洋食の街、横浜の料理人に密着「横浜コック宝」 白楽「キッチン友」編
ココがキニナル!
横浜の洋食文化をつくった老舗洋食店の料理人に密着取材する「横浜コック宝」。第4回は、すべては感覚と信条、日本人の口に合う洋食を築き上げた、白楽「キッチン友」店主、大友良祐さん。
ライター:クドー・シュンサク
コック宝の仕事
コック宝の、キッチン友の特筆すべきところはもうひとつ。
鍋をはじめ
いたる道具から
調理台
換気扇までもが
清潔に整えられている。これはすべて基本だと、飲食店なので店は古くなっても料理を出すところは清潔でなくちゃいけないと、ご夫婦のこだわりとのこと。
午後4時半をまわり
休憩時間に
奥さんのリクエストでまかないを作るコック宝。
「今日は何?」
「チキンソテーかな。いい?」
「いいよ」
「私はこの時間が幸せでね」
「作ってくれる料理が私は本当に美味しくて好きでね。お父さんの料理が一番美味しい・・・? と思ってるから(笑)。いや、本当にね。子どもの小さいころはお弁当もお父さんが作ってくれて。贅沢もんですよ、私は」と、笑顔満点。とても美味しそうにまかないを食べるお母さん。
コック宝もまかないを食べしばしの休息
ご夫婦でしばし談笑
短くも、やわらかく、あたたかい空気の休憩時間でした。
午後5時半。キッチン友
夜の営業が
始まる
変わらぬ風情で料理をこなすコック宝。疲れをみせないその姿には感銘さえ受ける。
夜の営業が終わるとコック宝はおもむろに、仕込みを始める。
静かに、その様子を。時刻は午後10時をまわる。
バターを鍋に
ふるった小麦粉となじませる
なじませる
ローリエを入れた牛乳に火をかける
丁寧に手を加えるコック宝
時刻は午後11時に。
なじんだところに
そこへ火にかけた牛乳をあわせる
じっくりとソテーしたタマネギとカニのほぐし身を
鍋へ入れあわせる
これで、
カニクリームコロッケの仕込みが終了
時刻は午前0時間近。かなりの仕事量に驚く中、コック宝は「いつもこういうかんじです。仕込みの少ない多いはあるけれど、これがコックの仕事です(笑)」
「遅くまでありがとうね」とコック宝から
できたてのカニクリームコロッケと
レモン醤油で仕上げたポークソテーを夜食にいただきました
できたて、最高です。お母さんのおすすめポークソテー、本当に美味しかった。
また食べに来ます。
横浜コック宝第4号「キッチン友」の大友良祐さん
ここに認定します。
ありがとうございました
最後に
「100パーセントはいつもだせないですね・・・人間ですから。でも80パーセントをいつもだせるのがプロ。それでお客さんに喜んでもらう。100パーセントの時にあたったお客さんは・・・ラッキーってことで。ただ、100も80も、味は変わりません」
大友良祐(1944~)
―終わり―
キッチン友
住所/横浜市神奈川区六角橋1-7-21
電話/045-431-1152
営業時間/12:00~22:00 ※平日は16:00~17:30まで休憩
定休日/水曜
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shinzouさん
2018年01月06日 03時22分
地元に生まれ、小学校からここには親と食べに来ていました。ずっと変わらない美味しさです!結婚して、今は引っ越ししてしまいましたが、夏とお正月に帰省したときは必ず食べに行きます‼今は11歳の息子が大ファンです。友風ハンバーグが一番ですが、ハンバーグランチの魚フライは鮭でサクッとあがっていて美味しいです。あと、なんといっても味噌汁が最高なんです!そして、奥さんはパッと見厳しそうですが、本当に優しい人です。さりげなく、優しい人なんです。あの狭い店で、丸一日どう取材されていたのか、不思議に思いました…でも、ありがとうございます。泣きそうになりました‼ただただ、倒れないようにお店続けてほしいと願います。
amariftさん
2017年10月04日 12時02分
新しい回を更新したら、全てそのリンクも入れて欲しい。勿論「第~回」の表示も!
ゆうこりんさん
2015年05月24日 14時19分
これを読んでさっそく行ってきました。食べたのはレポにもあったポークソテー。レモンの効いた初めての味…今まで私が食べてたポークソテーって何だったんだろうと思うほど美味しかった。筋切りしたり叩いたりの裏仕事がうかがえる柔らかさ。連れはジャンボハンバーグ。ジュージュー音を立てて運ばれてきた草履みたいなでっかいハンバーグを見た瞬間、思わず叫びました。1口もらいました。懐かし~これぞ洋食屋さんのハンバーグ!絶品!昔来たことあったっけ?と思う懐かしい味。付け合せのピッカピカの千切りキャベツはコック宝さまの芸術品。調理の合間にもトントン歯切れよく包丁を叩く音は心地よく、お父さまの働くその姿からは職人魂オーラが出てました。ママさんのパンチバーマ(笑)は少し伸びたらしく、後ろでチョンと結んでて可愛かったです。お店はレトロですがなかなかいいセンスで、それはそれで落ち着きます。ご馳走さまでした、★★★★★です!