アーティストのMISIAがいる森? 栄区の正体不明な「MISIAの森」ってなに?
ココがキニナル!
栄区上郷の森一体で「MISIAの森プロジェクト」とは?MISIAは九州出身では?横浜市のWebのリンクは工事中だらけ・・・(katsuya30jpさん、お代官さんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
栄区の森林をもっと知ってほしいというプロジェクトの一環で正確には「MISIAの森プロジェクト」。環境問題に造詣の深いMISIAの名が冠された
ライター:細野 誠治
あらゆること、万事がEvery thing
5オクターブの声を持ち「つつみ込むように・・・」や「Everything」、新しくは「僕はペガサス 君はポラリス」と話題の名楽曲を発表しているアーティスト、MISIA(ミーシャ)。
筆者も昔、横浜アリーナ行きました!(何が言いたいのかというと、好きです、MISIA)
そんな彼女の名を冠した「森」? 「MISIAの森」って何でしょう?
投稿にあるHPを探してみると・・・
栄区役所にリンクを発見(栄区役所HPより)
正確には、横浜市HPではなく栄区役所からのリンク。そこからジャンプするとキニナル「MISIAの森」のホームページに辿り着いた。
こちらが「MISIAの森」のホームページ。何だろう?(MISIAの森プロジェクトHPより)
いろいろ見てみると、内容は栄区の森・自然を紹介している・・・。
(2013年6月時点の投稿には「工事中だらけ」とあるが、現在はすべてのコンテンツが閲覧可能)
筆者も投稿者と同様「何だろう?」という疑問が浮かぶ。というわけで栄区役所にGO!
JR根岸線・本郷台駅で下車。途中、透明度の高い「いたち川」を渡ると目的地に到着。
いたち川。水がキレイで、ナゼか見たことない鳥が映り込む・・・。
栄区役所に到着
所内の其処ここに「MISIAの森」ポスターがあった
迎えて下さったのは地域振興課と、区政推進課のみなさん。
地域振興課のお2人
課長の松元公良(きみよし)氏(左)と区民施設担当係長の河野絢(じゅん)氏
区政推進課からお2人
企画調整係長の課長の中山陽子氏と瀧澤恭和(よしかず)氏
さっそく質問。「MISIAの森」って何でしょう?
「栄区の“自然”を訴えていきたい。そんな活動の総称です」と松元氏。
言葉が続く・・・。
「栄区は横浜で人口が2番目に少ない区です(1位は西区)。区内に所在する駅も、大船駅の一部が栄区にかかってはいますが、完全に区域内に所在するのは本郷台駅だけでして。良好な住宅地が多いのですが、正直、西区や中区のような企業や商業施設が多い区ではありません。
では“栄区の魅力とは?”と考えると、“緑豊かな自然環境”があるじゃないかと」
栄区唯一の駅・本郷台駅。でも・・・
自然があるじゃないか!
曰く、栄区には3つの誇るべき自然環境・施設がある。これらを内外にアピールしたいと考えたそうだ。
1、“つながりの森”
横浜市が謳う名称で、港南区から金沢、鎌倉に繋がる緑。
2、“横浜 自然観察の森”
栄区内にある森林で、自然を体感することができる。
3、“上郷 森の家”
「横浜 自然観察の森」内にある、横浜市市民局が所管している施設。
この3つをPRしたい! 広く知ってほしい、脚を運んでほしい!
どなたかPRしていただける方は、いないだろうか? そう考えた時、“自然や環境問題に造詣の深いMISIAさんがいるじゃないか”と一番最初にMISIAさんを考えたという。
「国連から“生物多様性条約 第10回締約国会議(COP10)”の名誉大使に任命され、途上国支援や自ら“MUDEF(ミューデフ)”という一般財団法人を立ち上げ、自然保護活動に大変熱心に取り組んでおられる方でしたので。
幸い、すぐに『ぜひともお願いします』と快諾をいただきました」
彼女の発信力の高さ、自然・環境問題に造詣の深いからこその抜擢(MISIA の森プロジェクトHPより)
投稿の通り「九州出身」であるMISIAさん。でも彼女は出身など関係なく自然環境のために尽力をしている方だからこそ、の快諾なのだろう。
知らなかった・・・。これから彼女の楽曲を聞くとき、何かが変わるような気がする。
「お話したこれら活動の総称が“MISIA の森プロジェクト”という訳で、“MISIAの森”という“森”があるのでは、ないんです」とのこと。
(因みにだが、石川県の石川県森林公園には“MISIAの森”と呼ばれる森があるそうだ。)
大きくいえば栄区の緑、自然が、筆者が先ほど渡った、いたち川も“MISIAの森プロジェクト”の一部なのだ。
この自然、すべてがプロジェクトの一環
具体的には、どのような活動をしているのだろう?
「HP上での情報発信と、イベントによる二本柱です」と松元氏。現在、2年度目を迎えているこのプロジェクト。
一昨年の夏にはMISIAさんのコンサートで使用した全長20メートルの“クジラバルーン”を飛ばし、その様子を地元の子どもたちに描いてもらい、去年の夏には熱気球を上げて上空から栄区の緑を眺めてもらうイベントを開催。
栄の森に浮かぶクジラ。楽しそう!(資料提供=栄区役所)
熱気球で空から森を見る。これは一生の思い出になるよ(資料提供=栄区役所)
そして2月には「上郷 森の家」内でイルミネーションを開催し、また国立天文台と協力をして「手作りの天体望遠鏡を作ろう!」というイベントをするという。
「冬の森の魅力も知ってもらおうと。(森は)辺りが暗く、冬は星がキレイに見えるんですよ~」と、応対してくださったみなさんが口をそろえる。
2月に開催される「森の星空イルミネーション」は22日から
プロジェクトの手応えは、どうなんだろう? PR は上手く滑り出しているのかな?
「徐々にですが、手応えがあります。森の家は元々、地元小学生たちの自然体験教室で使用されているのですが、そのほかの利用者の方々も増えてきています」
最後にもう一つだけ。投稿にあったように「MISIAの森」って何ですか? っていう質問をされるか聞いてみた。
「はい(笑)。実は“一体、これは何だろう?”と思って頂くよう、謎掛けではないですが、疑問に思っていただこうという狙いもあります」
そうだったのか! 疑問に思って、それがキニナル投稿に上がって筆者がその謎掛けに釣られてやって来た、というわけか(見事にヤラれました・・・)。