一般人が入れないJR新川崎駅「元操車場」、外から楽しむスポットは?
ココがキニナル!
新川崎駅の操車場。駅直結なのに一般人は入れず、ほぼ毎日、鉄道ファンの方々が金網越しに車両を見ています。何が面白いのか分からないので、鉄道ファンにとっての魅力も!(タロー先生さん)
はまれぽ調査結果!
金網越しに見ているのは停車中の機関車。付近には、鉄道ファンに人気の珍しい車両が撮影できるスポットや公園もあるので、子どもにも人気
ライター:紀あさ
こ線橋から撮影できるもの
新川崎駅から歩くこと約15分で「小倉こ線橋」に到着。
横からみた小倉こ線橋。見下ろすと手前は空地だが奥には線路がある
橋を渡っていくと・・・
鉄道ファンが現れた!!
カメラにはJRの寝台特急「北斗星」のシール
上野―札幌間を結んでいた「北斗星」は、2015(平成27)年8月に半世紀以上の歴史に幕を下ろした「最後のブルートレイン」と呼ばれた列車。
このほど北海道新幹線の新函館北斗駅のできた北斗市で、市民組織がクラウドファンディングで車両の保存活動に取り組み、目標額1000万円を達成。保存が決まった。どれだけこの列車が愛されていたかが分かる。
そしてカバンには『鉄道ダイヤ情報』
『鉄道ダイヤ情報』は、臨時列車や団体専用列車、工場から出てくる新車の情報が豊富で、珍しい列車を撮りたい人は参考にする雑誌。
この日の狙いは、彼らも今井さんも同じで、新潟からの臨時列車E653系。通常は関東を走行しない列車が団体列車として伊豆に向かった帰路を撮影したいという。
狙いを定め始める今井さん。カメラの設定はピントを事前にマニュアルで固定
そうこうすると、臨時列車E653系が現れた! 真剣にカメラが向けられる
先頭車両が通り過ぎると、もう撮らないのが鉄道ファン
今井さん撮影のE653系
そして撮り終えると、すぐいなくなってしまった。鉄道ファンのターゲットはとても明確だ。
子どもにも楽しい機関車ビュースポット
「もう1ヶ所、機関車が近くで見られる公園に行ってみましょう」と連れてきてもらったのは、新川崎駅から逆方向、北側に徒歩15分ほどの新川崎ふれあい公園。
機関車の形をした遊具があり、すぐそばを本物の機関車が通っていく
子どもも大人も楽しそうに機関車を見ている(※)
ここでの人気は、珍しい機関車ではなく、名前のついた機関車。
EF200、EF210、EH200、EH500などJR貨物が作った電気機関車のうち、EF210には桃太郎、EH500には金太郎という親しみやすい愛称がつけられており、車体にもその名が書かれている。
このかわいらしい愛称。JR貨物に問い合わせたところ、公募で決まったもので、正式な愛称はEF210形式が「ECO-POWER桃太郎」、EH500形式が「ECO-POWER金太郎」。桃太郎はデビュー当時に岡山機関区の所属だったことからこの名となり、後に作られた金太郎は対をなす名前となったようだ。
青い車体に「桃太郎」と書かれたEF210形式
赤い車体に「金太郎」の文字と絵も描かれているEH500形式
子どもたちは機関車の名前をよく知っており、桃太郎と金太郎が現れると「ももたろう~!」「きんたろう~!」の大歓声。
西から来た桃太郎が北へ行く金太郎と選手交代
子どもたちのうれしそうな声をきいているだけでも楽しくなってくる。
お母さんも大喜び(※)
駅から見るより近くで見られ、とてもいい公園だった。
最後に今井さんが、この日、辿ったルート付近の線路と陸橋の位置関係を図に示してくれた。
「陸橋の長さを赤線で引いてみると緑のラインが浮かんできませんか?」
※クリックして拡大
その緑のラインの内側が「操車場」の敷地だったところで、昔は線路や鉄道施設がぎっしりだったはず。「信号場」となった今では規模が縮小して、パイオニア本社・島忠ホームズ・病院・マンションなどが建っているという。
そうか・・・と、時の流れを感じつつ、新川崎をあとにした。
取材を終えて
初めて行くなら「桃太郎」と「金太郎」を覚えていくとよさそうだ。遭遇率も高い。
鉄道ファンと同じように楽しむには、EF64・EF65・EF66から始まる国鉄時代に作られた電気機関車を探したい。3月のダイヤ改正前後で引退が進み、青+クリーム色は激レア度が増し「合計数両」という感じらしいので、出会えたら間違いなく貴重な機会といっていい。
さらに先へ踏み込むなら、鉄道ファンたちが持っていた『貨物時刻表』『鉄道ダイヤ情報』または『Jトレイン』などの鉄道雑誌で事前に珍しい列車の運行時刻をチェックして、時間にあわせて、こ線橋へ。
今井さん1日どうもありがとうございました!
新川崎ふれあい公園
住所/川崎市幸区新川崎149-7
―終わり―
ホトリコさん
2016年04月27日 13時15分
横須賀線はお隣の武蔵小杉駅ですぐ横を新幹線が通過するのは見たことがありましたが、小島新田よりも確実に、しかもあんなに沢山の電気機関車、ディーゼル機関車が見れるなんてなんて良い場所なんだ!
スートンさん
2016年04月25日 22時44分
新鶴見操車場の沿線に住んでいます。子供の頃は現在、横須賀線が通っている所が原っぱでそこで遊んでいました。横には20本位の線路があって、貨物の振り分けがされていました。
雲葉 @since1992さん
2016年04月24日 12時25分
こうした心ある愛好者ばかりだといいんですけどね。鉄道撮影ヲタというと廃止直前に駅へ大挙して押し寄せ大騒ぎしたり、沿線の畑やら踏み荒らす不届き者という印象が強くなってきましたから。