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たまプラで楽しむディープな旅。はま旅Vol.6「たまプラーザ編」

ココがキニナル!

横浜市内全駅全下車の「はま旅」第6回は、駅舎がピカピカのたまプラーザ駅。意外にも下町っぽい空間についつい長居してしまい・・・。

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ライター:松宮 史佳

優雅な街、たまプラでディープな空間を探す!



たまプラーザ(通称たまプラ)といえば、神奈川出身の松宮にとって“リッチなファミリーが住まう街”。

というわけで自分とは全く接点はないのだが、今回は「優雅な街“たまプラ”で私好みのディープな空間を探す」ことを自分に課し、いざ出発!

が、実は松宮、取材先の相手に迎えに来てもらうほどの超方向音痴なのだ。無事に帰還できるのか?!
 


行く末を案じ、不安げな表情@たまプラ北口


2010年10月にたまプラの駅全体の再開発が完了したばかりとあって構内は真新しくピカピカ。
平日の朝だからか北口駅前には子連れの若いママの姿が目立つ。

そのまま、駅前通りを適当に歩いていると、ハデなピンクの看板が!



地元住民に大人気!野菜直売所の“ハマッ子”



まだ10時にもかかわらず、店はおばちゃんで大混雑!スタッフの方に聞いてみると、店では青葉区周辺で採れた新鮮な野菜を販売しており、1日に300~500人もお客さんが来店するとのこと。
 


「JA横浜 たまプラーザ支店 農産物直売所 ハマッ子」ナイスなネーミング

 


店長の磯貝さん。ノリノリで撮影協力してくれた


どう見ても忙しいのに、快く取材に応じてくれた店長の磯貝さんにお礼を言って立ち去る。



思わず「もののあはれ」を体感…



今度は駅の南側へ。國學院大學に辿り着く。
 


國學院大學たまプラーザキャンパス


大学入口になにやら案内文が。どうやら大学周辺に万葉集にちなんだ150種もの草木が植栽されているようだ。
これは見なければ!
 


大学入口にある「萬葉の小径」案内文


萬葉の小径はどこかとウロウロしていると、事務所があったので(学生じゃないのに)勝手に飛び込む。

職員の方によると、「萬葉の小径」のうち「構内緑地」は地震の影響もあり、現在は解放していないが、それ以外は自由に出入りできるとのこと。
 


事務所でもらった地図


萬葉の小径を歩いていると、グラウンドでサッカーする学生の姿が。
枯れた植物と元気な学生の姿を見て、暫し1人で「もののあはれ」を感じる。
 


校門脇にある「萬葉の小径」


ちょっぴりしんみりした気分を新たにし、とりあえず駅へ。
すでに12時過ぎ。優雅にランチを食べるマダムを横目に「満願寺」へ向かう。

満願寺の創建は推定400年前。徳川家の菩提寺である増上寺の「裏鬼門」を守る、いわば守衛のような役割を担っていたらしい。それゆえ、徳川幕府にとって非常に重要な寺だったため、2代目将軍秀忠とその正室で現在放映中の大河の主人公、お江の御位牌が安置されているのだ。これは絶対見たい!

が、ハタと立ち止まる。そうだ、道がわからない!
 


迷い人の味方、交番


で、駅前の交番へ。満願寺までの道を尋ねると、おまわりさんが「大丈夫、道は簡単だから。曲がる所さえ間違えなければ」と説明してくれる。

すっかり安心してボーっとしていた松宮。が、これが後の悲劇を生む…。



御位牌と対面なるか?!



駅から10分も歩くと店が全く見当たらない住宅街に入った。たまプラは駅前の商業施設と住宅がはっきりと分かれているのだ。坂を下り、満願寺のサインを発見!駅からここまで15分ほど。
 


満願寺サイン。運命の分かれ道


が、30分歩いても満願寺には辿り着けない。
 


人の気配ゼロ

 


山は答えてくれない


駅に戻るしかないのか…諦めかけたその時!ある言葉が頭にリフレインした。

「曲がる所さえ間違えなければ…道は簡単…」BYおまわりさん
もしかして(やっぱり)道を間違えたのか?満願寺のサインまで引き返し反対方向へ曲がる。

高台にある住宅街をさまよっていると、目の前にお寺らしきものが!
 


1時間迷って到着した満願寺


「帰りは迷わないように」お祈りをし、御位牌が安置されている場所を探す。
 


じっくり祈願

 


大河ドラマ「江」のチラシ 


…お寺の関係者を探すが、結局見つからず。

空腹が限界を超えたので帰ろうとすると、かわいらしいおばちゃんが挨拶をしてくれる。もしや、関係者?!
「お江さんの御位牌?よかったら中開けますよ~」

うそ~?!やった~!!!

ついに秀忠公とお江の御位牌と対面!
 


金色に光る徳川秀忠公とお江の御位牌


ご住職の縁戚だというおばちゃんによると、秀忠公とお江の御位牌は盗難を恐れてずっと隠されていたが、現在のご住職から公開するようになったとのこと。おばちゃんがいる時は訪ねて来た人に公開しているが、普段、お寺に誰もいない時は盗難防止のため公開していないそうだ。

あの時おばちゃんに会わなかったら御位牌は見れなかった。
本当に迷って来た甲斐があったな…としみじみ思う。