横浜「1000ぶら」商店街探訪Vol.11 古き良き時代の香りの「浜マーケット」でライター三浜が「ちいさい秋」を発見
ココがキニナル!
磯子のレトロな商店街「浜マーケット」で「ちいさい秋みつけた」! “みはマップ”を作成し、商店街内に掲示していただく
ライター:三浜 詩央
秋の味覚満載! 童心に返ってレトロな商店街を探訪
(つづき)
たくさん秋の味覚を買ったところで、少し休憩スペースでまったりすることに。
「太平屋」さんの栗最中は、あんこがぎっしり!
食べたり、“みはマップ”に買ったものを書き足したり
遊具で遊んだり
平和で穏やかな昼下がり。残金は640円だ。お腹も満たされてきたことだし、ひとつは家で帰りを待つ家族にお土産を買えたらいいな、と思い立つ。なにがいいだろうか。
休憩スペースの向かい側に、オープンスペース形式で出店していたのは「パン工房MUGIYA」さん。
天然酵母にこだわったこちらのパンは、洋光台の本店と横浜そごう内の「自由が丘ガーデン」、そしてここ「浜マーケット」で販売を行っている。
本店に併設された工場から毎日焼きたてのパンを出荷
オーナーがこの周辺の出身だったから、という理由で11年前から「浜マーケット」に出店。今日はお会いできなかったオーナーさんも、この商店街とともに育ったのだろうか。羨ましいな。
ここで、ふんわりというよりはずっしり、そしてもっちりしているのが天然酵母の特徴だというパンのなかから「くるみあんず」を購入。
くるみ=ちいさい秋、ということで購入
シールに書かれた50円引きではなく、タイムセールで半額に! 元値が388円で、お支払いしたのは190円。
「MUGIYA」さんでも、「はまれぽを見た」と言うと「全品3%引き」という読者限定のサービスをしていただけることに。特売日は月に数回だが、はまれぽ読者なら普段訪れてもお得な気分が味わえそう。
ついに「1000ぶら」も終盤! 最後のお土産に選んだのは・・・?
残金は450円となり、そろそろ陽も傾きはじめてきた。これだけ買って食べて、持ち金が約半分にしかなっていないことに驚く。せっかく特売日だし、お惣菜をたくさん買って帰るのもいいけれど、ひとつ考えていたことがあった。それは・・・
「秋のお花で花束を作ってもらいたい!」
でも、花束というと比較的高額。みずみずしく咲く色鮮やかな花に、前を通りかかってからずっと惹かれていたが、もしお金に余裕があれば訪れようと思っていた。
450円で花束なんてできるだろうか・・・ダメもとで最後に伺ったのは「磯子花壇」さんだ。
「450円しかないんですが・・・」「ああ、いいよ!」
快諾してくれたのは、山川さんの奥さん。夫婦一代でお店を育て上げた山川さんは、「浜マーケットにお店を出して37年。まだ新人よ」と笑う。花束を作っていただく間、ご主人にお店について伺った。
猫が大好きだというご主人
元サラリーマンだったご主人は、28歳で独立。近くの別の場所で3~4年花屋を経営していたという。現在は通路をはさんで向かい側も「磯子花壇」。「浜マーケット」には、通路をはさんで両側が同じ店舗、という店も少なくないが、「磯子花壇」さんも向かいのお店が撤退したため、スペースを広げたそうだ。
「こんな感じでどうかしら?」
ご主人と話していると、奥さんが声をかけてくれる。ケイトウ、ワレモコウ、クジャクソウ、リンドウ、コギク、ナデシコ・・・ガーベラは「復興の花」だから1本おまけね、と笑顔で花束を差し出してくれる。
予想以上の立派な花束に、思わず感激。目で楽しむ「秋」。せわしく過ぎてしまいがちなこの季節だが、この商店街に来て、じっくり秋を堪能することができた。
今日最後の「ちいさい秋みつけた」!
様々な出会いに感謝しながら、今日みつけた「ちいさい秋」を“みはマップ”に書き込んでいく。十分なにぎわいを見せている「浜マーケット」。しかしながら、市電の廃止や根岸駅、磯子駅の開発の影響を受け、全盛期の華やぎを失ってしまったことも事実。微風でも、なにか新しい風になれれば・・・そんな想いで今日ずっと歩いていた。
こうして出来上がった「ちいさい秋みつけた」マップ!(クリックして拡大)
そうだ、完成した地図を理事長の小島さんに見てもらおう。小学生の壁新聞みたいな地図だけど、「地域活性」という同じ目標に向かって奮闘する「浜マーケット」と「はまれぽ」が繋がった瞬間を残せたら、こんなに嬉しいことはない。
さっそく地図を手に「小島家」さんへ。どきどきしながらも1日連れ添った“みはマップ”を小島さんに見ていただいた。
「こんな感じで回らせていただきました!」
すると・・・商店街内に貼っていただける、とのお返事が! 丁寧にビニールまでかぶせていただき、「イベントスペースHAMA」さんと「パン工房MUGIYA」さんの間の壁に掲示していただけることになった。
感激の瞬間。ありがとうございました!
こうして今回の「1000ぶら」も終了。たくさんの「ちいさい秋」と、温かい人々に出会うことができた。
取材を終えて
タイムスリップしたような懐かしい空間が広がる「浜マーケット」。昔ながらの佇まいを守るだけではなく、「ガチ丼!」や「ガチコロ!」へのエントリーなど新しいことにも挑戦している。地元だけではなく、幅広い人々から愛される横浜の商店街として、いつまでも在り続けてほしい。
心がじんわり温かくなる商店街。また来ます!
―終わり―
bachplayerさん
2014年10月01日 18時19分
つい最近偶然目の前を通りかかり、MUGIYAさんでパン買いました。当日の店員さんが明るくてとても楽しい方で沢山話ができて良かったです。目の前のクリーニング屋さんも気さくな方で昔の話も伺えて有意義な時間を過ごせました。
IZ12さん
2013年10月11日 19時39分
浜マーケットも、この10年で火事があったり閉店があったりして、少し寂しくなりました。テナント募集はしているようですが、近くにマリコム・イソゴ(ニトリ、ヤマダ電機、そうてつローゼンなど)もあるので、なかなか新規出店は進まないようです。それでも、年に何回かはイベントも開催されたりと、地域密着!って言葉がピッタリきます。うちも、少しは売り上げ(維持)に貢献できてるかな…