横浜の事故物件の内情は? 事情通に覆面インタビュー&体験レポート!
ココがキニナル!
友人が旭区の格安事故物件に住んでいます。横浜って意外とあるものなの?(太roさん)横浜のいわゆる「事故物件」はどれくらいあるのでしょう?一晩泊まってみません?(ほっけさん)
はまれぽ調査結果!
Sさんの不動産会社では賃貸物件の0.3%ほどが事故物件とのこと。事故物件を24時間体験したが、心霊現象らしきものは起こらなかった
ライター:はまれぽ編集部
午前0時、寝静まるマンションの一角に
今回の部屋があるのは中規模程度のマンション。夕方過ぎて部屋が暗くなってゆくことに不安にはなったが、帰宅した住人に合わせて周辺から生活音が聞こえ出したため、「何かあればすぐに助けを求められる」という安心感が生まれる。
しかし、その安心感もつかの間。午後10時ごろから生活音も薄くなり、午前0時を過ぎて完全に寝静まったと感じた。もとより閑静な住宅街のため、マンション前を通る車の排気音さえほとんどない。
「いつも通りの生活」であればそろそろ眠りにつく時間ではあるが、妙に目が冴えて眠れない。そして、ライトを消すことが怖い。
とりあえずライトをひとつ消す
電気が通っていない部屋の中に、熱を放つ家電はもちろんない。寒い。非常に、寒い。寒さに凍えるとともに、恐怖心がむくむくと沸き立つ。
いや、もっと寒いです
時間チェックを兼ねてiPhoneの画面をデジカメで撮影しているが、この時「データがありません」とデジカメに表示され、心臓が跳ねる。まず「朝からの撮影データがすべて消えた!」ことによる絶望感と再撮影への恐怖心が筆者を襲い、その後しばらくしてから「これはもしかして心霊的な・・・?」と気付き背筋が冷たくなる。慌てて持ち込んだライトをすべてつけた。
絶望感と恐怖心が混ざった状態でSDカードを取り出し、デジカメに入れ直す。データは無事に残っていた。このあと3回ほど同じ現象が起きたが、古いデジカメゆえのエラーとしておこう。この時点で息が苦しくなるほどの恐怖心に包まれていた。
いわゆる草木も眠る丑三つ時である
まんじりともせず暗闇に目を凝らして思索していると、ふと、恐怖心よりも自分に対する嫌悪感が沸き立った。
「目に見えないものの何が怖いのか? 怖く感じるのか?」と突き詰めたところ、「謎の現象で驚かされたり、何か恐ろしいことが降りかかるのでは」という自分の考えに気付く。しかし、顔も性格も過去も何もかも知らない方の、死に至った経緯やその気持ち、思いを勝手に想像し、怖がって、自分に害を与える良くないものと決めつけて、一体何様なのだろう、私は。
深夜の思考とテンションで書いたラブレターは、朝読み返すと恥ずかしくなる。この「真夜中のラブレター現象」の一端であるのか、午前3時を過ぎて、恐怖心の根底にある自分の浅ましさにどんどんと嫌悪感が募る。
空が白んできたようだ
いつの間にか眠っていたようで、スマートフォンのアラームで目が覚めた。アラームの設定時間は午前6時12分。この日の日の出時刻である。
もう部屋は明るい
周辺住人とともに寝静まっていた生活音も目覚めたようで、耳を澄ませば人の気配をしっかり感じられる。生活音が筒抜けでご近所トラブルが多発していた壁の薄いアパート住まいだった筆者に、隣人のちいさな生活音にホッとする機会がくるなんて、夢にも思わなかった。
身支度をしてタイムアップ
今回の体験は、顔も合わすことがなかった近所の皆さんにかなり助られ、デジカメのエラー以外は何事もなく過ごすことができた。そして深夜の迷走により、幼いころに作られた心霊現象に対する恐怖心を少しだけ払しょくされ、24時間事故物件体験を終えた。
何事もなかった・・・とはいえ、なるべく避けたい
何もないことが分かっても、キニナル方はやはりキニナルだろう。なるべく避けたいのが事故物件だ。そもそも良い不動産屋さんと出会うのも大変なのに、簡単に対策できるのだろうか?
