海と深山に囲まれた「働く人」のための町、はま旅Vol.119「福浦」編
ココがキニナル!
横浜市全駅全下車の「はま旅」第119回は、金沢シーサイドライン「福浦」に下車。福浦駅周辺は、海と深山に囲まれた「働く人」のための町、そして釣りの穴場スポットでもあった。
ライター:細野 誠治
働く皆さんに聞いてみる(つづき)
あっという間に時間が過ぎ、検査協会を辞すると、外では小雨が降り出していた。雨をしのげる軒もなく、自然と足が駅方面に向かう。
「まだ夕方まで少し時間もあるし。今度は駅の反対側を見てみよう」
駅を越えると今度は、こんな看板が・・・
図書館用品株式会社・・・と読める
図書館の用品? 貸し出しカードやシール、ブックカバーの類いを扱っているのだろうか? キニナル。行ってみよう。
代表取締役の石井秀敏氏が迎えてくださった
「ウチの会社名の図書館用品とは、痛みやすい雑誌を、ハードカバーを付けて補強することです」
・・・また外れた・・・。
(1)こういった雑誌を・・・
(2)まず背表紙を裁断する
(3)裁断面を糊付け
(4)縫い合わせて補強も・・・
(5)ハードカバーを装着すると完成(右側)! 左は名著「はまれぽ.com」
こういったものを“図書館製本”と呼ぶそう。または、もろもろの雑誌を製本することから“モロ製本”とも。
顧客は全国の大学や病院、医学生や医師などが執筆した論文まとめとニーズは幅広い。もちろん一般の方も利用可能で、製本は一冊からでも受け付けてくれるそう。
これ、いいかも。愛読誌がボロボロにならずに保存がきくよ(同人作家や、その同人本のまとめ・・・とか特にオススメだと筆者は思う)! 興味のある方は図書館用品さんにご一報を。
廃墟マニアにオススメされる
さぁ、そろそろ夕方。シメにかかろうか・・・と思いきや、もう1ヶ所。
実は今回の旅、友人の廃墟ライターに話したところ、「福浦ってアレでしょ。米軍の廃墟のあるところだろ? 行ってみれば?」・・・と教えられたのだ。
持参した地図に、確かに「米軍小柴貯油施設跡地」と書いてある
線路と平行する国道を越えると崖が出現。施設跡はこの向こうらしい。
昔の海岸線跡なのかな?
崖沿いを進むと入口らしき道を発見。行ってみる。
この辺りは「柴土地改良区」というらしい
上ってゆくと道の左右は農地。緑が深く、気温も低めに感じる。さらに歩を進めると、右手フェンスの先に、緑に飲まれかけている建物が見えた。
緑の侵食がすごい
フェンスに阻まれ跡地内部を歩くことはできないが、目にした瞬間、何とも切ないような気持ちがこみ上げてくる。昨日まで人がいたような建物に緑が覆い被さり、初見の印象が呆気なく覆る。
日本に返還されたのに、どうしてそのままなんだろう?
実は、はまれぽにその答えがあった(その時の記事はコチラ)。返還から約10年。ようやく指針が決まった段階か。公園に生まれ変わったらまた来るからね。
取材を終えて
後半、すっかり山登りと化した? 今回の「はま旅」、小山の頂上が見えてきた。
今日一日まわった福浦の町と、霞んだ海が見えた
街を見下ろせる場所に立ってみる。ほんのり潮風と、それに乗ってやっぱり打刻音が聞こえてきた。
福浦の町の印象は? と問われれば、それはやっぱり工場の町。機械が作る、というよりは人間の手が作った温かな工業製品といった感じ。検査協会でも、人にしかできないことを、きちんと人が成していると思った。
それに加えて海の近さ、山の深さを味わえる土地・・・でしょうかね。
それでは下山、またどこかで!
■今回のはま旅「福浦」周辺
(Googleマップより)
・「伊研」金沢区福浦2-13-3
・「日本冷凍食品検査協会 横浜センター」金沢区福浦2-13-45
・「図書館用品株式会社」金沢区福浦2-1-34
・「米軍小柴貯油施設跡地」
―終わり―
とうさんさん
2013年07月12日 15時26分
あるね たぶん あそこが唯一だね!
祝人さん
2013年07月12日 09時54分
福浦駅の北側金属団地前交差点を左に曲がると 食堂?!がありますよ ラーメン主体なのか不思議な食堂が