横浜市営バスで乗車距離が近すぎるバス停と遠すぎるバス停の差がすごいって本当?
ココがキニナル!
よく使う横浜市営バス59系統のバス停で「浦島丘中学校下」と「浦島丘」間の距離が非常に近いです。そこで市営バスのバス停間で一番距離が近いのはどこか?逆に一番離れているのはどこか?(ぽんた21さん)
はまれぽ調査結果!
最短は27系統安善町2丁目→安善町間の76.25メートル最長は109系統スカイウォーク前→山下ふ頭入口間の6430メートル。その差6353.75メートル
ライター:篠田 康弘
一番近いバス停と一番離れているバス停(つづき)
続いて一番離れているバス停は中区「109系統・スカイウォーク前→山下ふ頭入口」間、距離は6430メートル。
一番遠いバス停、スカイウォーク前→山下ふ頭入口
その距離6430メートル
これだけ間隔が離れた理由は「ベイブリッジの上にはバス停を設置できないため、必然的に距離が伸びました」とのことであった。
こちらも実際に現地に向かい、どのような場所にあるのか確認してきた。まずはスカイウォーク前から。
スカイウォーク前
ベイブリッジのすぐ下にあった
「スカイウォーク前」というバス停名だが、スカイウォークは2010(平成22)年9月に閉鎖されているので、現在は利用することができない。
スカイウォークへの扉は閉ざされていた
続いて山下ふ頭入口。
山下ふ頭入口
横浜人形の家の目の前にあった
こちらも実際に乗車し、乗車時間をストップウオッチで測定してみた。
調査スタート
横浜港を見ながらベイブリッジを渡り
調査終了
乗車時間は11分43秒36。距離も乗車時間も、一番離れているバス停として文句のつけようがない数字である。
ちなみにこの区間が含まれる109系統は、横浜市内で最も走行距離の長い路線だ。最長路線の中に最長区間、納得である。
バス停の場所の決定方法
しかしまあ、近かったり遠かったりとさまざまなバス停があるものだ。同じ条件のものは多分ひとつもないだろう。千差万別なバス停の場所を、交通局ではどのようにして決めているのだろう? 設置場所が決まるまでの手順を伺ってみたところ、こちらは木嶋係長が説明してくれた。
「まずは地域住人の要望を聞いて、最初のプランを作成します。その後近隣の権利者との調整を行い、最終的な設置プランをまとめます」とのことであった。個人宅や商店のそばでは、出入りや商売への影響を気にして設置を嫌がられるケースがあるため、当初の案を変更することもよくあるそうだ。
地図や資料を使って、とても丁寧に説明してくれた
「その後、設置プランを警察と土木事務所に提出して意見を伺います。ここで指摘があった場合は再度調整を行い、最終的な設置場所が決まります」とのことであった。警察は交通に対する影響がないか、土木事務所は建築物として問題がないかをチェックするそうだ。
なるほど、こんな手順で決まっていたのか。加えて取材中に疑問に思ったことがもうひとつあったので聞いてみた。それは市営バスの運賃だ。現在の市営バスの運賃は、距離に関係なく原則大人220円、小児110円(ICカード利用時はそれぞれ216円、108円)の均一運賃となっている。
市営バスの運賃
筆者は今回登場したすべての区間を現金で乗車した。76.25メートルでも6430メートルでも220円を支払ったわけだが、6000メートル以上の差があるのに同じ運賃というのはどうしてなのだろう? クレームが出たりはしないのだろうか?
こちらについては真籠課長から「クレームは特に出ていません」という回答があった。運賃を均一にしている理由については「市内ではいくつもの路線が入り組んでいるので、距離で計算すると運賃体系が非常に複雑になります。また同じ場所に行くのに、使う路線によって運賃に差が出るといった不公平も生じてしまいますので、利用者の利便性を第一に考えて運賃を原則均一にしています」ということであった。
この運賃が全て違うとしたら、確かに大変だ
バス停の距離も運賃も、利用者の視点に立って決定されていたのだ。
取材を終えて
一見不公平に見えるバス停の間隔や運賃も、ちゃんと理由があってそのように設定されていたのだ。問題が解決して一安心である。
ところで今回の話題からは少しそれるが、取材中にキニナルことがあった。一番短い路線で取り上げた安善町だが、反対方向のバス停は安善町2丁目の向かいに設置されていたのだ。
安善町2丁目の向かいに安善町?
向かいのバス停の写真。確かに「安善町」と書かれている
片方だけのバス停があることは交通局から伺ったが、同じ場所でも方向によって名前が異なるという話は聞いていない。これは一体どういうことなのだろう?
キニナったので編集部に報告したところ「それは以前に掲載した『幻の終点』のことじゃないですか?」という情報がきた。なるほど、以前は同じ場所にあったものが、こんな理由で前方に移動されたのか。
以前の27系統の「幻の終点」
現在の27系統の終点「安善町」
いやはや、バス停に関する話は奥が深い。これからも興味深い話題が出てきそうで楽しみだ。
―終わり―
ミーツさん
2016年07月17日 19時58分
あともう一つ、32系統の保土ヶ谷方面行きの黄金町から初音町まですごく近いですよ
ミーツさん
2016年07月17日 19時56分
たしか、保土ヶ谷営業所の32系統の関内駅方面行きで、元久保町から聖隷横浜病院前までもすごく近いですよ
chidori ashiさん
2016年06月07日 22時02分
浦島丘バス停は坂道だからーと聞いた事がある。