そんな疑問に対し、Sさんは「前述の“大島てる”を参考に、物件を選んで聞いてみるのもいいかもしれないね」と話す。
「業界の人間が大島てるを見ていないとは思えません。ですから、わざと大島てるに挙がっている物件を選び、その物件を知りたいと各不動産屋さんに問い合わせを行ってみてください」
「些細なことでも聞いた方がいいですよ!」
問い合わせの段階ですぐに告知事項があることを説明してくれる業者は、親切で顧客のことを考えているか、クレームを恐れる臆病なところ。内覧に行ってから説明するのは図太い業者で、故意に説明しない・気付かない業者は、不動産業界の人間としては論外だと言い切るSさん。
また、宅地建物取引業法第35条に規定されている「重要事項説明」というものがある。これは宅地建物の取引において、業者が消費者に対して契約上重要な事項を説明することをいう。
しかし、この規定で定められていない「重要事項」には、個人差がある。たとえば事故物件が嫌だという個人的な重要事項があったとしても、同じ棟内や隣室が事故物件の部屋を仲介される可能性がある。こういったトラブルを避けるためには「事故物件が近隣にある物件は嫌だ」という「重要事項」をハッキリ伝えなくてはいけない。伝えたにもかかわらずそういった物件を仲介されて契約を結んだ場合、トラブルが起きた際は消費者側が有利になるとのことだ。
取材を終えて
ちなみに、今回取材を受けてくれたSさんは、霊など非科学的なものも信じているが、事故物件にまつわるウワサについては「だから何?」とのこと。
「だって、人はいつか必ず死にますから。海外と違って、日本人には新築信仰があります。そのうえで“死”に対して暗いイメージを持っているから、事故物件がここまで話題になってしまうんでしょうね」
お盆やお彼岸などを大切にするため、死者を敬い、尊ぶ気持ちが強いのかもしれない
不動産業界の人は、医療従事者とは別の角度ではあるが人の人生・生活に密着している。Sさんの口調は軽快ではあるが、騒ぎ立てることなく「死」を冷静に見つめ、そして亡くなった方へ敬意を払って「そこにいるかもしれない」方と接しているなと感じた。
―終わり―
オフッフッフッさん
2017年05月13日 21時55分
コレって、生前のまんまなのですか?うへ。と、そうだ思い出した。ウチの近くにも一切人の出入りがなく、真っ暗闇の変な住まいがあるなあ、毎月家賃入っているのかとかキニナル。場所は言えないが、大島てるに載ったらシャレでは済まないなあ(笑えない)
彗星さん
2016年11月21日 11時56分
今のマンションに引越しすぐに近くのアパートで殺人事件あり、風呂場で女性が殺害されたとか。黄色の立ち入り禁止ラインが張り巡らされたこと覚えてます。その町内の自治会でそのアパートのオーナーと知り合いになったのですが、事故物件の対処に困ってましたが、ありえない手段を実施、殺人のあったアパートを嫌がってどんどん引越してしまったあと、その部屋を含む棟を外国人専用に変更、その後数年してまた、通常のアパート経営に戻したか、ありなのですかねそのやり方。外国人専用にチェンジ
キャプテン☆カークさん
2016年11月20日 22時27分
通常の『自然死』『衰弱死』『老衰』等であれば、亡くなった方も天寿を全うして思い残す事も無い筈だが、『不慮の死』や『殺人』『自殺』等の場合だと『強い念』が部屋に残って居る事は十分考えられる。 今回は何事もトラブルが無くて良かったとは思うが、以前事故物件を契約して住んだ某氏の話では、見知らぬ自殺者と思われる前の住人らしき人が毎晩夢に出て来た!とか言う実話は聞いた事が有ります。まあ、某大槻教授みたいな「一切信じない!」と豪語するような人には是非ともそう言う事故物件で生活して色々と自身で経験して貰いたいと思いますね! 高々21世紀の今の科学知識レベルで森羅万象の説明ができる等と言うのは”馬鹿学者”の奢りだと思っていますけど。