COPS & ROBBERS

霞橋を渡って右折、貯木場入口で左折するとこの一帯も数々のシーンが撮影された場所だ
　

ドラマ『もっとあぶない刑事』第1話「多難」でユージ、タカ、トオルが歩く背景に映る貯木場碑
　

2階のレストランがタカとユージの行きつけであるY.C.C.は以前にも紹介した

　
2人が食事を楽しんだレストランは映画『もっともあぶない刑事』でタカとユージがナイフで襲われる場所でもある。そしてこのY.C.C.（横浜クルージングクラブ）前は、いくつものカーチェイスの終点でもある。
　

犯人はだいたい銃を乱射しながらハーバーへと逃げるのでレパードを降りてこんなふうに
　

物陰に身を隠しては1、2発撃って次の物陰へと走りながら
　

追い詰めていくのだ
　

さらにハーバーの先へと進んでいくと防波堤の先端に灯台が見える

　
この「横浜貯木場防波堤灯台」は『あぶない刑事』最終回「悪夢」で、最後にボートで逃げる犯人にとどめを刺すシーン、そしてそれを振り返るラストシーンで登場する。関係者以外立入禁止なので灯台に近づくことはできないが、柵の間から眺めるだけでもあの不思議な犯人との闘いに思いを馳せることは可能だ。

すっかり堪能して次の目的地へと向かおうとしたそのとき、感動的なものが目に入った。
　

ポッカの自動販売機である

　
この古びた感じはあのころからそのままなのではないか、つまりユージもここで缶コーヒーを買ったのではないか、だとすればもうこの自販機は横浜の文化財なのではないか、と思いながらコインを投入。
　

寒さに凍えた体にあたたか～いコーヒーとあのころの思い出が染みる
　

そして並びの自販機にタカのも発見し、安心して散歩を再開

WAIT AND SEE

ここからしばらくは新山下や本牧ふ頭の景色を楽しみながら
　

ここでもカーチェイスがあったりしたのかな、などと想像を膨らませてみたり
　

先を急いでみたりしながら散歩は続くが、夜が来る前に最後の目的地に着くべく
　

歩いても15分ほどだがバスを利用する（青色部分）という奇策に打って出た

WHERE DO YOU GO FROM HERE

そして山手警察署前でバスを降り、最後の目的地へ
　

あぶない刑事という枠を超えて横浜の伝説の店「Golden Cup（ゴールデン・カップ）」である

　
ドラマ『あぶない刑事』では「衝動」に登場したほか『もっともあぶない刑事』の最終回「一気」の事件現場となったのもGolden Cupである。
　

この日はライブがあるということで準備中だったが「どうぞどうぞ」と快く迎えてくれた
　

「一気」でタカとユージは押収した麻薬の横流しという巨悪と対決することになる
　

冒頭で起こった強盗事件で犯人が逃げ出したのがこの裏口
　

裏口から飛び出したユージがライフルを持った犯人と対決するのがこの駐車場である
　

そうこうしているうちに夜がやってきたので
　

このへんで捜査終了。やれやれ、きょうも日が暮れるか

　
ちなみに劇中でしばしば犯人に取引現場として指定される「本牧基地跡」の撮影場所は必ずしも横浜市内ではないが、1982（昭和57）年に返還されるまで米軍に接収されていたエリアを先ほどの地図に重ねてみるとこんな感じである。
　

黄緑色部分にフェンスが張られ、米軍施設が建ちならんでいた

捜査を終えて

たどり着いたところでとっぷりと日が暮れた本牧山頂公園

　
それにしてもあらためて観てみると、まだつながっていない工事中の横浜ベイブリッジや建設中のマイカル本牧、貨物線の高架がある山下公園などが幾度となく映り感慨深い、というかなかなか充実した映像資料である。
　

さらば、とは言いたくないが1月30日の『さらばあぶない刑事』公開がひたすら楽しみになる散歩であった

　
最後に、今回39話分のタイトルを混入させてあるという秘密というほどでもない秘密を暴露したところで、41話分に。
　　

　

―終わり―