不二家レストランの1号店は、伊勢佐木町にある?
ココがキニナル!
不二家レストランの1号店はイセザキモールにある横浜センター店だそうです。伊勢佐木町に1号店を出店した経緯が知りたいです。(enさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
創業の地である元町に近かったことと、当時横浜随一の繁華街であったことから、伊勢佐木町が選ばれた。レストランの1号店かどうかは、解釈が難しい。
ライター:河野 哲弥
時代と共に変わっていったペコちゃんの意匠
(続き)
下の写真、柱の部分にあるフロア案内を見てみると、ビアホールや中華料理などの文字が見える。現在は閉鎖され立ち入り禁止となっているが、例えば3階の中華料理のフロアなどにも、当時の意匠が一部残されているという。
丼などでよく見るマーク「雷門(らいもん)」があしらわれている、3階の様子
そして、4階にある同社事務所の入口には、かつてのペコちゃんを復刻させたミニフィギュアが並んでいた。
初期の店頭ペコちゃん人形は、目が星になっていたそうだ
時代によって微妙に違う、ペコちゃんの表情
さて、本題。
本社での内容をお伝えしたところ、支店としての1号店という認識はあったものの、「確かに微妙な話ですね」と大城戸さんは話す。当時から続くメニューとしては、パフェ類や注文を受けてから焼くホットケーキなどがあるものの、レシピは変わってしまっているそうだ。
「焼きたてホットケーキ(バター付き)」472円(税込み)
同業他社との差別化としては、洋菓子店ならではのイチゴを用いたメニューを、豊富に用意していること。人気メニューのイタリアンショートケーキは、イチゴとよくなじむよう仕込んでからしばらく寝かせた後、フレッシュな生クリームを再び使用して飾り付けるという、こだわりの逸品。
2層の生クリームが味わえる、「イタリアンショートケーキ」550円(税込み)
食事メニューでは、唯一「不二家」の名前が冠に付く、「不二家ハンバーグステーキシャスールソース」がロングセラー。シャスールとは、デミグラスソースの一種であるそうだ。
「不二家ハンバーグステーキシャスールソース」924円(税込み)
時代と共に変わっていったもの、変わらずに残っているもの・・・「横浜センター店」には、同社の100年史が、ぎっしりと詰まっていた。
伊勢佐木町とセンチュリー企業
いわゆるファミレスの発祥として通説とされているのは、「すかいらーく」の1号店である国立店(現ガスト)で、1970(昭和45)年の開店になる。一律には比較できないが、今まで見てきた不二家の歴史を考えると、何か「もやもやしたもの」を感じる。
1937(昭和12)年時の、「伊勢佐木町店」のメニュー
(画像提供:不二家)
何をもって「レストラン」とするか、何をもって1号店とするかによって、さまざまな解釈が成り立つのだろう。今は、その判断を読者に委ねたい。
それよりも、伊勢佐木という街にある、100年の単位で続く老舗の多さに、今さらながら驚いた。以前特集した「有隣堂」や、サンマーメンで有名な「玉泉亭」に続き、今回の不二家もセンチュリー企業である。かつての伊勢佐木町は、今の様子からは想像もできない、横浜きっての繁華街だったのだろう。
「伊勢佐木町に1号店を出店した経緯が知りたい」とは、「なぜ伊勢佐木町が、繁華街としてにぎわっていたのだろう」という質問に置き換えることができる。残念ながら今回は、そこまでの調査に至ることができなかったが、機会があればぜひ調べてみたいと思う。
―終わり―
◆株式会社不二家
http://www.fujiya-peko.co.jp/
◆株式会社不二家フードサービス
http://www.fujiya-peko.co.jp/
◆不二家レストラン 横浜センター店
住所/横浜市中区伊勢佐木町1-6-2
電話番号/045-251-2105
営業時間/10:00~22:00(年中無休)
Tomoriさん
2022年12月02日 02時09分
小学低学年の頃家族で不二家の3Fの中華で食事をしながら渡り場にエレクトーンかハモンドオルガン奏者男性の演奏を観ながら食事をするのがとても思い出に残り 現在Jazzピアニストとして仕事をしております。あの頃の残像は決して忘れない懐かしい不二家での思い出です。1Fの入口に足を踏み入れるとき上から換気の強風を浴び店内に入ると目の前にケーキのケースが華やかに並べられて、1Fの喫茶ではパフェを食べて、螺旋階段を2Fへ上がりメニューサンプルを眺めて、家族での素敵な思い出です。
ホトリコさん
2018年08月29日 18時16分
確か和田町駅前店もあったような…
massy2さん
2016年12月06日 16時54分
伊勢佐木町の不二家は私の思い出が詰まったお店です。野澤屋で買物をして、有隣堂で本を買い、そして不二家へ。ペコちゃんのホッペを撫ぜて入口を入ると、そこは夢の様なケーキの世界、白と赤とピンクで溢れた明るいイメージが思い浮かびます。1階喫茶室でチョコレートパフェやイチゴパフェをいただく。壁のレリーフも印象的で、センスがあって子供心に高級なお店だと感じていました。2階はレストランフロア、店内のらせん階段を上る時の嬉しかったこと、優越感さえ感じていた気がします。私はハンバーグで、母はドリアがお気に入りでした。 昨年、久々に不二家を訪れましたが、現在の佇まいに昔を知る私にはチョット寂しさを感じてしまいます。野澤屋がなくなった現在、有隣堂と不二家の建物は本当に貴重だと感じています。