横浜「1000ぶら」商店街探訪Vol.7 「買い物しりとり」でパサージュ上大岡とさかえ通り商店街を迷走
ココがキニナル!
パサージュ上大岡とさかえ通り商店街で「買い物しりとり」を敢行。「パサージュ上大岡」で始まり「揚げ出し豆腐」で終わる夏の午後
ライター:永田 ミナミ
ワンダーランドで小腹も心も満たされる
さっきTORIGEに行った時にメニューをざっとインプットしておいた
そう、「手羽串焼き(200円)」である
ちょうどいい塩加減で弾力があってジューシー。どこかのマナー講師がいたら怒鳴られそうだが、許可を頂いて店先で食べたので、手を使わずにアクロバティックに頬張ってみたところ、口のなかですぐに骨から肉が剥がれてとても食べやすかった。ちなみに一番人気は「ひなだれ」とのこと。
さて、美味しく食べ終わったが、手羽串焼きはそのままオードブルとなり、このままこの時間がもう少し続けばいいのに、という気分になってきた。そこで、TORIGEの店員の方にきいてみることにした。
「すみません、このへんで立ち飲みできそうなお店ってありますか?」
すると「すき家の角を右に曲がったところに“ジェントルメン”というお店があって、そこは立ち飲み屋さんだと思いますよ」との答えが。
ありがとうございます、とお礼を言って歩き始めたものの、「ジェントルメン」なんてあまり立ち飲み屋らしくない名前だけど大丈夫かな、という気持ちもないわけではなかった。ところが、着いてみるとまず表記から予想を裏切ってきた。
平仮名で「じぃえんとるまん」
そしてこの一見静かな佇まいに、営業中じゃないのかな、とも思ったが
引き戸を開けるとそこはワンダーランドだった
こんなところがあったなんて、と小躍りしながらお店の方に企画内容を伝えると、店長が出てきてくださった。
店長の鳥海(とりうみ)さんにステッカーを手渡し、お話を伺った
じぃえんとるまんは、かたちを変えながら上大岡で30年、今の店名になってからは10年続く老舗だという。朝10時から飲める店内は、明るい時間にはお年寄りたち、日が暮れると仕事帰りのスーツ姿でいっぱいになるそうだ。
「ゆっくりしていってください」と温かい言葉をかけていただき、小躍りしながら窓側のカウンターについたが、踊り続けてもいられない。
テーブルに470円を並べ、メニューを見つめること5分。「パサージュ上大岡」→「ガーゼ手ぬぐい」→「移植ごて」→「手羽串焼き」に続く「き」からはじまるメニューをあれこれ考え、ついに正解を導き出した。
金魚サワー(270円)→揚げ出し豆腐(200円)で残金0円になる、非の打ち所がないプランだ
コインをつかんで2品をオーダーする(じぃえんとるまんはキャッシュ・オン・デリバリー)と、まもなく金魚サワーが登場。
しりとりの流れとしても完璧
出揃った2品。揚げ出し豆腐はふわふわ、衣にだしが染みていて、ハッピーエンドを見事に演出
そして鮮やかな色合いの祝杯はピリリと辛く、喉に刺激的に染み渡った
取材を終えて
正直なところ、最初は再開発のビルに囲まれた上大岡で、果たして商店街らしい雰囲気を残している場所が見つかるだろうか、と思っていた。実際、時期は未定だが、次の再開発がパサージュ上大岡を含めたカミオの向かい側の地区で計画されているという。
どの角度から見るかによって評価は当然異なるが、再開発は生活の利便性を向上させると同時に、街の顔や性格、表情や温度を消し去ってしまうものともいえる。
ところがどっこい、再開発された後でもパサージュの下とそのまわりには、まだまだ温かい「商店街らしさ」がそこかしこに残っていた。
取材にご協力頂いたお店のみなさん、ありがとうございました。
上大岡はまだ無限大の味わいを秘めているというメッセージに、最後の最後で気がついた
首に手ぬぐいを巻きバジルの種を植えるべく、いい気分で帰途についた
―終わり―
後藤さんさん
2013年09月07日 16時33分
記事と関係ないのですが、記者さんが私と似てる(^^ゞ
角さん
2013年09月07日 13時01分
昔を知る私としてはなんとも寂しい光景だ。子供頃はニッコウ模型があったり、中央商店街には人生堂というおもちゃ屋さんがあり、ガンプラを訪ねてよく行ったものだ。人生堂の隣はやはり人生堂という本屋さん。今ではツタヤか・・・。 そうそう、中央商店街にあったお肉屋さんはミツワセンターで営業をしている。で、ミツワセンターの前にあった酒屋さんが店を閉じていた・・・・。 個人商店が減っていくな~(:_;)
omaomaさん
2013年09月06日 23時16分
商店街企画やっぱりいいですね。そろそろクドーさんがもう一回見たいかな。(笑)