冬風邪の原因の一つ「RSウイルス」感染症が拡大! 過去6年で2番目の多さ!
ココがキニナル!
「RSウイルス感染症」というのが流行しているらしいけど、どんな病気で、対策はどうしたらいいの?(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
重症化するケースは少ないが、注意は必要。発熱やせきが7~12日ほど続き、繰り返し感染するケースも。対策には手洗いうがいが一番
ライター:はまれぽ編集部
横浜市内も増加傾向! 乳幼児は特に注意!
神奈川県内で「RSウイルス」の感染者が増加しており、横浜市をはじめ、県内の各自治体がホームページなどで注意を呼び掛けている。
RSウイルス(フリー画像より)
「RS(Respiratory Syncytia)ウイルス」は呼吸器感染症を引き起こす原因の一つで、日本をはじめ、世界中に分布。厚生労働省によると、年齢に関係なく何度も感染・発症を繰り返すが、生後1歳までに半数以上、2歳までにほぼ100%の乳幼児が感染するという。
年齢別にみた2014(平成26)年10月26日までの神奈川県内RSウイルス感染者
(神奈川県衛生研究所HPより)
感染から約2~8日の潜伏期間の後、せきや発熱、鼻水といった症状が出て、7~12日ほどで快方に向かう。
発熱やせきが主な症状(フリー素材より)
重症になるケースは少ないが、乳幼児や高齢者をはじめ、免疫力が低下している人は注意が必要。主な感染経路は風邪とほぼ同じ。患者のせきなどの飛沫感染や、患者が触ったものを介してウイルスが付着することで二次感染の可能性がある。
神奈川県衛生研究所(茅ヶ崎市)によると、予防策はマスクの着用や手洗いが有効だという。
正しく、こまめな手洗いが効果的(フリー素材より)
神奈川県内では県が213ヶ所の小児医療機関を、感染症の発生状況を調査するために一定の基準に従って情報提供をする「定点医療機関」としている。
県内では2014(平成26)年第33週(8月11日~17日)から増加し、第44週(10月27日~11月2日)は1定点当たりの患者数が0.65人で、前週の0.39人を大きく上回ったことから、同研究所が発生動向を注視している。
県内のRSウイルス感染症の動向(神奈川県衛生研究所HPより。クリックして拡大)
横浜市では第40週(9月29日~10月5日)に定点当たり0.67人(患者数を報告があった病院数で割った数)を記録。これは、2013(平成25)年の同時期に記録した0.66人に次いで、過去6年で2番目に多い数となった。その後、徐々に減少していたが、第44週(10月27日~11月3日)に再び増加し、同0.51人を記録した。
横浜市でも再び増加傾向
18区別で見ると、最も多かったのが緑区(11人)、次いで保土ケ谷区(5人)、港南区・港北区・戸塚区・瀬谷区(それぞれ4人)となった。
横浜市内で子ども連れの20代女性に聞いたところ「(RSウイルスという名前を)聞いたことがなかった。子どもが間もなく1歳なので、自分も気をつけなければ」と話していた。
横浜市衛生研究所では「予防は手洗いが一番大切。自分はもちろん、他人に感染させないためにも気を付けてほしい」と呼びかけると同時に、「引き続き動向を注視したい」と話していた。
取材を終えて
「RSウイルス感染症」は冬場の風邪の一つだが、乳幼児が身近にいる保護者は特に自身だけでなく周りの体調管理に気を付けてほしい。
―終わり―
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