのこと。
優先度は低めで、できることなら企業名は避けるというのが基本的な考え方というわけだ。そのため、企業名を冠したバス停って意外と少ないのである。



取材を終えて



最近では、地権者が変わったタイミングで「バス停を動かしてほしい」という申し出が届くこともあるそうだ。交通安全上の理由や周辺の人の意見もあるためバス停はどこにでも置けるわけではなく、隣町に入ってしまってバス停名の変更を余儀なくされるケースもあるとのこと。

費用や手間はかかってしまうが、「そういったバス停を廃止するのではなく、コストがかかったとしても別の場所に動かして存続する方向で考える」そうだから、われわれの知らないところで苦労をしているようだ。

今回の旭硝子の社名変更をめぐるエピソードも、背後には聞いてみれば納得の理由があった。社名とバス停名がずれるのは、AGCが移転する2020年までの期間限定だ。いっそ、そのギャップを楽しみながら、普段何気なく使っているバス停の名前に思いを馳せてみるのも一興である。


-終わり-
 
 

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  • 写真のバス停貯木場前は新山下2丁目
    反対側横浜方面のバス停は新山下1丁目

  • バス停の名前を変えるのは、地図帳なども変更しなければならないから、かなりの費用がかかると聞いた事があります。豊肥線の牧口駅を豊後清川駅に駅目を変更した時も、かなり面倒くさい事があって、かなりの費用がかかったと言う話を兄者から聞きました。長年慣れ親しんだ名前を変えるのは良くないと言う事でそのままになっているのかと思います。

  • 「旭硝子AGC」でいいのにな。AGCじゃ、味の素みたい。何の会社だか分からんよ。記事に述べられてるように変更改変コストはかなりだよね。。。

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