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バリエーション多彩! 横浜にある七福神を完全網羅! vol.4

ココがキニナル!

この間野毛の成田山で七福神を見かけました。横浜市に七福神はいくつあるのでしょうか。気になります(tokuさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

横浜にある七福神は全部で9つ! 各エリアや寺社ごとに、個性豊かな七福神めぐり。最終回の第4回は磯子・戸塚編!

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ライター:一藁 雅之

七福神とは「福をもたらすとされる神様たち」のことだ。おめでたい神様として知っている方も多いだろう。富や長寿、商売繁盛、家庭円満などの福にあやかるため、横浜にある七福神めぐりのスポットを紹介するこの企画も、いよいよ最終回。
 


宝船に乗ってやってくる七福神(フリー素材より)
 

最終回は磯子と戸塚のエリアを紹介する。まずは磯子に行ってみよう!



歴史ある磯子



公式パンフレットによると、1918(大正7)年に七福神めぐりがはじまったそうだ。戦乱で一時は途絶えていたが、1978(昭和53)年の磯子区政施行50周年記念をきっかけに改めて歩行順路を整備したとのこと。

「磯子区の青少年指導員協議会が各寺院・神社と磯子区体育指導委員協議会の協力を得て、歴史・文化の研究保存、ふる里意識高揚と体力・健康保持のために約9キロの歩行順路を作りました」とあるので、ほかのエリア以上に健康祈願を果たせるだろう。
 


磯子七福神の全体マップ
 

区役所をスタート地点として、ぐるりと反時計回りにめぐるルートをとる。一部、南区にもまたがるが順に金蔵院(こんぞういん)、真照寺(しんしょうじ)、密蔵院(みつぞういん)、宝積寺(ほうしゃくじ)、弘誓院(ぐぜいいん)、寶生寺(ほうしょうじ)、金剛院(こんごういん)の7ヶ所だ。

では早速、金蔵院の弁財天から見に行こう!
 


磯子区磯子4-3-6。磯子駅から徒歩約12分
 

最終回の1発目なのに、残念ながら非公開・・・
 

鮭を祀った碑があり、毎年11月11日(鮭の日=「魚」へんに「圭」の字に由来)に鮭塚供養まつりが催されている。
 


鮭塚と
 

鮭だけではなく魚介類全般に敬意を表するものとして、横浜市中央卸売市場水産部が大々的に行うものだという。

さらには、同じく“花を愛し、花に感謝し、花を供養する”ために華道の協会が設置した「お花塚」もある。
 


お花塚
 

2ヶ所目は、毘沙門天の信仰に篤(あつ)い真照寺の毘沙門天。
 


磯子区磯子8-14-12。根岸駅から徒歩約16分
 

 

勇ましさと覇気あふれる佇まいに圧倒された
 

由来は真照寺の裏山に居城を構えていた平子(たいらご)氏。吾妻鏡に載っているほど名のある武将で、彼自身が武神の「毘沙門天」を信仰していた。その毘沙門天像は平安後期の名作として、氏の文化財に指定されている。

3ヶ所目は布袋尊の密蔵院。ここのお寺は、閻魔(えんま)様もいるのだとか。
 


磯子区滝頭3-13-5。根岸駅から徒歩約15分
 

こちらも残念ながら非公開・・・
 

本尊である不動明王のほか、閻魔大王をはじめ十王像が鎮座している。これは人間が臨終と同時に冥土で10人の王に裁かれる「十王思想」に基づいて江戸時代につくられたものだというので興味深い。

4ヶ所目は恵比寿様にお会いするため、多彩な仏像が並ぶ宝積寺へ。
 


磯子区上町7-13。根岸駅からバス約5分
 

 

沿岸部近い地域のため、恵比寿様の加護も大きいことだろう
 

本尊の不動明王ほか、千手観音や十一面観音、さらにペット供養のお堂もある。多彩な祈願に応える古寺として、長く人々に恩恵を授けている。

5ヶ所目は南区に位置する弘誓院。祀られているのは福禄寿。
 


南区睦町2-221。吉野町駅から徒歩約13分
 

残念ながら、またもや非公開・・・
 

七福神めぐりの公式パンフレットによると、1703(元禄16)年の南関東大震災、1923(大正12)年の関東大震災、1945(昭和20)年の戦災と、三度にわたる倒壊・焼失から復興を遂げて今日に至るとある。歴史と霊験深さを感じられるスポットといえるだろう。

6ヶ所目は「横濱」のルーツが眠るという寶生寺。寿老人のもとへ向かう。
 


南区堀ノ内町1-68。吉野町駅から徒歩約15分
 

またもや・・・。こちらも惜しくも非公開・・・
 

お寺の住職によると、1442(嘉吉2)年、「横濱」という地名が初めて確認できる最古の文書「横濱村薬師堂免田畠寄進状(よこはまむらやくしどうめんでんばたけきしんじょう)」をはじめ、横浜の歴史を知るうえで重要な古文書が約1000点所蔵されているそうだ。

また、タブノキ、スダジイ、シラカシなど緑豊かな境内の雰囲気も心地よい。

最後は「夢薬師」を拝める金剛院。ここには大黒天が祀られている。
 


磯子区岡村5-3-1。弘明寺、上大岡、磯子駅からそれぞれバス約10分
 

 

工事中でお堂の外に鎮座していた
 

金剛院によると、こちらの本尊の薬師如来は“夢薬師”。
「夢に出てきたお薬師さまなのか、夢を叶えてくれるお薬師さまか、夢を見させてくれるお薬師さまか、夢を託すお薬師さまか、夢を与えてくれるのか・・・。一心に手を合わせれば、知り得ることができることでしょう」とのこと。

ほかにも閻魔(えんま)様、弥勒菩薩(みろくぼさつ)、十二神将(じゅうにしんしょう)、不動明王、恵比寿のほかにも福徳大黒天といった多彩な顔ぶれがそろう。

以上が磯子七福神の全寺院だ。多くの七福神が正月限定のみの公開。ふだんは拝謁できない分、しっかりご自身の目で対峙してみると強い加護が得られるのではないだろうか。