【夏休み特別番外編】ライター・松宮が屈指の観光地・箱根のオススメスポットを徹底取材!
ココがキニナル!
箱根にあるオススメの観光スポットをレポート! 立ち寄り温泉や昭和の香りがする娯楽施設を満喫。お土産を多数購入して地元の居酒屋で飲んだくれ、老舗旅館でリフレッシュした!
ライター:松宮 史佳
強烈キャラ登場! 「歌留多」
実は松宮、取材中地元の方に「オススメの店」を聞いていた。その中で挙がったのが居酒屋「歌留多(かるた)」。電話をすると、旅館まで迎えに来てくれるという。
・・・数分後。白いバンが到着。
中には満面の笑みをたたえたスキンヘッドの男性が!
「大丈夫かな?」と不安に思っていると・・・
5分ほどで無事「歌留多」に到着
店前にはマイクを持ったタヌキが!
店には肉や野菜が並んでいる
お見合い結婚という東京出身のお父さん・高木尅也(かつや)さん&地元出身のお母さん
「歌留多」は創業約30年。名物は「ちゃんこ」。お父さんによると、義妹が力士と結婚したことがきっかけで「ちゃんこの作り方を覚えた」という。
店にはカラオケ(1曲100円)が完備。なんと、お父さんは「安室(奈美恵)ちゃんが大好きでファンクラブに入っている」とか! ちなみに耳にはさり気なくピアスが光っている。
・・・ちゃんことともに強烈キャラのお父さんも「この店の名物」だ
にら・ねぎ・鶏のつくね・銀だらなどが入った「ミニちゃんこ(1300円)」
あっさり味で食べやすい!
焼鳥5種盛りの「親父おまかせセット(700円)」を頼むとヒートアップ
梅酒2杯のほか、「琴姫(950円)」など日本酒を飲みまくり
すると、「東京と千葉から来た」という男性2人組が来店。
実はお二人は奄美大島の出身らしい
「歌留多」には「地元の方や観光客も多く来店する」とのこと。
男性がくれた「特製ひれかつ(1900円)」はとってもジューシーだった!
お父さんの美声と日本酒一升に酔いしれ、いつの間にやら旅館に帰還した
著名人が常宿にした「環翠楼」の歴史
・・・翌朝。昨夜、日本酒と同分量の和らぎ水(チェイサー)を飲まなかったため、梅雨空のように“体がどんより”。部屋に運ばれた朝食も「食べられない」と思ったものの、ひと口ご飯を食べてみると・・・
上質な素材を丁寧に調理している珠玉の朝食を食べ、体が生き返る
本当によいものを食べると「体が元気になるんだ」と悟った
まったく食欲がなかったのに、これにはびっくり!
朝食を食べたところで「環翠楼」フロントマネージャーの鈴木純子さんにお話を伺う
「環翠楼」の先代は小田原の網元だった。「その日獲れた一番いい魚を来客にふるまっていた」のが元で旅館業を行うように。
朝食のおかげでパワー全開
女将の存在について尋ねると、「いない」と鈴木さん。意外な答えに驚く松宮。鈴木さんに理由を伺う。
その昔、箱根の関所を超えるのは“男性のみ”。なので、女性がお客さんの前でお金の話をするのはありえないことだった。現在はメディアの影響により女将を立てるのが主流。だが、“女将システム”が開始されたのは明治時代とのこと。
次に温泉の歴史についても教えてもらう。現在、露天風呂は「露天風呂がない旅館は経営が難しい」と言われるほどの人気。しかし、昔は窓がなく、プライベー トな空間を確保できる「内湯」のほうが高級なものだとされていたのだ。実は露天風呂が人気になったのは「バブル期以降」なのだという。
身分の高い人は「窓がないお風呂に入っていた(鈴木さん)」
「環翠楼」が露天風呂を造ったのは1987(昭和62)年。伝統を守りつつも、新しいニーズを取り入れる。それが400年以上も続く理由だろう。
「環翠楼」を定宿(じょうやど)にしていた著名人は多数。政治家・伊藤博文や中国革命家の孫文、また和宮親子内親王が終焉を迎えた地としても知られる。
松宮が宿泊した33号室には伊藤博文直筆の書が!
1891(明治24)年、ロシア最後の皇帝ニコライが切り付けられた「大津事件」が発生。当時の首相・伊藤博文は「環翠楼」で宴の真っ最中。
「ここ(32号室)から東京に戻った」という逸話も
実は伊藤博文は「環翠楼」の名づけ親なのだ。深いつながりがあったのだろうと推測できる。
いよいよ露天へ!
緑ゆたかな庭を進み・・・
階段を上って露天へ
湯は源泉かけ流し。肌にやさしいアルカリ単純泉。
早川を眺めながら入る露天は・・・
サイコーだった!
取材を終えて
観光地・箱根の人々に突撃でお話を伺ったが、とても気さくに応じてくれて驚いた。「湯の里 おかだ」では絶景の眺めに癒された。「七福」では昔ながらのゲームに熱中。「菊川商店」の「箱根まんじゅう」や「竹いち」の「すり身団子」など、まだまだ 知らない名品があると思った。「歌留多」ではお父さんの美声と日本酒に酔いしれ、創業400年の「環翠楼」では“本物”を知った。
帰宅後、ふっわふわの「湯もち」を食べ、旅を思い返した
―終わり―
湯の里 おかだ
住所/足柄下郡箱根町湯本茶屋191
電話/0460-85-3955
七福
住所/足柄下郡箱根町大平台331
電話/0460-82-2513
湯もち本舗 ちもと
住所/足柄下郡箱根町湯本690
電話/0460-85-5632
竹いち
住所/足柄下郡箱根町湯本704
電話/0460-85-6556
菊川商店
住所/足柄下郡箱根町湯本706−17
電話/0460-85-5036
歌留多
住所/足柄下郡箱根町湯本茶屋1
電話/0460-85-7917
環翠楼
住所/足柄下郡箱根町塔之澤88
電話/0460-85-5511
shinobu0614さん
2014年07月21日 12時21分
情緒があっていい特集だった